「アドバイスしすぎ」が逆効果?子どもが話したくなる“親の聞き方”3つのコツ

家族・人間関係

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2026.03.23

臨床心理士・公認心理師のyukoです。共感的に、真剣に話を聞くことが大切と言われており、実際まじめに話を聞いている親御さんは増えている印象があります。一方で、子どもが言おうとしていることを先に汲み取ったり、先入観を持って話を聞いてしまう方も多いようです。今回は「ちゃんと聞く」について、考えます。

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「ちゃんと聞く」はどんな聞き方?

小5の娘。学校から帰るなり「今日さ、最悪だった」と話し始める。ちゃんと聞いてあげようと思い手を止め、「また友達?」とすぐに聞き返し、「この前も同じ子のことで悩んでたよね。距離置いたら?」と机に座って目を見て伝える。しかし娘は「うん、もういいや」とテレビをつけた。ちゃんと聞いてあげようとしているのに、どうして話が続かないんだろう。

親子出典:stock.adobe.com

ちゃんと聞いてあげよう、ちゃんと向き合わないと。
このように真面目に考える親御さんほど陥りやすい穴があります。
子どもの話を聞くとき、つい“聞き方の癖”がでることがあるんです。

たとえば、

  • 話の途中で原因を推測する
  • 結論を先に言う
  • 「つまりこういうことでしょ?」とまとめる
  • 過去の出来事と結びつけて解釈する

どれも理解しようとする姿勢ですが、結論を急ぎすぎた聞き方でもあります。

どのような聞き方であれば、子どもは話したいことを、話したいように話せるのでしょうか。

話したいことを話すのは、意外と難しい

小学校高学年になると、子どもの気持ちや感受性はぐっと複雑になるもの。
人間関係、評価、プライド、将来への不安。

相手にどう思われるかな? こんな風に評価されたら嫌だな。自分の非を指摘されたらどうしよう。
話したいけど、話すのが不安。
相反する複雑な気持ちも出てきて、言いたいことを言えない状況も増えてきます。

悩む子ども出典:stock.adobe.com

また、子どもが話したいのは、出来事そのものよりも「そのときの自分の感じ」です。
言葉にしながら、出来事を思い出しながら、まだ拙さが残る表現で言葉を紡ぐ。
もどかしさやモヤモヤも含めて、待ち、受け止めることで、子どもは初めて”話したいように話せた”と感じられます。

では、待ってあげる・受け止めてあげるとは具体的にどんな接し方になるのでしょうか。

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今日からできる、聞き方のアップデート

「。」まで聞く

音読をするとき、「。」は2秒ほど数えると習いますよね。
子どもが話しているときも、すぐに言葉を返さず、2秒、間を置きます。

人との会話では、しっかり「。」まで聞き終えられていないことが意外とあります。
特に会話のテンポや思考が速い親御さんは、子どもの話を「要するにこう?」「うんうん、だから~なんだよね」と先回りする方が多いんです。

少しもどかしくても、子どもが話しているときは「。」まで聞き終えてから、返事をするのがおすすめです。

「結局何が言いたいの?」では口を閉ざしてしまう

子ども自身、思考がまとまらないうちに話を始めてしまい、何を伝えたかったのか迷子になってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、「結局どうしたいの?」「何が言いたかったの?」と問い詰めてしまうと、「わかんないや、もういい」と口を閉ざしてしまいます。

「とりあえず話したかったのかな?」と受け取り、一緒に整理してあげるのが役立つことも多いです。

  • 「ママは今の話聞いて、こう思ったけどどう?」
  • 「このあたりが少し引っかかっている?」
  • 「話し始めたときは、〇〇の悩みだったよね」

会話する親子出典:stock.adobe.com

「聞いていて、このあたりがよく理解できなかったけど、なんでそういう考えになったの?」などと、質問するのも理解するうえで大切です。
最後まで聞いたうえで、お互いにわからないことを明らかにしていく作業が重要なんですね。

アドバイスが必要かどうかは、子どもに委ねる

親はつい、「どうすればよかったか」を考えてしまいます。
子育てとしっかり向き合っている親御さんほど、子どもが困らないように、成長するように、と頭のモードができているからです。

しかし、日々の会話の中では、「ただ聞いてほしかった」「愚痴をこぼしたいだけ」「なんとなく話してみた」ような話も多いです。
大人であっても、アドバイスを求めていない吐露や雑談はありますよね。

どのように返事をしようか迷ったときは、子どもに「この話は答えを求めてる?」と聞いてみるのがよいでしょう。

親はいつでも手本でいる必要はありません。
「へえ、なるほどね」など、軽い返事がちょうどいいときもあります。

子どもの中には、親に何を言われたかではなく 「最後まで話せた感覚」が積み重なっていきます。
話したいことを、話したいように話せる。
そんな時間を、親子で作っていけるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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