妻にこそ知ってほしい。夫の中にある「男らしさ」というプレッシャー

家族・人間関係

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 妻にこそ知ってほしい。夫の中にある「男らしさ」というプレッシャー

2024.04.08

こんにちは! 家事シェア研究家の三木です。 今日は、ぜひママたちに知ってもらいたい「パパが抱える男らしさのプレッシャー」についてです。 パパがママの抱える苦しさやプレッシャーを知る必要があるように、ママにもパパのプレッシャーを少し知ってもらいたいなと思います。

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パパは「男らしさ」に押しつぶされているかも

「女性だから、家事育児をするべき」というのは、もう古い価値観になりましたよね。
男性だって家事育児する方が良いし、女性だってちゃんとキャリアを重視した生き方ができたほうがいい。

家事をする夫婦出典:stock.adobe.com

これまで女性を縛り付けていた「女性らしさ」という固定観念が少しずつ緩められる一方で、男性もまた「男らしさ」に縛られていたりします。

たとえば、こんなのが「男らしさ」と言われています。

  • デートで女性にお金出させるなんてダサいよ。女性にご馳走するなんて当たり前。
  • 結婚して、子どもも生まれたんだから、家計の心配なんて妻にはかけられない。しっかり稼ぐから、お金のことは心配しないでいいからね。
  • 男だからさ、小さいことで悩まないし、何だって頼ってもらえたら嬉しいんだよ。
  • 残業や外回りがキツイ? そんな泣き言いってないでガンガン動くのがデキる男だよ。
  • 運転は任せておいて! 男は空間把握能力が高いからさ。

こうした「男らしさ」を持った男性って、一般的に「魅力的」と思われると思いませんか?
個人的な好みは別として、少なくとも、「デートは絶対割り勘」「家計も折半」「小さいことも気になるタイプ」よりはモテそうです。

奢ろうとする男性出典:stock.adobe.com

僕も昭和の人間なので、周りの大人や学生時代の友人などからはこうした「男らしい男じゃなきゃダサい」という価値観を共有してきました。

だけど、裏返してみると、こうした「男らしさ」ってそう簡単には維持することができません。

「男らしくあれ」と育てられたパパたち

女性がきっと「女の子らしさ」を周りから求められたように、男性も「男らしさ」を求められながら生きてきました。

そしてそれは、社会に出てからも根深く根付いています。とくに、男性からの「男らしさ」プレッシャーは凄まじいんです。

仕事する男性出典:stock.adobe.com

キャリアを追い求められるという自由さを手にしている一方で、仕事や社会に縛り付けられ、自由がないと苦しんでいるのもまた事実です。

とはいえ、女性らしさを好む女性がいるのと同じように、そうした男性社会を好み、そうであるべきと思う男性だっています。だから、必ずしも「男らしさ」が害悪であるということではないかもしれません。

それでも、いまのパパたちは、自分たちが理想としてきた「威厳ある父親像」をモデルにできず、「新しい父親像」を一生懸命築いているところです。

「男らしくない」と不安になる

「今の時代は男らしさなんて求められてない」と思うかもしれません。
でも、「男らしくあれ」と育てられた人たちが、男らしさを捨てるのはとても不安なのです。

悩む男性出典:stock.adobe.com

男らしくなければ、女性から、社会から、会社から「不要」と思われるのではないか。

たとえば、「いまの仕事が辛いから、給料がかなり下がるけど転職したい」という思いがあったとき、それを気持ちとしては理解して、ぜひそうするべきと思いながらも、家計面から素直に受け入れることができない家庭だってあるでしょう。

いまだ、専業主夫はめずらしく、共働きでも妻のほうが稼ぎが多いことを「もやもやせずに」人に言える男性は少ないかもしれません。

男らしさとは、自分の中にある問題のように見えて、じつは社会からの評価や目線の問題でもあるんです。

男らしさじゃなく、あなたらしさを愛そう

夫婦出典:stock.adobe.com

夫が「男らしさ」から降りたとしても、それを「情けない」と一蹴しないでください。

夫の中にある「男らしさ」じゃなく、「あなたらしさ」を愛するようになると、お互いがもっと自由になれる気がするのです。

もちろん、同じことは夫にも言えます。妻に「女らしさ」を求めるのではなく、「あなたらしさ」で生きていける関係を作り上げていきましょう。

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