教えてくれたのは……株式会社ドラゴン教育革命代表 坂田聖一郎さん
愛知教育大学教育学部卒業後、東京NSC9期に入学。同期だった現在「しずる」村上純とコンビを結成するも解散。愛知教育大学大学院に入学。大学院生の傍ら、定時制高校で非常勤講師として国語を教える。卒業後、愛知県豊田市の正規教員として小中学校に勤務。2020年7月には「株式会社ドラゴン教育革命」代表取締役に就任。2022年「ままためコーチング塾」をスタート。
「自己肯定感の低い人」がよく使う言葉3つ
自己肯定感が低い人がよく使う言葉を具体的に3つ紹介しましょう。よく使っているなぁと思った方は、自分で自己肯定感を下げているので要注意です!
1.どうせ○○
自己肯定感が低い人は「どうせ」をよく使います。
「どうせ無理」
「どうせ変わらない」
「どうせ誰も信じない」
チャレンジする前から諦めることを正当化する言葉ですね。失敗に対して過剰に落ち込む人が使っている印象です。
たしかに、過去失敗したことに対して、同じやり方でチャレンジすれば、“どうせ失敗する”でしょう。でも、とらえ方を変えればうまくいかないやり方が分かったのです。
だから、「どうせ」と口に出す前に、「次はどんなやり方ならうまくいくかな?」という思考に切りかえていくと「どうせ」は減っていきます。
言葉から自分が作られる考え方もあるので、自己肯定感を高めたいなら意識的に、普段使っている言葉を変えてみましょう。
また、「いざ行動しようとすると、不安になって動けなくなります」という相談もよく受けます。不安で行動できない方への言葉として「どうせうまくいく」を伝えています。
自己肯定感が低いとさまざまな失敗を想定して動けなくなるものです。「どうせうまくいく」は、失敗を避けることはできないけれど、失敗も力に変えて、最終的には自分が納得できるところまで行けるという意味。
楽観的な考え方ではありますが、自己肯定感の低い方は悲観的な見方が強いので、バランスを取るためにも「どうせうまくいく」と楽観的な言葉も使ってみてください。
2.「全然だめ」「まったくできない」
私たちは、失敗を繰り返しながらも少しずつ成長していきますよね。何かにチャレンジしたら結果は失敗でも、その過程でたくさんの気づきがあるものです。
しかし完璧主義の人は、結果がよければ自己肯定感が上がり、結果が悪いと自己肯定感が下がり、結果に左右される状態になるので過程で得たものを自ら全否定してしまいます。
こうした考え方が「全然だめ」につながるのでしょう。
もちろん、結果を求める姿勢は素晴らしいと思います。しかし新しいことにチャレンジすれば失敗するものですから、失敗のたびに自己肯定感が揺らぐあり方は、次第にチャレンジすることを避けていくようになるのです。
そんな完璧主義の方が自己肯定感を上げるポイントは、過程に注目すること。
「失敗したけど、次のチャレンジにも生かせそうなことは?」
「行動したからできないところが具体的にわかった。」
などのように、次に生かせることを探しましょう。
自己肯定感が下がりませんし、意欲が湧いてくる言葉なのでぜひ実践してみて下さい。
3.「どうすればいいですか?」
実は、質問の仕方にも自己肯定感の低さが表れます。
「どうすればいいですか?」という質問が自己肯定感の低さを表している理由は、相手の答えに依存した聞き方だからです。
理想的な質問は「私はこう考えるのですが、どうですか?」と自分の意見や行動をベースとした質問です。しかし、自己肯定感が低いと自分で決めたことに自信がもてないため、他人に自分の行動を決めてもらおうとする傾向があります。自分で考え、行動することをやめて、他人に依存した質問をしてしまうのです。
また、相手に決めてもらえば失敗したときに「相手の言うとおりに行動したけど、失敗した」と、自分への責任がなくなりますよね。自己肯定感が低い人は、失敗するたびにさらに自己肯定感が下がるので、こうした傾向も自己防衛なのかもしれません。
なので、先ほどもお伝えたしたように「私はこう考えたのですが、どうですか?」と自分の意見を交えて質問してみましょう。自分の意見を伝える習慣が自己肯定感を高めていきます。
自己肯定感が低いことを気にされている人へ
自己肯定感が低い自分がダメだと思い込んでいませんか? 私たちの自己肯定感は、出来事によって上がったり下がったりするものです。つまり、自己肯定感が低い状態もまた自分の一部。そこで、このようにとらえてみてください。
「自己肯定感が低い自分もOK」
そんな認識をもったうえで、今回紹介した自己肯定感を下げる言葉を変えれば、自己肯定感という言葉すら意識しなくなり、だんだんとありのままの自分でいられるようになりますよ。