ドーナツだって、夏は涼みたい
外に出れば、日差しに焼かれて「暑い」とつぶやき、人に会えば「暑いですね」と言い合う。私たちは夏の間、何回「暑い」と口にするのでしょうか。
どうせ口にするなら、冷たいものがいい。アイスクリームとか。
煮えた油の中から、よいしょと出てきたドーナツも、「そうだ!そうだ!」と賛同していますので、今回はドーナツとアイスのマッチングを考えてみましょう。
「アイス」を知りドーナツを知れば百戦殆からず
まずは「アイス」を知るところから始めます。
一般的に多くの人が「アイス」と呼んでいるものは、乳固形分と乳脂肪分が多い順に、下記のように分類されます。
【1】アイスクリーム …乳固形分15.0%以上、乳脂肪分8.0%以上
【2】アイスミルク …乳固形分10.0%以上、乳脂肪分3.0%以上
【3】ラクトアイス …乳固形分3.0%以上
【4】氷菓
乳固形分と乳脂肪分が多いほど濃厚でリッチな味わい、少ないとあっさりとした口当たりになるといわれています。
クリエイティブに自分だけの味を探す
ドーナツに「アイス」を組み合わせるときは「どう食べたいか」を考え、ドーナツ生地の種類や味わいに合わせて、どのタイプのアイスを選ぶかがポイントです。
ドーナツは、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
- イーストドーナツ
- ケーキドーナツ
- シュードーナツ
ドーナツの種類については、下記リンク先で解説しています。
3タイプあるうえに、同じタイプの生地であっても、お店やメーカーによって食感や風味が異なるため、「このドーナツにはこのアイスが正解」といった決まりはありません。
たとえば、揚げ油がじゅわっと染みて、ずっしりと重めの「オールドファッション」があるとします。
そこに濃厚な「アイスクリーム」をたっぷりのせれば、贅沢で食べ応えのある一皿になりますし、反対にあっさりとした「ラクトアイス」を選べば、重めのドーナツをさっぱり楽しむことができます。
つまり、「濃厚でリッチに仕上げたいか」「軽やかで爽やかに味わいたいか」など、味の方向性を自分で考えることで、より満足感のある組み合わせを見つけることができるのです。
「ドーナツ&アイス」の実践では、無限に広がる“食の世界”に飛び込み、自分だけのおいしさを生み出す喜びを存分に味わいましょう。
スーパーやコンビニで購入しやすい「アイス」一覧
「アイスクリーム」については、 乳脂肪分10%以上のかなり濃厚なものと、乳脂肪分10%以下、8%以上のものに分けました。
「アイスクリーム」乳脂肪分10%以上
左上から時計回りに、明治「Dear Milk」/明治「明治 The Premium」/ハーゲンダッツジャパン「ハーゲンダッツ「ミニカップ バニラ」/ロッテ「レディーボーデン ミニカップ バニラ」
「アイスクリーム」乳脂肪分10%以下で8%以上
左から、森永乳業「MOW バニラ」/江崎グリコ「牧場しぼり ミルク」
「アイスミルク」乳脂肪分3.0%以上
ファミリーマート「赤城 たべる牧場ミルク」
「ラクトアイス」乳成分が最も少ない
明治「エッセル スーパーカップ 超バニラ」
身近な食材で、ひとさじの冒険を
スーパーなどで販売されている食材を使って、さらにアレンジしてみても楽しいですよ。
シナモンパウダーやココアパウダーをふりかけて、さらに風味をよくしたり、はちみつやメープルシロップ、黒蜜をとろりとかけて、別の甘さを追加したりと、味のアクセントになるものを工夫してみてください。
製菓材料として市販されているチョコスプレーなどで賑やかに飾るのもいいですね。
ジャムやきなこ、すりごまなど、家にあるもので「合いそうだな」と思うものは、ぜひ試してみましょう。
味の相性を探り、新たな味覚の扉を開ける
チョコレートやフルーツなどで味付けされた「アイス」も、積極的に使ってみましょう。
キャラメル味のドーナツにチョコレートアイス、チョコレートドーナツにストロベリーアイスやピスタチオアイスをそえるなど、さらに味の組み合わせを楽しむことができます。
抹茶アイスは、レモン味のドーナツや、あんドーナツと組み合わせるのも素敵です。
涼しい部屋で食べるなら、ドーナツを電子レンジで温めたり、トースターでリベイクしてから「アイス」をそえて、“ホカホカ&ひんやり”状態で食べるのもおすすめです。
「アイス」が完全に溶けてしまう前に、温度差を楽しみながら、急いで食べましょう。
自由なマッチングのすすめ
ドーナツとアイスのマッチングは、考えれば考えるほどおもしろく、次々にさまざまな組み合わせが脳裏に浮かんできます。
それは、ドーナツが多種多様であるのと同じく、アイスもまた実にバリエーション豊かだからです。
「このドーナツにはこのアイスがベスト」といった明確な方程式が存在しないからこそ、組み合わせは無限に広がり、選び方も自由です。
だからこそ、「ドーナツ&アイス」のベストマッチを探す旅では、「どう食べたいか」という自分の心の声に耳を傾けることが何よりのガイドになります。
その声に従えば、きっと迷うことなく、自分だけの最高の一皿にたどり着けるはずです。