教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
自己肯定感が低い人が苦手な「5つのこと」
自己肯定感が高い人と低い人。その違いは、何だと思いますか?
自己肯定感が高い人は、自分を信じ、挑戦することを恐れません。一方で、自己肯定感が低い人は、苦手なことを避けてしまいがちです。
自己肯定感の低い人が苦手な5つのことについて、対策方法も踏まえてご紹介します。
1.自己主張
自己肯定感の低い人は、自分の意見を他者に伝えることが苦手です。自分の価値を低く見積もる傾向があり、「自分の意見なんて受け入れてもらえないのではないか」「他人の意見のほうが正しいのではないか」 と思ってしまうからです。
自分の思いを口にすることは、自己肯定感を高める練習として最適です。
いきなり伝えるのはハードルが高いと感じる場合には、「このお菓子が好きなんだよね」「こちらのほうがラクなんだよね」など、日常のちょっとした感想を口にする練習から始めてみましょう。
2.新しいことへのチャレンジ
自己肯定感が低いと、新しい経験やチャレンジに対しても苦手意識を持っている人が多いです。それは、失敗が怖くて、なるべくリスクを取りたくないと感じているからです。
成功体験が少ないと感じているのも、チャレンジを避ける思い込みのひとつ。
失敗にフォーカスするあまり、完璧主義になってしまって、自分にストレスをかけてしまいがちです。尻込みするときは「失敗も成功も、どちらも起こるのが自然なこと」だと、落ち着いて自分自身に教えてあげましょう。
3.本当の人間関係の構築
人と深く関わるのを避ける、「すごい」と呼ばれるような人たちと無理してつながろうとするのも、自己肯定感が低い人たちの傾向です。
周りの目が気になって自分らしさを表現できず、自分を抑えながら関係を続けるか、距離を置くかの選択をします。これでは本当の意味での関係を構築できないため、ストレスを感じてしまうのです。
4.心身の自己ケア
私たちの幸せにとって必要な、“自分に優しく接すること”、“自分を大切に扱うこと”が苦手な人はいませんか?
自分を大切にする具体的な方法がわからないという声も、よく耳にします。
自己肯定感が低いと、他人を優先して自分自身のケアを怠ることが多くなり、健康や幸福感に悪影響を与えてしまいます。さらに、自分の成功を認めることが苦手で、達成感を得るのが難しいことも。
今日できたことを認め、できなかった部分が気になる場合は、どこまで達成できたかを確認しましょう。自分に対しても優しくできる思考を持ち、努力や途中経過の成果も正当に評価することが大切です。
5.目標を立てること
自己肯定感が低い人は、自分の判断に自信が持てず、そもそも「決めること」が苦手だと感じる人もいます。そのため、明確な目標を設定することが難しくなります。
目標を立てることは、自己肯定感やモチベーションアップに有効です。まずは「ここまでやってみよう」と、自分の手が届きそうな小さな決断を積み重ねて、達成感を味わう練習をしましょう。
できることから始めてみよう
毎日の生活で自分自身を大切にし、できることから少しずつ積み重ねることで、誰でも自己肯定感をアップさせることができます。自己肯定感を高めるために、自分に合った第一歩を探してみてくださいね。