有意義な週末とは一体?
小さいころから共働きで週末しか一緒に過ごせないからこそ、「有意義に過ごさせないと」と焦ってしまう。しかし最近小4の娘は映画や買い物、娘が行きたがっていた人気のスポットに行ってもどこか不機嫌で、会話も少なくなってきた。“何してもあまり喜ばなくなってきたし、もういいや”と思い、予定を入れなかった週末、意外にもリビングで鼻歌を歌いながら動画を見たり絵を描いたり楽しそうに過ごす娘。こういう過ごし方も必要だったのかな?
小学校高学年になると、親子で一緒に過ごす時間は確実に減っていきます。
平日は学校と習い事、親は仕事と家事に追われる日々。
だからこそ週末は「せっかくだから」と予定を詰め込み、気づけば親子ともに疲れ切って終わる。そんな家庭も少なくありません。
臨床の現場で母親からよく聞くのは、「一緒にいる時間はあるはずなのに、なぜか関係がギクシャクする」「会話はしているのに、距離を感じる」という声。
どうしてそのようなことが起きてしまうのでしょうか。
親子にとって本当の意味で有意義な週末の過ごし方を考えてみます。
子どもが求めている「何もしない時間」の作り方
高学年の子どもは、親から離れ始める一方で、まだ自分ひとりでは気持ちを整えきれていません。
この時期に必要なのは、何かを教える時間や経験の詰め込みよりも、「関係をリセットできる時間」。
その鍵になるのが、週末の一時間、予定も目的も決めない時間です。
半日は「予定を入れない時間」として残しておく
子どもの行きたがっていた場所、親の用事、済ませておきたいことを半日で終わらせ、半日は余白で残しておく。
そして余白の半日間は、何も目的を持たないのがポイントです。
親が目的を持つと、子どもは無意識に“応えよう”として緊張するもの。
「親にとってのこういう子でいなければいけない」「友達にはこう思われていたい」
そのような”役割”から降りられる時間が子どもの心を育てる時間になります。
会話を生み出そうとしない
沈黙になれていない方だと、「学校どう?」「何か話そうか?」と感じてしまうかもしれません。ですが、余白の半日間は同じ空間で、それぞれ別のことをしているくらいが理想的。心理学では、このような時間を情動の同調といい、言葉よりも安心感を共有しやすい状態とされています。
スマホは親が先に置く
子どもより先に、親がスマホを手放す。
これは小さなことですが、とても効きます。「話しかけられたら反応できる状態」でいることが大切です。
ただぼんやりコーヒーを飲む、チラシを眺める、日記を書く。
”話しかけても、話しかけなくても大丈夫”という姿勢が子どもにとって、くつろげる空間になります。
関係は、頑張った量ではなく「安心して戻れる場所があるか」で決まる
親子関係は、問題を解決し続けることで保たれるわけではありません。
むしろ、「何も起きていない状態に一緒にいられる」経験が、関係の土台になります。
週末の数時間、予定を詰めない、目的を決めない時間。
それはサボりではなく、関係を整えるための立派な習慣といえます。
どれだけ頑張って経験をさせたかではなく、落ち着いて過ごせる空間に戻ってこれると思えること。
その感覚を育てておけば、思春期も乗り越えていけるでしょう。



