「めまい」や「筋肉痛」も熱中症のサインだった…。熱中症になりやすい人の4つの特徴#医師解説

心と体

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2023.08.16

今年の夏は記録的な猛暑が続いており、関東では40度に迫ろうかという気温の日もあります。『災害級の暑さ』とも言われており、正しく暑さ対策をしないと熱中症になってしまうおそれがあります。熱中症は、温度や湿度の高い場所での長時間の活動、特に適切な水分・塩分補給がなされない場合に発生しやすく、重度になれば命にかかわります。今回は熱中症になりやすい具体的な環境や熱中症の症状について医師の松本和隆先生に解説していただきました。

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もくじ

教えてくれたのは……松本和隆(まつもとかずたか)先生
熱中症になりやすい条件
熱中症を引き起こしやすい環境4つ
熱中症になりやすい人の条件4つ
熱中症の具体的な症状
熱中症の3つの分類

教えてくれたのは……松本和隆(まつもとかずたか)先生

松本先生

三重県生まれ。医療法人松徳会・松本クリニック院長。日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医。
2016年、三重県松阪市に医療法人松徳会松本クリニックを開院。地域では数少ない「糖尿病専門医」として毎日多くの患者の診療を行っている。著書出版、講演、テレビ出演など多数。

熱中症になりやすい条件

熱中症になりやすい条件出典:www.photo-ac.com

熱中症を引き起こしやすい環境4つ

1.炎天下の中での運動や労働
2.車内など換気の悪い閉鎖空間
3.エアコンがない、または適切に機能しない環境
4.風通しが悪く、湿度が高いところ

屋外だけでなく、室内であっても高温多湿で風通しが悪かったりエアコンが適切に使用されていなかったりすると発症する可能性が高まります。

熱中症になりやすい人の条件4つ

1.子供や高齢者
2.高血圧や糖尿病など基礎疾患を持つ人
3.睡眠不足など、体調が万全ではない人
4.花粉症などで抗ヒスタミン剤を飲んでいる人

基礎疾患を持つ人や花粉症の人が飲む薬の中には、利尿作用があったり、発汗機能が低下したりと、脱水に陥る可能性がある副作用を持つものもありますので、そういった方は十分に注意する必要があります。

熱中症の具体的な症状

熱中症の症状出典:stock.adobe.com

人間は体の熱を体の外に逃がすことで体温を一定に保っていますが、その調節機能が乱れて体に熱がこもることで熱中症の症状が現れるのです。

熱中症の3つの分類

  • 軽症度:めまい、立ちくらみ、発汗過多、筋肉痛、筋肉のこわばり、手足のけいれん
  • 中等度:頭痛、吐き気、体のだるさ、血圧低下、頻脈
  • 重症度:意識障害、おかしな言動・行動(まっすぐ歩けないなど)、ショック症状  

立ちくらみや筋肉痛は日常的になる人もいる症状です。いつものやつか、と素通りせずに、少しでも異変を感じたら休息をとったり、水分補給をしたりと対策をするようにしましょう。

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著者

尾治さんプロフィール

尾治

工業高等専門学校の化学系学科卒業後、地方国立大学の文系学部へ編入。その後同大学大学院へ進学し修士課程修了。IT企業に勤める傍ら、大学予備校で小論文の講師を行う。情報の正確性や言葉に向き合うことを志し、現在校正者、校閲者として独立。

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