「充実した夏休み」になる!子どものタイプ別“夏休みの過ごし方”

家族・人間関係

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2024.07.22

臨床心理士・公認心理師のyukoです。そろそろ夏休みの計画を立てている方も多いのではないでしょうか。子どもには充実した夏休みを過ごしてほしいけど、うちの子には何があってるんだろう、とお悩みの方へ。子どものタイプ別に夏休みの有効な過ごし方を考えてみます。

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夏休み、無駄に終わる予感しかしない……

子どもは夏休みになれば一日中ゲームをして過ごしそう。やめさせようにも、親は通常通り仕事があるから見張るわけにもいかないし……。

ゲームをする子ども出典:stock.adobe.com

子どもとどんな計画を立てれば夏休みを有効に過ごしていけるかを考えてみます。

子どものタイプ別に考える、夏休みの有効な過ごし方

既に興味関心が定まっている子

科学やプログラミング、鉄道、ダンス、ピアノなど。
夢中になれるものを既にもっている子はその道を極めるためのサポートがあるとより力が伸びやすくなるでしょう。
例えば、コンテストや大会にチャレンジしてみる、親子で一緒に試合や舞台を見に行くなど。

子どもが何かひとつに夢中になっているとき、「もし興味がなくなったら、もし思うように成績を残せなかったらどうするつもりなんだろう」と心配になる親御さんもいますよね。
不安に思うと、何かを並行して頑張らせようとしたり、他のことにも目を向けさせたくなるかもしれません。

ですが、ひとつのことに集中して頑張り続けられるのも才能と努力であり、その時間は何にも代えがたい大切な時間でもあります。

サッカーをする子ども出典:stock.adobe.com

また、もしうまくいかなくなっても、その物事が続けられなくなっても、ひとつのことを一生懸命やっていた時間は必ず生きてきます。

本人が夢中になって頑張れる時間を誇りに思って、支えていけるとよいのではないでしょうか。

何に興味があるのかわからず探したい子

何か夢中になれるものがあったらいいなと感じている、色んな方向に興味がありそうな子はどのように過ごすのがよいでしょうか。
そんな子はサマーキャンプで非日常的なプログラムを体験したり、探求型学習塾を利用してみるのがおすすめ。

サマーキャンプは期間も場所も様々で、年齢制限が設けられているところもあるので、子どもの性格や成長に応じて選んでいくのがよいでしょう。
一方、探求型学習塾は今都心で特に増えており、オンライン学習も活発に展開されています。
国語や算数など、学校で行う科目を学ぶのではなく、社会問題や科学の不思議、AIなど幅広いテーマを楽しく学べるんですね。

ドローンを飛ばす子ども出典:stock.adobe.com

どちらも一見学校の成績には直結しないように見えますが、身近な物や社会で実際に起きている問題から目を向けていき、興味を持てたら、その基礎となる五教科学習にも目を向けやすくなっていきます。

″得意"や"興味"の探し方がわからない子は、「興味を探して、耕せる」塾やキャンプを利用してみるのがよいかもしれません。

家にいるのが何よりも好きな子

学校が終わったらすぐに家に帰ってきて好きなものに囲まれてごろごろするのが至福。
休みの日も積極的に外に遊びに行くことはせず、家の中でのんびり過ごしている。

そのような子は親が新しい場所に誘ってみても、何かチャレンジさせようとしてみても「今のままで大丈夫」と答えやすいよう。

家の窓から顔を出す子ども出典:stock.adobe.com

「家にいるのが一番」という子は、家に対する愛着、家族に対する安心感をしっかりと抱けているといえます。
なので、家族が楽しんでいるものに興味をもちやすかったり、安心できる家の中で新しい世界に目を向けやすいもの。

オンラインでできる体験を探すのもよいですし、映画や音楽、本など家の中で楽しめるコンテンツから知識を広げていけるといいでしょう。

家族でその日得た知識や経験を話しながら過ごせると、より充実した感覚が得られると思います。

好きなことをもっと楽しむための目標づくり

おすすめなのは、好きなこと、楽しみなことを、より充実させるための目標づくり。

  • (ダンスが好きな子は)好きなアイドルの振付5曲マスターする。
  • (家でゆっくりするのが好きな子は)配信されている映画を10本見る。
  • (興味を広げていきたい子は)夏休み中に会った親戚や友だちに趣味と、趣味の楽しみ方をたくさん聞いてみる。
  • 楽しい思い出を100枚写真に残す、心に残った場面を絵に描く、ハイライトムービーを作る。

アスレチックで遊ぶ子ども出典:stock.adobe.com

ただ楽しみをこなすだけではなく、より充実できるような目標を立てると、モチベーションが上がり、達成感にも繋がります。
8月の終わりに「いい夏休みだった!」と振り返れるよう、準備から当日、その後の余韻まで楽しんで過ごせるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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