教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
「本当の意味」で自己肯定感が高い人の3つの特徴
1.謙虚で目立たない
「こんな人と知り合いです」「こんなすごいお店に行っています」など、すぐに写真を撮ってSNSに投稿。「私は〇〇です!」とアピールに使っている人たちは、自己肯定感が高い人かどうかは疑問です。
私の周りにいる本当に自己肯定感が高い人たちもそうですが、“後からすごい人だと分かって恐縮した”なんてことは数知れず……。自分からは何も言ってくれないのです。謙虚で腰が低いのに人格の大きさがにじみ出ておられ、だからこそ気軽にお付き合いができます。
自分も人も、いち個人だと思っている。「同じ人間なんだ」と、フラットに人と関われる。相手のことも認められるのが、本当の意味で自己肯定感が高い人です。
“いま何かを持っていなくても、みんなやればできる人。だから、みんな同じなんだ”と捉え、過ごしているのです。
武術の師範の方なども、メダルをぶら下げていなくても立っているだけで、“何かが違う”と感じますよね。
謙虚で目立たなくても、自分でアピールしていなくても、すごさが分かる。そんな方たちは、本当の意味で自己肯定感が高い人たちです。
2.言動が一致している
本当の意味で自己肯定感が高い人たちは、嘘をつきません。
嘘をつかない相手は、「自分」です。本心に沿った行動をするため物事が継続しやすく、「行動が先で言葉は後」の人もたくさんおられます。人に認めてもらう必要もアピールする必要もないので、言葉より先に行動するのです。
簡単な例でいうと、コーヒーが飲みたかったら人に宣言したりアピールしたりせずに、すぐに行動しませんか?
反対の例を挙げると、“人のため”と言いながら、じつは自分の保身しか考えていない人がいたとします。そうしないと自分を守れないので、自己肯定感が高いとは言えませんよね。
自己肯定感が高い人は余裕があり、平常心なので自然と相手を思いやることができます。
いつも自分のことばかり話す、自慢話が多い、人によって態度が変わるなどは内面は余裕がなく、自己肯定感が低い人の特徴です。
3.行動や人間関係が長続きしている
先ほども触れたように、本当の意味で自己肯定感が高い人は自分にも誠実に、嘘をつかない接し方をしています。そのような接し方を周りの人にもしているので、人間関係が安定していて信頼がとても厚いのです。
嘘がないということは、自分がやりたいことや大切にしたいことを選択して行動しているので、行動も継続する、やり切るサイクルなので、やはり信頼されますよね。
人と関わるたび、大切なものを中心として行動し続け、信頼や徳を重ねる生き方を気持ちよくしている人こそが、本当の意味で自己肯定感が高い人なのです。
何ももっていなくても「自分を素晴らしい」と思えること
自己肯定感が高い人のイメージ、あなたはどのような人を想像していたでしょうか?
華やかな仕事をして、いつも自信があってキラキラしている。そんな人が出てくるのなら、それはつくられたイメージです。表面上だけ取り繕うのは誰にでもできますが、すぐにメッキが剥がれます。
本当の意味で自己肯定感が高い人はとにかく継続していて、深く知れば知るほど素晴らしさが出続けるのです。そして、一番大切なことは、本当に自己肯定感が高い人は何ももっていない状態でも、自分を素晴らしいと思えることです。
さまざまなものがあるから、自己肯定感をもてるのは当たり前。そうでなくても、自分を認められているのが本当に自己肯定感が高い人で、お伝えしたような特徴を兼ね備えています。
本物を見極められる人が増え、そんな人たちを目指す人が増えて欲しいと思います。