教えてくれたのは……心理カウンセラー・気功師範 佐藤城人さん
過去にアルコール依存症を患った経験があり、克服する過程で40代に再度大学に入学、心理学と出会う。
インナーチャイルドを抱える方々を中心に、これまで10年間で約5000名様の悩みをサポート。特製タロットカードやカラー&アートセラピー・NLPを取り入れたセッションを得意とする。2019年(令和元)カウンセラーを養成する一般社団法人インナークリエイティブセラピスト協会を設立。
「プロセス重視型」と「結果重視型」の違い
旅行の計画を立てたいときに、皆さんはどちらの話し方をしていますか?
1.「お金が貯まったら旅行に行く」
2.「旅行に行くためにお金を貯める」
2つの違いは、“どこに重点を置いているか”にあります。
プロセス重視型
「お金が貯まったら、旅行に行く」のように、「BになったらAになる」という話し方。
「たら・れば」が特徴で、物事を順番で説明します。丁寧な説明になる反面、饒舌(じょうぜつ)となり、「結末(結果)を先に言ってほしい」と思われがちです。
結果重視型
「旅行に行くために、お金を貯める」のように、「AをするためにBをする」という話し方。
「ために」が特徴で、結果を先に説明します。結果にフォーカスするため、目的が明確になります。ただし、説明の際は伝えるべきことの省きすぎに注意です。
「たら・れば」ではなく「〇〇するため」に言い換える
「お金を貯めること」と「旅行に行くこと」、どちらがゴールでしょうか?
お金を貯めることは、あくまでも旅行に行くための手段です。
ところが、プロセス重視型の場合はどちらも目的のようになってしまい、結果的に目的と手段の混同が起こりがちです。
プロセス重視型の「たら・れば」ではなく、結果重視型の「〇〇するため」と言い換えてはいかがでしょうか。ゴールが明確になり、頭の中が整理されます。
「たら・れば」と、前回の記事でご紹介した、問題点を挙げて否定する「問題回避型」との話し方を合わせると、「不安がなくなったら自己肯定感が高まる」といった捉え方になります。
これを「自己肯定感を高めるために何をすると安心なのか」に変えてみましょう。
不安を口にすると、問題点が目立ってしまい、不安になることばかり探してしまいます。ですから、安心できることににフォーカスをあててみると、前向きに捉えられるようになると思います。
ただし、前にもお伝えしたように「この言葉を使うからダメなんだ」と捉えたり、どちらかだけに限定したりする必要はありません。どれもOKなのだと自分を認めてあげられることが、自己肯定感のアップにつながるのです。