内臓が垂れ下がってしまう原因
皆さんは自分の姿勢が綺麗だと感じていますか? おそらく、多くの人が「猫背」や「反り腰」に悩んでいるのではないでしょうか。
とくに女性は腹筋群の力が弱く、反り腰の人が多い傾向です。反り腰は一見すると内臓が引き上がって綺麗な姿勢を保てているように見えますが、実はお腹の力が抜けており筋力をほぼ使えていない人がほとんどです。
反り腰がよくない理由
反り腰の人はインナーマッスルである腸腰筋が上手に使えておらず、骨盤を正しい位置で安定させることができません。
骨盤は子宮や膀胱をはじめとした内臓を、お腹の底で支えてくれています。しかし骨盤を支える腸腰筋が弱いと骨盤自体が開きやすく、内臓を支える力も弱くなってしまいます。
痩せている人でも内臓下垂の可能性あり
見た目が細いからといって、必ずしも腸腰筋がうまく使えているとは限りません。足や腕が細くても、下腹だけぽっこりしているという人は内臓下垂になっている可能性があります。
内臓下垂が引き起こすデメリット
内臓下垂を放置すると、以下のような症状が出てきます。
- 下痢や便秘になりやすい
- 腸機能が低下する
- 免疫力が低下する
- 生理痛が重くなる
- 尿もれが起こる
- いぼ痔や切れ痔を引き起こす
腹圧が弱くなってお腹の力が使えない状態で過ごしていると、やがて骨盤底も弱ってきます。骨盤底は文字通り、骨盤の底にあるハンモックのような形で内臓を支えてくれている筋肉や靭帯のこと。
骨盤底が弱く内臓下垂が重度の場合、内臓の重さで骨盤底筋に圧がかかり緩んでしまいます。ひどい場合には骨盤臓器脱(子宮や直腸が骨盤底から体の外に飛び出してしまう病気)を引き起こす人もいます。
腸腰筋の位置を確認しよう
腸腰筋は腸骨筋・大腰筋・小腰筋から構成されており、上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉です。
骨盤の位置を安定させるためにも重要な筋肉で、太腿を上に引き上げる(股関節を曲げる)ときに腸腰筋は働きます。
運動習慣のない人は、骨盤の高さよりも上に太腿を持ち上げる機会が少なく腸腰筋が弱っていることが多いため、意識的に腸腰筋にスイッチが入るポーズや動きをする必要があります。
腸腰筋が働きやすい状態に導いてあげれば、内臓の引き上げだけでなく反り腰改善やお腹痩せにもつながっていきます。
このポーズ30秒キープできる?
内臓下垂を根本解決してスッキリしたお腹を手に入れましょう!ぜひ1日一回、このポーズをやってみてください。
- 右足を上げて立つ
- 膝の高さが骨盤よりも高くなるようにする
- 両腕を上げる
- 骨盤が後傾しないように腰や背骨を伸ばす
- そのポーズで30秒キープする
- 終わったら左足も同じように行う
ポイント
呼吸は止めずに、一呼吸10秒くらい(吸う4秒、吐く6秒)かけてゆっくりと息をしながら行いましょう。ポーズの最中に股関節のあたり(腸腰筋のある場所)がキツい感覚があれば、ポーズ成功です。
まとめ
今回ご紹介したポーズは、お腹周りのエクササイズを行う前の準備運動としても活用できます。腸腰筋にスイッチを入れ、美しく引き上がった内臓とお腹を手に入れてみてくださいね!