教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)/最新刊『私は私を幸せにできる』(KADOKAWA)がある。
未来の自分が幸せになるための「大人の夏休みの宿題」5選
学生時代の夏休み、宿題に追われて「やらなきゃ」と焦った経験をしたことがある方も多いと思います。大人になった今、誰にも強制されないからこそ、自分のためだけにやる宿題があってもいいと思いませんか?
今回ご紹介するのは、未来の自分が笑顔になる「大人の夏休みの宿題」5選です。宿題に取り組むことを通じて、心も暮らしも、今日からやさしさを取り戻していきましょう。
1.寝る前に「今日よかったこと」を3つ書く
ある夜、仕事で疲れて帰宅。夕飯を作り、片付けを終えた後、ふと「あぁ、今日もバタバタだった」とため息……。でも、今日あったことを紙に書き出してみると、「駅まで夫が迎えに来てくれた」「子どもがお茶を入れてくれた」「夕飯の冷やしトマトがおいしかった」と、うれしい気づきがありました。
寝る前にたった3分でできるこの習慣で、明日の気分をガラリと変えることができます。脳は思い出したことを強く記憶する性質を持っているため、「よかったこと」を書くだけで幸福度がじわじわ上がっていきます。
2.「行ってみたい場所」を書き出し、予定を立てる
「美術館に行きたい」「いつか沖縄に行けたらいいな」そう思いながらも、いつの間にか数年経っていませんか? この機会に行きたい場所リストを作り、「いつ・誰と・どうやって行くか」を決めてみましょう。
「来月の土曜に娘と鎌倉へ行く」「秋に1泊旅行する」 などと、予定が決まるだけでも今から既に楽しみになってきませんか? ワクワクする予定は、心のビタミン。実際に行くか行かないはさておき、まずは予定を立てることから始めてみましょう。
3.「やらないことリスト」を作る
「頼まれたら断れずに引き受けてしまう」「ついSNSをだらだら見てしまう」「本当は休みたいのに予定を詰め込んでしまう」このように、つい無意識にやってしまう“無駄に疲れること”、思い当たりませんか?
「日曜の午前は一人の時間にする」「SNSは夜8時以降見ない」など、疲れを感じることを「やらない」と決めると、自分を守ることができます。自分のエネルギー漏れを防ぐためのリストを書き出して実行してみましょう。
4.読みたかった本を「1冊だけ」読む
本屋で手に取って気になって買ったものの、そのまま置いてある1冊はありませんか?
夏の夜、30分だけでもスマホを置いて、本を読む時間をつくってみてください。忙しい毎日の中でも、物語や知識の世界に触れることで思考が整理され、自分のペースを取り戻せます。「時間がないから読めない」ではなく、「読む時間を先に作る」ことで、心にゆとりが生まれるのです。
5.「未来の自分」に手紙を書く
最近、「このままでいいのかな?」と感じたことはありませんか? 仕事のこと、家族のこと、自分の体のことなど、さまざまなことを考えすぎて、気づけばぐるぐる思考に陥ることも。そんなときは、3年後、5年後の自分に向けて手紙を書いてみましょう。
「きっと今より自由で幸せになっているよ」「無理しすぎず、あなたらしくいてね」など、やさしい言葉を自分自身にかけてあげてください。手紙は、未来の自分への応援状。読み返したときに、思わず涙があふれることもあるかもしれません。
「未来の私」を笑顔にする、大人の夏の宿題に取り組んでみよう
この夏、誰かのためではなく「未来の私」のために宿題を出してみませんか?
情報があふれるこの時代だからこそ、少しだけ立ち止まって自分を大事にする時間をつくることで、未来へのワクワクを育ててみましょう。そんな優しいひとときが、きっと心を整えてくれますよ。