教えてくれたのは……西島 豊造(にしじま とよぞう)さん
株式会社スズノブ代表取締役。五ツ星お米マイスター。新しいお米の時代を作っていきたいという考えから、産地の特徴を活かした地域ブランド米作りと地域活性化を手伝っている。炊飯器やお米にあう食品の監修など多岐にわたり活動し、メディアでも活躍中。
お米の豆知識
旭化成ホームプロダクツが運営する「冷凍貯金ラボ」が、週1回以上自分で食事づくり・炊飯をしている方1000名を対象に、ごはん保存に関する実態調査を行いました。
それによると、パンや麺類などの主食も多く食べられている現代でも、72%もの国民が、週に5日以上、自身で炊いたごはんを食べていることがわかりました。
さらに、パンや麺類の高騰によって約32%の生活者が「主食にごはんを選ぶことが増えた」と回答しており、お米離れで消費量が減少する中でも、ごはんは日本人を支えていることがわかります。
そこで、お米に詳しい五ツ星お米マイスターの西島豊造さんに、おいしいお米の選び方、研ぎ方、保存方法について教えていただきます。
【豆知識・1】おいしいお米選び2つのポイント
じつは同じ品種のお米でも、おいしいものを選ぶポイントがあります。1つ目は鮮度。お米は時間が経過するほど風味や食感が損なわれるので、なるべく精米日の新しいものを選びましょう。
2つ目は米粒の大きさのそろい具合。米粒の大きさがそろっていると米同士の隙間が均一になり、炊きムラを防げます。また、炊飯後の保存時にも適度な隙間によって、お米が糊状に固まらずに保存できるのです。ぜひ、包装ののぞき穴から粒ぞろいを確かめてみてください。
【豆知識・2】保存にも適した「正しいお米の研ぎ方」
ごはんをおいしく炊くためには、お米を正しく研ぐことが大切です。
ソフトボールを握るように指を広げ、一定のリズムで、白米同士の摩擦で表面を研磨するように20回程度研ぎましょう。
お米を正しく研ぐことは、炊きたてのごはんがおいしくなるだけでなく、保存のために冷凍したごはんを格段においしくすることにもつながります。
西島さん監修:お米の研ぎ方詳細
【豆知識・3】ごはんの冷凍保存はタイミングと保存方法がカギ
ごはんを冷凍保存するタイミングは、炊きたてからあら熱をとった状態がおすすめです。
熱いまま冷凍すると湯気の水分が凍り、解凍時にごはんがべたつく原因になります。逆に、冷え切ったごはんを冷凍保存・解凍しても、炊きたてから時間の経った風味や食感にしか戻りません。
保存時はごはんをふっくらと空気を含ませてよそい、お米同士の適度な隙間を確保しましょう。
保存容器には、解凍時に出る水分とごはんとの接触面が少なく、ムラなく加熱できる構造のものを選ぶことで、冷凍ごはんが劇的においしくなります。
【専用容器を使った「ごはん」の保存方法】
炊きたてのごはんを「ジップロック®コンテナー ごはん保存容器」の内側の線まで入れます。 乾燥を防ぐため、すぐにフタをのせ、あら熱がとれたらフタを閉めて冷凍保存しましょう。保存容器は、一膳用、大盛用、小盛用があり、目的にあわせて使い分けられます。
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いかがでしたか? 買うときの選び方と研ぎ方の簡単なコツを抑えるだけで、炊きあがった「ごはん」を一番おいしい状態で食べることができるんですね。
食べ切れずに余ってしまっても、正しい方法で冷凍保存しておけば、いつでもおいしいごはんが食べられます。
ぜひ今日から、今回教えていただいた方法をお試しくださいね。