「5つの時間価値」

多くの手帳ユーザーのニーズに応える老舗メーカーのNOLTYは、これまで多種多様なレイアウトやデザインの手帳を世に送り出してきた。品揃えが多彩な反面「どれを選べばいいかわからない」という声もあったという。
そこで、「どんな時間を過ごしたいか」という視点から商品を選べるようにラインナップを「5つの時間価値」で再構成した。
・つながるとき
・挑戦するとき
・暮らしを整えるとき
・自分らしく表現するとき
・振り返るとき
これらの「時間」が、人々の暮らしを豊かにする、というコンセプトだ。
手帳にしかできないこと
(左)取締役 時間デザイン本部長 根本 和幸氏
(右)時間デザイン本部 副本部長兼マーケティング推進部長 乃万 肇氏
「予定管理はスマホ」「調べものはAI」。
そんな2026年。手帳の価値は薄れてしまったのだろうか。NOLTYを展開する日本能率協会マネジメントセンターは、むしろ逆の考え方を示している。
登壇した時間(とき)デザイン本部の根本和幸氏(写真左)は
「AI時代においては、効率の先にある『心を整える時間』こそが、真の生産性と自分らしい豊かな時間を生む」と述べた。
◆記入参考例 ※同シリーズの別年度商品を使用しています。2027年1月始まりのカラー展開は以下の通りです
(上)2027年1月始まり手帳 NOLTY(ノルティ) エクリPlus B6 メモ〔パウダーイエロー, オフホワイト〕
(下)2027年1月始まり手帳 NOLTY(ノルティ) エクリPlus B6-8〔ベージュ,ミント〕
提供:日本能率協会マネジメントセンター
実際に近年は、ジャーナリングやログへの関心が高まり、文具イベントの来場者数も増加。スケジュール管理だけでなく、自分の考えや感情を書き留める場として、手帳を活用する人が増加している。
NOLTYでは、デジタルとアナログを「対立するものではなく共存するもの」と位置づけている。すなわち、「予定管理や共有はデジタルに任せ、思考整理や感情の記録は手帳で行う」そんな使い分けを提唱している。
やはり手帳は“持ち歩くもの”
◆NOLTY BUDDY(バディ)(月曜始まり)月間カレンダー+週間メモ
◆NOLTY BUDDY(バディ)(日曜始まり)月間カレンダー+週間メモ
2027年版では62シリーズを13のメインシリーズにわけて再定義。用途に応じてより選びやすくなった。
なかでも注目を集めたのが「NOLTY BUDDY(バディ)」。
手のひらサイズのコンパクトな手帳で、気づいたことや感じたことをその場で書き留められるよう設計。「サクッと長く使い続けられる手帳」を目指して開発された。
初心者にもやさしいカレンダータイプのマンスリーと、見開き1週間のウィークリーの仕様となっている。
財布やバッグがミニマムな時代にぴったりのサイズ感が人気を集めそうだ。
◆記入参考例 ※2026年4月始まり版の商品を使用しています
2027年1月始まり手帳 ウィークリー NOLTY(ノルティ) トリムA5-3
〔ネイビー,キャメル〕
提供:日本能率協会マネジメントセンター
もうひとつの注目手帳は薄型の「NOLTY トリム A5」。サイズはA5で文字が書きやすく、情報ページなどが割愛され、マンスリーと、見開き1週間のウィークリー(写真のバーチカルタイプかウィークリーレフトタイプ)ページと12ページ分のメモ欄のみというシンプルさ。ページ数を厳選することで軽量化し、持ち運びやすさを追求した。
SNSで広がる「見せる手帳文化」

質疑応答では、「SNSで手帳を共有する文化が生まれたことでの変化」について質問をさせていただいた。
根本氏は、手帳には従来通り今も「誰にも見せず、自分だけのために書く」という価値があるとした上で、
「手帳術であったり、あるいは推し活であったり、自分たちの趣味の世界を共有していきたいということで、単なる記録ではなくて、1つの作品を作って楽しんでいらっしゃる」
と、新しい楽しみが見いだされたことで、ユーザーの増加に繋がったと述べた。
◆NOLTY BUDDY(バディ)
続いて「もはやこれはもうアートの世界にも近いのかな」とも表現した。
実際にSNSには、美しくレイアウトされたライフログや推し活手帳が数多く投稿され、手帳は予定を書く道具から、自分らしさを表現する作品へと進化を遂げた。
ユーザーの声が商品を育てる
そして興味深かったのが、ユーザーコミュニティ「時間〈とき〉ラボ」の存在だ。
2021年から運営されているこのコミュニティには、これまで5万6000人以上が参加。8月にはサイトをリニューアルした。
乃万(のま)肇氏からは「製作側では気づけない使い手の知恵が、より使いやすい手帳づくりに生かされている」という話を伺った。
今後もこのコミュニティは、エネルギッシュにあらゆる手帳の話題で盛り上がりそうなポテンシャルを秘めている。
AIが発達しても、手で書く時間はなくならない。むしろ、自分と向き合う時間として価値を増していく――。
新たな手帳の未来を感じた時間だった。
◆NOLTY:https://nolty.jp/

