スマホを手放すと「暇」しか言わない
小学生の子どもたち。平日は学校から帰ってきたら動画を見て、休日も宿題や習い事が終わると動画を見ています。動画を見終わると「暇。やることない」と退屈そう。動画を見る時間は決めているけど、こんな生活続けててもいいのか少し不安。ドーパミンファスティングという言葉を聞いたけど、意味あるのかな?
動画を見終わったあと、刺激の少ない時間をどのように過ごせるか。家庭でできる工夫を考えてみましょう。
「ドーパミンファスティング」とは一体なに?
最近SNSなどで見かける「ドーパミンファスティング」。
名前から「ドーパミンを制限する方法」と思われがちですが、実際にドーパミンを断つわけではありません。
SNSやゲーム、動画などの刺激的な行動から意識的に距離を置き、「刺激に反応し続ける状態」から少し離れるという考え方です。
今の子どもたちは、退屈するとすぐに動画やゲームなど、次の刺激にアクセスできます。
だからこそ大切なのは、動画を何時間見たかだけではなく、刺激がない時間をどう過ごせるかという視点です。
つまり、「動画を見ること自体が悪い」と考えるのではなく、刺激のある時間と、刺激の少ない時間のバランスを調整していくことが課題となってくるんですね。
刺激がない時間を楽しむために、家庭でできること
“暇のあと”を急いで埋めない
動画を見終わった後、「次に何したらいいかわからない」と感じる子は少なくないようです。
ここで親がすぐに、「じゃあ本でも読んだら?」「家の手伝いをして?」と次の活動を用意する必要はありません。
最初は不機嫌だったり、「暇!」と訴えてくるかもしれませんが、「そうだね、時間があるね」と声をかけるのみで子どもに任せてみるのがおすすめです。
少し待ってみると
- 漫画を読む。
- 工作を始める。
- 冷蔵庫を開けて何か考える。
など、子どもなりに行動することがあります。
「退屈したら、いったん立ち止まって考え、自分で動いてみる」という経験を重ねることが大切なんですね。
「どうして次を探したくなるか」を考える
「次の刺激を探している状態」に目を向けるのも大切です。
子どもが動画を見終わったあと、「まだ見たい!」と言った場合、「もう終わり」と時間だけを管理すると子どもに不満と物足りなさが残るだけ。
ここで、「さっきの動画、そんなに面白かったの? それとも、次にもっと面白いものがある気がして探してた?」と聞いてみてください。
これは、自分が今楽しんでいるのか、それとも“もっと刺激がほしい状態”になっているのかに気づくための質問です。
- 「別に見たいわけじゃないけど、次の動画が流れてくるから見ちゃう」
- 「なんとなく次々流れてくると、もっと面白いものが出てくるかもと思ってやめられない」
こうした自分の気持ちに気づくだけでも、デジタルとの付き合い方は少し変わります。
「刺激を減らす」より、自分に合う刺激の強さを選べるようにする
もう一つ大切なのは、刺激をゼロにすることを目標にしないこと。
今の時代育てたいのは、「刺激を我慢できる子」ではなく、「今の自分に合う刺激を選べる子」だからです。
たとえば休日に、「動画見る? 見ない?」だけではなく、「今日は頭を使うことと、ゆっくりすること、どっちがいい?」と聞いてみるのもひとつ。
大切なのは、
- 「今日は疲れているから静かなことをしたい」
- 「今日は思い切り遊びたい」
- 「動画を見たけど、なんだかまだ落ち着かないから外に出たい」
こうした経験を通じて、自分の状態に合った過ごし方を考える力を育てていきます。
親が時間管理をするのももちろん大切ですが、少しずつ、子ども自身が「今の自分には何がちょうどいい?」と考え、行動を選べるように支えていくことが、高学年以降の自律につながります。
動画もゲームもSNSも、これから子どもたちの生活から完全になくなるものではありません。
だからこそ家庭で育てたいのは、刺激を避ける力ではなく、刺激との距離を自分で調整する力です。
少しずつ、「今の自分にはこれくらいがちょうどいい」と考え、自分に合った過ごし方を選べるようになるといいですね。




