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自己肯定感が高い人に共通する幼少期の「3つの特徴」

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 自己肯定感が高い人に共通する幼少期の「3つの特徴」

2024.03.29

何歳からでもはぐくめる自己肯定感。しかし、“幼少期の経験”が大きな影響を与えていることもあります。小さな子どもがいる家庭は、どのようなことを意識するとよいのでしょうか。心理学や脳科学に詳しいマインドトレーナー田中よしこさんに、自己肯定感が高い人に共通する3つの特徴を教えていただきました。

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特集:40歳からの「自己肯定感」の育てかた

教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん

マインドトレーナー 田中よしこさん

株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。

自己肯定感が高い人に共通する幼少期の「3つの特徴」

幼少期の経験は、自己肯定感に影響を与えているものが多々あります。中でも、養育者の関わり方は重要なポイントです。

自己肯定感が高い人に共通する、幼少期の特徴を解説していきます。

1.安定した温かい愛情表現のある環境があった

脳内情報が少ない幼少期に、多く受けていた「情報」と「感情」は大切なポイントのひとつです。アメリカの発達心理学者ダイアナ・バウムリンドの研究では、親の教育態度が自己肯定感に大きく影響することが示されています。

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自己肯定感が高い人の幼少期は、周囲の人が次に挙げる関わり方をしています。

  • 子どもが達成したことを認める
  • 感情を共有する
  • 条件つきでない愛情を与える

何ができたかどうかではなく、取り組んだ姿勢や努力を支持していたことも分かっています。

このような関わり方をされた子どもは、失敗を恐れない、気持ちよく周りに助けや協力を求めることができます。また自分を取り繕うことなく、安心してやりたいことにチャレンジできるのです。

子どもと会話するときには、私たち大人は「嬉しかったんだね」「悔しいと思ったんだね」などのように感情の共有をしながら、子どもの感情を受け止める言葉をかけられるとよいですね。

2.自己表現を受け入れてもらっていた

子どもにとって、自分の考えや感情を表現することは自己肯定感の発達に欠かせません。これも、心理社会的発達理論で研究されていることです。

自己表現には芸術的なものや、スポーツ、家族の中で意見を自由に述べることなど、さまざまなものがあります。子どもが興味を持つものを大人が大切に扱うことも自己表現を受け入れることに含まれます。

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例えば、昆虫学者ファーブルや発明家のエジソンは、学校の先生からは匙(さじ)を投げられていましたが、母親が彼らの興味を全面的に認め、興味ある時間を邪魔せずに育てた結果、その道の第一人者になれたのです。

子どもの自己表現を肯定的に評価する、邪魔をしない。これは、自分が大切なものを認めてもらえている、応援してもらえると、子ども自身が自然に感じられる素晴らしい機会でもあります。
学校で製作したものや書いてくれた手紙を飾るなども、肯定的な表現です。できることから始めていきましょう。

3、責任感を持つ経験をした

自己肯定感が高い人は、幼少期に適切な責任を与えられて育った傾向があります。
なぜ責任をもつことが自己肯定感につながるのかというと、行動や選択が結果に影響を与えることを体験的に学べるからです。

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適度な責任感は、なにかのリーダーをするといった大きなものでなくても、家庭内の「〇〇の掃除係」のようなもので十分です。行動したことにお礼を伝えることで大きな達成感を得られ、人や家族の役に立つ自己有能感も育てることができます。
さらに、うまくいかなかったときに「どうすればいいだろう」と考える、相談する、できなかった理由を報告するなど、未来に役立つ問題解決能力も身につけられるのです。

人に喜ばれた成功体験は、子どもにとって新たな挑戦の背中を押してくれるものでもあります。お願いをして、やってもらったら褒めること、お礼を伝えることはぜひ習慣化しましょう。

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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