学校に通ってないわが子。どこまで娯楽を許可していいの?
学校に通うことに難しさを感じる子は年々増えています。
そんな中、休んでいる間の家庭での過ごし方について悩み、遊んでいるわが子を見てもやもやされる親御さんも多いよう。
例えば、
集団行動を負担に感じる、クラスで友達ができない、などの辛さから学校を休むようになったわが子。家では比較的明るく、自由気ままに過ごしているようだが学校の話をすると口を紡ぎ、学校には足が向かない。学校の先生は「無理させず本人のペースでやっていきましょう」と話す。このまま好きなことを家でやらせているだけで大丈夫? 休ませることにも、家で遊んでいることにも罪悪感を感じてしまう。
わが子の辛さや苦手さは理解できるものの、学校を休んでいる間は元気に過ごしている様子を見ていると複雑な気持ちになる方は多いです。
学校に通っていない間の、「楽しみ」や「息抜き」との付き合い方を考えます。
学校に通うのが難しいときの「楽しみ」との付き合い方
ゲームとの付き合い方
勉強はやる気がしないと言ってできず、日中はゲームをして過ごす子は多いです。ゲームの良し悪しや、プレイ時間について、一概に判断するのは難しいもの。
ただ、子どもの落ち込み具合や気力、意欲と照らし合わせてゲームの付き合い方を考えていくのは必要でしょう。意欲がほとんどなく、起きている時間はゲーム以外興味がわかないほどなのか、少し背中を押せば外出や得意科目に手をつけられるのか。
ゲームが唯一の楽しみになっている場合は、無理に引き離すと余計にふさぎこんでしまうケースもあります。一方、何をやればいいのかわからずなんとなしにゲームをやっている子も。
本人が今どの段階にいるのか、第三者に相談しながら見守ったり、背中を押していけるといいですよね。
習い事との付き合い方
学校に行くのは難しいけど、習い事であれば無理なく通えるという子は多いです。
長く続けていて馴染みがある教室だったり、仲の良い子がいたり、先生と話すのが楽しかったり。家の外で、本人が安心して過ごせるのはとても貴重な場所といえます。習い事を楽しめている場合は、これまで通り通い、息を抜いたり、可能な範囲で他の人と交流していけるといいのではないでしょうか。
また、再登校の前段階として習い事が役立つ場合があります。
「週に1回1時間、近所の教室であれば通えるかも」「個別のプログラミング教室に通って授業に遅れた分のフォローアップをしておきたい」など。
習い事はもちろん、家庭の経済状況との相談が必須になっていきます。無理のない範囲で、子どもの支えとして利用していけるとよいでしょう。
友達との付き合い方
「学校に行ってないんだから友達と遊ぶのは禁止」「友達と会っても話が合わなくて退屈に違いない」と考える親御さんもいらっしゃいます。たしかに、やるべきことをやっていないのだから……と悩んだり、わが子を心配する気持ちはあるかもしれません。
ですが、友達との縁を切ってしまうと、今感じている以上に孤独感や抑うつ感を抱きやすくなる場合が多いです。
親子の無理ない範囲で、下校後や休日に友達と遊ぶ時間は大切にしていくのがよいでしょう。
「ズル」をして休んでいる子はほとんどいない
学校には行きたがらず、学校の話をすると暗い表情になる。一方、家でゲームする分には何も問題なく楽しめている。そんな様子を見ると、「ズル」をしているのでは?と感じる方もいるかもしれません。
しかし、子どもは大人よりも表現に不器用さがあったり、辛さを言葉で説明するのが難しいもの。親や先生が見ていないところで傷ついていたり、もやもやする気持ちに悩まされていたりするものです。
ときに気持ちを汲み取ったり、代弁しながらフォローするのも必要です。まずは楽しいことを楽しいと思えるまで回復し、その上で次のステップを考えていけるといいですよね。