教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。自分自身が生きづらさを抱え、本当の自分と向き合った30年間の経験をベースに、心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。
「混んでいる電車で隣の席に荷物を置いている人」の3つの心理
時々電車で混んでいるのに荷物を置く人がおられますよね……。
最近は怒りをコントロールできない人も増えているので、注意してもいいものか躊躇してしまうものの、気になる人も多いと思います。
私も以前、白い杖を持っている方が立っておられたので、綺麗なお姉さまが荷物を置いているところに「こちらの席、いいですか?」と声をかけたらスゴイ顔でにらまれたことがあります……。
今回は、そんな人たちの心理をお届けしていきます。
1)特別扱いして欲しい
他の乗客との距離を保ちたい心理があり、私は人とは違う、広めのスペースを確保することで特別枠=快適だと解釈している可能性があります。
こういったことをしないと、自分を認められない劣等感がある人なのだと理解してあげましょう。
2)プライバシーを求める
世の中には広めのスペースが必要な特性を持つ人がいます。スペースがないと安心できない、過去に嫌な思いをした経験があり、防衛反応で荷物を置いてしまいます。
3)悪気がない(自分のことしか視野に入らない)
自分を認める視点が少なかったり、自己愛パーソナリティ障がいなどの特性を持つ人は、他人に興味が持てず自分の利益だけを見る傾向にあります。
これらも本来の自分の弱さを認められない自己認識からくる防衛本能の1つです。
荷物を置くパターンは誇大的・自己顕示的で他者の反応に鈍感な対応をする「無自覚型」は周囲を気にかける意識が持てません。
反対に周囲を過剰に気にする「過敏型」は真反対で人からどう思われるのかに敏感なので、批判されそうなことはできませんが、びくびくして生き辛さを抱えており、どちらのタイプも人間関係がうまく構築できません。
自分がそうならないための対処法
上述しているように、周りの人への配慮ができず、自分の利益しか考えられない人の心理には“弱い自分を守っている”という共通点があります。こういった生き方になってしまうのは長年かけて慢性化、表面化して態度に出てくるのです。
だからこそ、日々の自分との丁寧なかかわり方がとても大切です。
混雑する電車内で席を多く使う人を見たとき、「自分はどうなのかな」と自分自身を振り返ってあげると有益です。
相手を批判して悪い人だと見るのではなく、自分も余裕がないとそうしてしまうかもしれない。最近は余裕をもって過ごしているかな、自分に優しくできているのかなと考えてあげる。
自分が楽しいと思える時間をとっているのか確認してみるなど、自分が更に充実した日を過ごし方を考える時間に使うと新しい気づきが出てきてくれます。
世の中にはいろんな人がいます。そして皆さんそれぞれ事情があります。色々な気づきを得ながら、自分を大切にする時間に切り替えながら未来を豊かにしてあげましょう。