子どもが大きくなったときに後悔しない「親子の思い出の残し方」

家族・人間関係

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 子どもが大きくなったときに後悔しない「親子の思い出の残し方」

2024.03.31

臨床心理士・公認心理師のyukoです。子どもが手のかかるときは「早く一人立ちしてくれないかなあ」なんて感じますが、子どもが手を離れたとき「もっと~しておけばよかった」と後悔する方は多いです。そんなとき支えになるのは「目に見える心温まる思い出」があること。振り返ったときほっこりする思い出の作り方、残し方について考えてみます。

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寂しくなったとき、思い出が支えになる

子どもの卒業や一人暮らしなど、子育てがひと段落ついたとき、心にぽっかりと穴が開くような感覚になる方が多いです。「早く手を離れてくれたら楽なのに」と思いながら、なんとかこなしていた子育てもなくなると寂しく感じるんですね。

そして、「もっと〇〇できていたら」と、思い出を残しきれなかったことを悔やむ親御さんも。子どもの手が離れたとき、寄り添ってくれる思い出があると、受け止め方も異なってきます。

残しておきたい思い出について、考えていきましょう。

心温まる思い出の残し方

何気ない瞬間の写真

度々お聞きするのが、「何気ない瞬間の写真がある人が羨ましい」という声。旅行やイベントのときは写真を撮るけど、それ以外の日はほとんど撮らない方もいますよね。

また、「パパと子どもが一緒に遊んでいる姿や昼寝しているところは残っているけど、ママとの何気ない瞬間が残っていない」と嘆く方は本当に多いです。

写真に興味がなかったり、こまめに気づくタイプではないと、ポーズしている写真や特別な日の写真以外が残らないんですね。

相手には要望を言わないとなかなか伝わらないですし、イメージもしっかり共有していく必要があります。「こういう写真を日常的に撮ってほしい」と伝え、習慣づけていけるといいですよね。

写真出典:stock.adobe.com

置手紙のやり取り

今はLINEで要件を伝える方が多いですよね。また、ホワイトボードを活用してメッセージを残すご家庭もよく聞きます。

しかし、振り返ったとき、ほっこりするのは「置き手紙のやり取り」なんです。
喧嘩した翌日や、ちょっとしたお願いがある日、先に家を出る時などに残した何気ないやり取りがあとから振り返ると日常を思い出すきっかけになるんですね。

「ありがとう」や「お疲れ様」の一言や、直接言えない言葉など、手紙ならではのよさはたくさんあります。
中には、しりとりのやり取りをしていたり、絵をつけくわえたり、家族の複数人で会話するなど、それぞれのご家庭独自の工夫もあるよう。

手紙出典:stock.adobe.com

たまには一手間かけて、手書きのメモを残しておくのもよいかもしれませんね。

ひとこと日記・エピソード日記

先にあげたように、アルバムだと特別な日の思い出ばかりが残りやすいもの。逆に日常的なたくさんの写真を残せても、整理が追いつかなくなってしまいます。

そんなときおすすめしたいのが、ひとこと日記。まめに記録するのが性に合う方は、写真を添えて楽しむ方もいるよう。覚えておきたいエピソードや言葉を添えてみるのもよいでしょう。

紙に書くハードルが高く感じる方は、便利なアプリを使うのもおすすめです。

アプリ出典:stock.adobe.com

毎日必ず書く! と意気込むと長続きしなくなってしまうので、目に留まりやすいところに置いておき、気が向いたときに書くのもよいかもしれません。

子どもの創作物は作品集に

子どもが作ってくるものや集めたもの、拾ってきたものなどをすべて保管しておくのは難しいですよね。劣化したら捨てる、お気に入りのものだけ残しておくなど、家庭によって様々な工夫をされているようです。

また、子どもの創作物をアルバムに残して整理している方もいます。いろんな角度から撮ったり、子どもと一緒の写真も残したり。

子どもの創作出典:stock.adobe.com

中には、子どもが独創的に脱ぎ散らかした服なんかも番外編として残しておく方もいるよう(笑)。

写真の整理が間に合っていない、腰が重いという方は、クラウドを利用して都度分類する癖をつけていけるとよいでしょう。
寝る前のSNS時間を一部、子どもとの思い出貯蓄時間にできるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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