映画『FUJIKO』のプロデューサーとして女性をエンパワーメントしたいという思い
出典:fujiko-movie.com長編映画2作目「FUJIKO」をプロデュースしたMEGUMIさん。(c)FEFF 28 Photo::Riccardo_Modena.
―MEGUMIさんがプロデュースした映画『FUJIKO』は数々の逆境をパワフルに生き抜くヒロインの姿が元気をくれる作品ですね。MEGUMIさんにとっては長編映画2作目ですが、ご自身で企画を立ち上げたのですか?
「以前、一緒にお仕事をしたことがある木村太一監督から、『母をモデルにした映画を撮りたいからプロデューサーとしてジョインしてもらえないか』という話をいただいたのがきっかけです。
ちょうどそのとき“日本の女性の自己肯定感が世界最下位”というのをニュースで知り、かつ、私がプロデュースを務める仕事は必ず女性をエンパワーメントできる題材にすると決めていたので、木村監督のパワフルなお母様の映画ならやってみたいと思いました。スタートしてから4年かかりまして、やっと公開できると思うと感無量です」
―木村監督のお母様の物語のどこに魅力を感じて映画化を決めたのですか?
「この映画は1970年代後半から80年代前半にかけての静岡が舞台。当時、シングルマザーはいないに等しい状態で、男尊女卑が根強かった時代でした。『離婚して子どもをひとりで育てるなんて本気?』と真顔で言われる時代だったんです」
―専業主婦がほとんどで、離婚が珍しい時代ですよね。
「離婚、再婚、シングルマザーなど珍しくない今ですが、当時から続いている問題もあります。子どもを預けるところがない、子どもがいると仕事をしたくてもできないなど、あの時代も今も働くお母さんはとても大変です。
私はそういうお母さんたちの悩みや苦しみを丁寧にすくいつつ、富士子が人生をサバイブし、成長する姿として見せたいと思いました。
木村監督自身が明るくてガハガハ笑う豪快な感じの方なので、木村監督とそのお母様のお話ならユーモラスに映画化できると思ったんです」
―女性のための映画なのですね。
「そうですね。人間は感情的な生き物だから、恋愛、仕事、家庭においてネガティブになることもあるけれど、誰かのせいにしたり、誰かになんとかしてもらおうとしたりせず『自分で人生をクリエイトしていきましょう!』というのが私のエンパワーメント。女性に元気になってもらう映画を男性の木村監督が演出するというのもポイントです」
人生のポリシーは「行動すること!」出会いが人生を開く
出典:fujiko-movie.comヒロインの富士子を演じるのは片山友希。© 2026 FUJIKO Film Partners
―ヒロインの富士子は、さまざまな逆境を乗り越えていきますが、MEGUMIさんが共鳴した点は?
「富士子は常に行動する女性です。若くて未熟だから失敗も多いけど、彼女は立ち止まらない。喫茶店で働いたあと、料亭で働いたり、上京したり、何かあるたびに次のステージへと動いていく人なんです。私が人生で掲げているポリシーがありまして、それは『行動すること!』 そうすると誰かと出会って、そこから人生が開いていくこともありますから」
―ただ行動に移すことは「勇気がいる」と思う人も多いです。
「40歳すぎると、できない理由を探してしまうと思うんです。今は無理、いつかやろうとか。その気持ちもすごくわかります。でも思いついたということは、できるということ。誰かとコンタクトを取って行動に移せば何かが動きます。
私は石橋を叩く前に動いちゃいますから。そうすることで道を開いてきたと思っているので、富士子がポジティブに行動に移していく姿には共鳴しますね」
出典:fujiko-movie.com弱いところも見せながら、常に前を向いて人生を歩む富士子のユニークな生き方。© 2026 FUJIKO Film Partners
―富士子は前向きで行動的ですが、未熟なところもたくさんあって、そこがまた魅力的でもありました。MEGUMIさんのまわりに富士子みたいにパワフルな女性はいましたか?
「私の母もシングルマザーで私を育ててくれました。とても感情的になりやすい母で、子どもの頃は母が感情的になるのがわからなかったのですが、いまはすごくわかります。子どもが生まれてたった数年で親業を完璧にやるのは無理です。
それから周囲の自分を見る目が『お母さん』になるという違和感もありました。母親だからちゃんとしていなくてはとか、毎日お弁当を作らなくてはと考えてしまう。そして、そんなお母さん像からすこしでもズレると、できていない自分を責めてしまうことがあると思います」
―それが自己肯定感の低さにもつながるのかもしれませんね。
Netflix『ラヴ上等』が大人気!プロデューサーとして世間の認知を得る
出典:fujiko-movie.comウディネ・ファーイースト映画祭にプロデューサーとして参加したMEGUMIさん。(c) FEFF28 Photo :Riccardo_Modena.
ーMEGUMIさんは『零落』で長編映画を初プロデュースして以来、ものすごいスピードで様々な企画を立ち上げて動いていますが、このスピード感について、MEGUMIさん自身はどう捉えていますか?
「私は企画を立てたらすぐに走らせていきます。映画、Netflixなど、どんどん球を投げているんです。それが受け入れてもらえるか否かはこちらでは測れないので、
とにかくいろいろな球を投げて、受け入れていただけたら動き出す。今、それが同時多発的にOKが出ているので、さまざまな企画が同時に走っています。だからすごいスピードで次々とこなしていると思われるのかもしれません」
―プロデュースの仕事が軌道に乗ったと感じたのはいつ頃ですか?
「Netflixシリーズ『ラヴ上等』の配信が始まってからですね。あのリアリティショーも完成するまで3年かかりましたが、あの番組でプロデューサーとして認知されたんです。
それまでは『どこまで関わっているの?』とか『名前を貸しているだけ?』とかネガティブなことも言われたんです。でも『ラヴ上等』のプロデューサーとして名前が広まってから『こういう作品を作ってきました』とひとつひとつ説明する必要がなくなり、全てに関わっていることも理解していただけるようになり、スムーズに仕事が進むようになりました」
出典:fujiko-movie.com左から木村監督、MEGUMIさん、片山友希さん
(c)FEFF 28 Photo::Riccardo_Modena.
―映画『FUJIKO』は木村監督から相談を受けたことがきっかけですが、そういう相談は多いのですか?
「とにかく私がとても元気なので、周囲の人が『何か一緒にやろうよ』と言ってくださるんです。『相談したいので、今度ご飯行きましょう』と言われたら、私は絶対に行きますから。社交辞令的に「そうですね」と言って行かないということはありえないです。そして一緒に食事して仕事の話になり、おもしろそうな企画だったら本気スイッチが入って実現するために動きます」
―それでどんどんプロジェクトが動きだしているんですね。
「そうなんです。ご飯に行きすぎたかもしれません(笑)」
チャンスは2度とない。自分の人生は自分で盛り上げよう!
出典:fujiko-movie.comMEGUMIさんは富士子が働く喫茶店のママを演じている。© 2026 FUJIKO Film Partners
―さきほどできない理由を探すという話がありましたが、MEGUMIさん自身はできない理由を探すことがありますか?
「一瞬よぎるんですよ、これが始まるとかなり大変になるとか、他の仕事との兼ね合いとか考えてしまうことはあります。企画書を作成するのも面倒くさいなあと思うことだってありますよ。
でも企画は走らせないと、どんどん流されていってしまうし、チャンスは2度ないと思っているので。自分の人生は自分で盛り上げていくしかないじゃないですか。
私、小さな食事会とか開くのが大好きなんです。そうやって人生イベントを増やして盛り上げて、楽しい人生にしたいですね」
―MEGUMIさんはYouTubeなど動画でも情報発信をされていますよね。その中に「事業計画書を作成する」というのがあったのですが、起業する人以外でも、計画書を作った方がいいと思いますか?
「作った方がいいです。毎日入ってくる情報量が多いので、自分が何をしたいのかがだんだんわからなくなってくることがあると思います。今年やるべきことを書いておかないと忘れてしまいそうになりませんか。そのためにも計画書を作ることをお勧めします。
時期としては年始。自分の気持ちが整っているときに、料理のスキルをあげるために料理教室を予約、子育てだったら、お教室に通わせるために見学の予約とか、そうやって計画書を作成していくと、だんだんその年にやるべきことが見えてくると思いますよ。計画書は起業する人に限らず、みなさん全員必要だと思います。一緒に頑張りましょう!
MEGUMIさんプロフィール
岡山県出身。『ひとよ』『台風家族』(いずれも2019年)の演技により第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。BABEL LABELにプロデューサーとして所属。映像作品の制作、世界各地での文化活動も活発に行なっている。2024年からカンヌ国際映画祭、ウディネ・ファーイースト映画祭、ヴェネチア国際映画祭などで映画関係者を対象にした交流イベント「JAPANESE NIGHT」を主宰している。美容関連の仕事も多く、自身のスキンケアブランド「Aurelie」をプロデュースしている。
『FUJIKO』
出典:fujiko-movie.com© 2026 FUJIKO Film Partners
2026年6月5日(金)公開
原案・監督:木村太一
企画・プロデュース:MEGUMI
出演:片山友希 YOU リリー・フランキー MEGUMI うじきつよし 竹下景子 イッセー尾形 岸本加世子
配給:Atemo
『FUJIKO(公式サイト)
© 2026 FUJIKO Film Partners
公式X/Instagram:@fujiko_movie
