新しい働き方に適した新しい休み方
人の体は、緊張するときに交感神経が働き、リラックスするときには副交感神経が働きます。しかし、疲れやストレスで神経の働きが乱れると、緊張とリラックスの切り替えがなかなかうまくいかなくなってしまうそうです。
そこで、人の神経系が本来持つ「調整する力」を上手に発揮するための仕組みを考えて開発されたのが、このボディワークプログラム。
プログラムは、集中したいときのPOWERプログラムと、リラックスしたいときのCALMプログラムの2つ。どちらも3分間、椅子に座ったままでできる簡単なもので、道具などの準備も必要ないから、気軽に取り組める内容です。では、動画で見てみましょう。
カラダを覚まし、やる気をアップするPOWERプログラム
Refresh Program POWER | 究極のひと休み
まずは、仕事を始めるときや集中したいときに行うPOWERプログラムからご紹介します。
<POWERプログラム 6ステップ>
(1) 体を目覚めさせる。リズムよく骨に響かせるタッピング
鎖骨の上に両手の指先を置いて、トントン優しくたたきます。続いて眉間からこめかみに向かって、耳の下から口元へ向かって、同様にトントンとたたきます。30秒間続けましょう。
(2) 副鼻腔(ふくびくう)タッチ呼吸法で脳を目覚めさせる
眉毛に中指、小鼻のわきに薬指、こめかみに親指を軽く当てます。そのまま遠くを見て30秒間キープすると、だんだんと視界がすんできます。副鼻腔への刺激により脳に酸素が行き渡ります。
(3) 複雑な動きで脳を起こす、足じゃんけん
足の指をギュッと握る「グー」、足の指を開く「パー」、親指だけ上げ、他の指は丸める「チョキ」。まずはリズムよくグー、チョキ、パーを両足で30秒間繰り返します。足は感覚神経が多いので、難しい動きをすることで脳の働きが活発になります。慣れてきたら、左右の足でじゃんけんをしてみましょう。
(4) 頸椎(けいつい)と足首のストレッチで全身の巡りをよくする
耳のうしろのぽこっとした骨を中指で触れ、下方向に下ろしたところにあるくぼみを、内側に向かって軽く押します。中指でくぼみを押したまま、首を軽く左右にふりましょう。続いて、かかとを上に引き上げて、爪先を支点に足首を回すように動かします。首の動きと連動するように行いましょう。この動きは、頸椎1番という骨を刺激し、脳のスイッチを入れる効果があります。
(5) 腸腰筋(ちょうようきん)ストレッチで心拍数を上げ、カラダをオンに
椅子の背もたれから背中を離し、腕を組んだら、足を左右交互に持ち上げます。30秒間交互に、できるだけ膝を高くあげると、だんだんとおへそのあたりがじんわり温かくなってきます。下半身の筋肉を刺激することで、脳に血流がいき、だんだんと目覚めていきます。
(6) 仕上げに呼吸を楽にする、前鋸筋(ぜんきょきん)ストレッチ
左手を右の脇腹に当て、右手を右の肩に置きます。右肘を前からうしろに向かって大きく回します。視線は、肘を追いかけるように。うしろから前にも回します。同様に左腕も行いましょう。
「そんな簡単にスッキリできる…?」と、若干疑いながら試してみると、3分という短い時間で動きも簡単なのに、驚くほど頭がスッキリ、目がぱっちり、という感覚です。
「はじめに行うタッピングは、『今、ここに意識を集中する』マインドフルネスの心理療法です。人は失敗などの過去を気にして悩んでしまいますが、タッピングすることで『今』に集中し、気持ちを活性化することができます。お母さんが赤ちゃんを落ち着かせるときに『トントン』とするのと同じなんです」(ゆうき先生)
「だんだんと動かす筋肉を増やし、徐々に難易度や負荷をかけていくようになっています。YouTubeなどで20~30分運動するのは大変だけど、3分だったら気軽に取り組めるし、毎日の習慣にできますよね」(オガトレさん)
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