「どうしたいか」より「どう思われるか」を優先するわが子が心配。
今年で小5になる息子。ルールやマナーはきちんと教えて育ててきた。先生からもママ友からも「しっかりしてて良い子」と言われる。家でも聞き分けがよく手はあまりかからないが、最近少し気になることが。「どっちを選んだら正解?」「みんなはどっちの方がいいと思うかな。普通は?」など、‟正しさ”を気にしたり、『好きな方でいいよ』と伝えても「うーん」と決められない様子がある。“その子らしさ”、“自由さ”はどう育てていけばよい?
人に迷惑をかけないように。周囲から浮かないように。不適切な言動をしないように。
子どもが困らないよう、きちんと育てたい気持ちは、多くの親が持つものだと思います。
しかし、“きちんと”が強すぎると、子どもは‟評価される前提”の行動が身についていきます。
- どっちの選択が、周囲の手を煩わせないか。
- どれを選んだら、親が喜ぶかな。
- どんな発言をしたら、先生は褒めてくれるだろうか。
真面目な子ほど、自分の気持ちより、‟適切さ”を気にする癖が身についていくんですね。
「ちゃんとした子」になりすぎず、自由に自分の気持ちを表現できる子になっていくためには、どのような関わりが必要なのでしょうか。
「ちゃんとした子」を目指しすぎないために、親ができること
行動や選択に意味を求めない
最近は、家庭の中でも言語化やプレゼン力が重視されています。
しかし、すべての選択に「正当性」を求められると、型にはまった正しさの中でしか考えられなくなってしまいます。
最近の推しや、旅行先でのお土産選び、誕生日に欲しいものなどに対して、
- なんか雰囲気が好き
- なんとなく惹かれる
- 理由はわからないけど、興味がある
このような、「説明できない感覚」も大切にしていくのがおすすめです。
説明を求められると、つい「正しく、合理的で、妥当な」理由を考えてしまうからです。
なんか、なんとなく、理由はないけど……の中に、その子らしさが隠れていることも多いんです。
‟改善会議”は本当に必要なときだけでよい
「次どうしていけばいい?」
「何が原因だった?」
「改善できそう?」
このような、改善のための振り返りは悪いことではありません。
しかし「失敗→改善→修正→改善」を繰り返すばかりだと、「正しさ」に向かうことしかできなくなります。
友達とのコミュニケーションがうまくいかなかった、サッカーのプレーが思うようにできなかった、スピーチを失敗してしまった。
毎回、改善会議をするのではなく、「そんな日もあるよね」「不調だったね」で済ませるのもおすすめです。
一緒にアイスを食べたり、くだらない番組を見たり、早く寝たり、‟意味を求めない回復の時間”も必要なんですね。
「親の期待に合う反応」をしなくていい空気をつくる
親からのプレッシャーが強くなくても、親の期待に応えようとする反応が身についている子は多いです。
特に、親の何気ない反応に敏感だったり、感情の機微に気づきやすい子ほど、親が安心する選択をしやすいもの。
たとえば、
- 「最近、本をよく読んでるね」と言われたあと、急に読書を頑張りだす。
- 「その友達いい子そう」と言われると、その友達の話を増やす。
- 「こういうの似合うね」と言われると、その反応に合わせて選ぶ。
親が無意識に発した言葉も、子どもは意味のある反応として受け取っているかもしれません。
そのため、子どもの個性を伸ばしたいとき、‟その子らしさ”に目を向けたいときは、「それいいね!」よりも、「今はどんなのが好き?」を増やすのがおすすめです。
「今はそんな気分なんだ」「ママ知らなかった、面白いね」など、少し肩の力が抜けた反応だと、子どもは自分の感覚を育てやすくなります。
子どもをちゃんと育てたい。
その気持ちは、子どもを大切に思っている証拠。
しかし、“ちゃんと”が増えすぎると、子どもは少しずつ、「自分がどうしたいか」を見失ってしまいます。
「なんとなくで選んでいい」「ちゃんとしてなくても、自分でいていい」
そんな緩い空気の中で、少しずつ自分らしさを見つけていけたらいいですよね。



