SNSを意識した毎日。本当に楽しめてる?
中学1年生の娘。最近は口を開けばSNSの話ばかり。誰が何を投稿したとか、この写真ならかわいく見えるとか。友達と出かけても、楽しんでいるというより、どう写るかを気にしている。周りからの評価や視線よりも、自分がどうしたいかを考えてほしいけど、今の子にとっては難しいことなのかな?
自分らしさを表現するのは悪いことではありません。
一方で、周りからどう見られるかばかり気にして、自分が本当はどうしたいのか分からなくなってしまう子もいます。
「自分らしさ」と「人の目に映る自分」。
どのように付き合っていけばよいのでしょうか。
SNSに夢中な子どもは、何と向き合っている?
小学校高学年頃からは、自分を客観的に見る力が育つ一方で周囲の評価にも敏感になる時期。
そこにSNSが加わると、少し複雑なことが起こります。
たとえば友達との写真を投稿するとき。「楽しかったから残したい」だけでなく、「楽しそうな自分に見えるかな」「友達からどう思われるかな」「この投稿で自分のキャラが変わらないかな」と、投稿する前から他人の目を想像するようになります。
SNSでは、写真や言葉を選んで「人に見せる自分」をつくれます。自分の好きなものや雰囲気を表現することは、子どもにとって自己表現にもなるんですね。
ここで気をつけたいのは、「自分がどう感じたか」より「どう見られるか」が先になってしまうことです。
- 本当はあまり楽しくなかったのに、楽しそうな写真を投稿する。
- 好きなものより、友達に受けそうなものを選ぶ。
そうした選択が続くと、いつの間にか「人からどう見られるか」が、自分自身を評価する基準になってしまうことがあります。
人からどう見えるかを意識しながらも、自分がどう感じているかを大切にするには、どうしたらよいのでしょうか。
「どう見える?」だけにならないための3つの関わり方
投稿する前と後で「自分の気持ち」を分けてみる
たとえば、子どもが「この写真、どっちがいいと思う?」「どっちの服がいいかな」と迷っているとき。
「人からどう見えるかを抜きにしたら、どっちが好き?」という問いかけをしてみてください。
また、SNSに投稿した後に「反応はどうだった?」だけでなく、「自分では、どの写真が一番気に入ってた?」と聞いてみる。
ポイントは、SNSでの評価を否定せず、そこに本人自身の好みや感覚も並べること。
「いいねが多かったから正解」「反応が少なかったから失敗」というSNSでの評価だけにとらわれず、自分自身の気持ちも大切にできるようになります。
「見せる自分」と「見せなくていい自分」を両方認める
子どもが「こういうキャラでいたい」と話したとき、否定するのではなく、「そのキャラでいるのが楽しい? 逆に、そういう自分でいるのが疲れるときはある?」と聞いてみてください。
ここで大切なのは、キャラを演じることをやめさせるのではなく、その自分でいることが、本人にとって心地よいのかを確かめることです。
家族の前と友達の前、家の中と学校や習い事の場。
違いがあってもいい。どちらかが偽物なのではなく、いろいろな自分がいていいのだと伝えることが、子どもの支えになります。
「投稿しない」という選択肢もある
SNSに載せる写真を選ぶことは、子どもにとって一つの自己表現。しかし、投稿しないことも選択肢のひとつです。
たとえば、旅行先で子どもが写真を撮り続けていたとき。
「せっかくだから投稿しなよ」でも「スマホばかり見ないで」でもなく、「これは写真に残したい? それとも、写真を撮らずに楽しんでみる?」と聞いてみてください。
人に見せるために写真に残す経験も、自分の心の中だけに残しておく経験も、どちらも大切です。そうした選択ができるようになることは、SNSとの距離を自分で調整する力に繋がっていきます。
親ができるのは、SNSの世界から子どもを遠ざけることだけではありません。
人からどう見えるかを気にしながらも、「自分がどう感じているか」も大切にできるよう、子どもが自分自身の気持ちに目を向ける力も育てていけるとよいでしょう。



