お話を伺ったのは…山岳アスリート丹羽薫さん
岡山県出身の48歳。「山岳アスリート」を名乗る、世界を相手に戦うトレイルランナー。学生時代は柔道やヨット、スキーなどに親しみ、陸上競技の経験は無し。結婚後に愛犬のお散歩が高じてトレイルラン(以下、トレラン)を始める。
今はプロとしてトレランに専念している状況ではあるものの、家庭を持ち家事に追われたり、遠征にお金がかかるため贅沢は出来ない中でも、ある程度美容にも気を使いたいという思いを持つ、私たちと同じ普通の女性です。
美肌の秘訣
丹羽薫さんは世界を相手に戦う山岳アスリート。自然の中に身を置くことで心地よさを感じ、メンタルの不調を克服してきた経験から、多くの人たちにトレランの楽しさを味わってほしい!と、Instagramをはじめアマチュアランナーの講習会やイベントでもその魅力を発信中です。今回は、女性から質問の多い美容や食事、リラックスの秘訣やご自分が主催されるレースについてお聞きしました。
チアシードを毎朝食べます。
毎朝食べるのがチアシード入りのヨーグルト。他にはパン、サラダ、トレーニングに備えて肉や魚もしっかりと。昼食はトレーニング中に山で手軽にエネルギー補給ができる、ジェルやカロリーメイトなどで済ませることが多いのだとか。
丹羽さん:実は愛犬の健康のためにと15年ほど前、アメリカから取り寄せてチアシードを食べさせみたら、みるみる毛がツヤツヤになったので、私も食べ始めてみたんです。すると肌のかさつきがなくなったんですよ!山を走っているので、乾燥や日差しもあるし肌にとっては過酷なはずなんですが、肌トラブルで困らなくなりました。
愛用のアルガンオイルはiHerbで
さまざまなメディアで輝かしい戦歴を称えられている丹羽さんですが、女性としては、お肌のお手入れの秘訣も知りたいところです。
丹羽さん:トレラン講習会やトークショーでも「どんなお手入れを?」「日焼け止めは?」と、よく聞かれるんですが、日焼け止めはほぼ塗らないし、そもそもコスメのことをよく知らなくて(笑)遠征から帰国後にエステティシャンの友だちから施術を受けることくらいで、特別なことは何も(笑)。普段のお手入れは、iHerbで1000円程度で購入した洗顔料で洗った後、すぐに同じくiHerbで見つけたアルガンオイルを使っています。大容量で安くて気軽に使えるのがお気に入りですね。その後に使う化粧水や美容液も同じくiHerbのものです。
レース中も私らしく…
普段は基本ノーメイクというものの、まつ毛はエクステ、眉はコーティング剤を2度塗りをするなど、アスリートならではのこだわりも。
気になるのはあの人の眉!
丹羽さん:今、本気で「あれ、欲しいな」と思っているのがイモトアヤコさんが愛用している、あの!眉毛を描いているコスメなんです(笑)。汗まみれの過酷な状況でも落ちないじゃないですか?レースのゴール写真を見ると「あ、私…眉毛ないわ」って思うことが多いので(笑)どこのメーカーだろう?って気になるんですよ。
トレランの時にも小さなピアスを
買い物嫌いで街に出かけることも少なく、普段着はスポンサーから支給されたものを愛用中とのことですが、耳元にはトレラン中でも、お気に入りのピアスが揺れています。
丹羽さん:スイートラナンキュラスというお友だちのショップで、森と水をイメージしたピアスを作ってもらいました。葉っぱの部分はワイヤー、水滴のイメージはラピスラズリです。付けていることを忘れるぐらい軽く、ランのときにも付けています。それ以外の時には少し大きめのモチーフのものを楽しんでいます。
カフェでは蒸し野菜で栄養補給
日中は山でトレーニングのため、お友だちとのランチも山でピクニックになることが多いとのことですが、お気に入りのお店はこちら。
丹羽さん:ストイックに食事制限をしているわけではありませんが、できるだけ身体への負担が少なくて、おいしいものをと思っています。せいろで蒸された野菜のおいしいmusi-vege+cafeにはよく行きますよ。ヘルシーだけど、しっかりボリューミーなメニューもあり、満足できます。
好きな食べ物は、めったに食べないけどすき焼きかな?あとお好み焼きは、岡山出身ということもあって広島のものが好きです。具材と生地が混ざっているのがイヤなんですよ(笑)自宅では夕飯は私が作ります。
生理と低用量ピル、ホルモンとケガ
女性アスリートにとってコンディショニングに最も気を使うのが生理。レースと重なると、やはりとても辛いとのこと。最近では有名アスリートが現役時代に低用量ピルを使ってコントロールしていたことを告白するなど、オープンに話題にできる機会も増えてきているようです。
丹羽さん:低用量ピルで生理期間の調整をしていたこともありましたが、最近はシーズンインすると自然に止まってしまうことが多いですね。おそらく練習量が増えて食事の量が減るのが原因かな?と思っています。以前、婦人科の医師から「女性ホルモンが減ると同時に男性ホルモンも減る」という話を聞きました。一般的に女性ホルモンが減ると男性ホルモンが増えるような勘違いをすることが多いですよね?でも実際はどちらも減少するそうです。
アスリートにとっては男性ホルモンが減るというのは大きなリスクがあって、筋肉量や骨に影響が出て、骨折などのケガの危険が増します。生理が無いと「楽だわ」「男性ホルモンが増えるから筋肉にいい」と思う女性が多いようですが、それは間違いです。しっかりと正しい知識とケアをして身体を大切にしてもらいたいですね。
LAKE BIWA 100
数々のレースに挑む中「海外と比べて日本には難易度の高いレースが少ない」と感想を漏らす丹羽さん。海外レースに挑戦するためにはより挑戦しやすい国内レースのレベルアップが必要、との思いから自らプロデュースするのが「LAKE BIWA 100」。
このレースには特に「多くの女性ランナーに挑戦してほしい」という丹羽さんのエールが込められています。トイレの整備や各エイドに生理用品を置くなどの他、女性医療関係者の協力も得て、きめ細かい心配りがされています。
丹羽さん:100マイルレースは完走するだけでもヒーロー、ヒロインになれる達成感の大きなレース。みんなに「おめでとう!」「すごい!」って褒めてもらえて、誰もがキラキラできる一瞬を味わってもらいたいんです。特に女性は仕事や家庭、子育て以外にもさまざまな役割を担っている人が多く、男性に比べて明らかに好きな事に費やせる時間が少ないと感じます。そんな女性たちが安心して参加できる、自己実現の場を提供したくて、レースをプロデュースしています。
自分を認める強さが「自信」
トレランがきっかけで不調から回復した丹羽さんの言葉には、1つ1つに重みがあり「今の自分」を確かに生きている、という充実感と自信にあふれていました。辛い時期を経て輝かしいアスリートとしての成績を次々と手にする丹羽さんのお話しを聞いて「自信とは、誰かに褒められて得られるものではなく、自分で自分を認めること」なのだと実感しました。2年後に迎える50代でもいつものスマイルでタッカーくんと山を駆け抜け、表彰台に乗る丹羽さんの姿を見るのが楽しみです。
その時までに「絶対に落ちない」あの眉コスメが手に入っていますように!