ホームパーティにぴったり!カンタン本格派ケーキレシピ #フードコーディネーター進藤由美子のワンポイント

料理・グルメ

2020.11.28

最近は朝晩が冷え込むようになり、冬の足音が聞こえてくる季節になってきました。街中でも気が早いお店ではクリスマスソングが流れ、年末が近づいてきたのを実感してしまいますね。

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さて前回、ホームパーティに向けたディナーメニューをご提案しましたが、今回はクリスマスディナーにかかせないケーキのレシピをご紹介します。「ケーキって作るの大変なんでしょ?」とお思いの皆さん、大丈夫です。世界各地のホームメイドケーキの中から、簡単に作れて、甘すぎない、素朴なものをチョイスしました。ぜひ参考にしてくださいね!

 

2通りの楽しみ方ができる!【バスクチーズケーキ】

スペイン・サンセバスチャンの小さなバル発祥の、たまごが多めのチーズケーキ。
いまでは日本でもすっかりおなじみでコンビニなどでも見かけますね。

日本でよく見るものは甘めに作られていますが、本場のものはワインにも合う大人な味なんです。写真でも真っ黒に焼けていますが、これがサンセバスチャン流です。

今回紹介するレシピは私が実際にサンセバスチャンで食べた味を研究し、自分なりにアレンジを加えたものになります。

ほんのり温かいうちにいただいてもおいしいですし、冷やしてから食べるとまた違った味わいになるので、2通りの楽しみ方ができるケーキになっています。

 

 

【材料(直径18cmのケーキ型1台分)】
クリームチーズ(乳脂分)30%以上   440g
きび砂糖               135g
全卵                 3個
薄力粉                大1と小1
生クリーム(乳脂分)47%      200ml
バニラエッセンス           数滴
オーブンペーパー           型より大きめ1枚
無塩バター              少量
溶けにくい粉砂糖           適宜

【必要な道具】
オーブン、18cmのケーキ型、フードプロセッサー、ゴムベラ、ホイッパー、茶こし

【下ごしらえ】
①クリームチーズ、生クリーム、卵を常温にしておく。
②クリームチーズをフードプロセッサーに入れ、なめらかになるまで攪拌する。
③オーブンを250°Cに余熱する。
④ケーキ型の内側に柔らかくしたバターを塗り、オーブンペーパーをしっかり張り付けておく。

【作り方】
①クリームチーズをボールに取り、きび砂糖をゴムベラで混ぜ合わせる。
②全卵を溶き、①のボールに2~3回に分けながら加え、ホイッパーで混ぜ合わせる。
③薄力粉を茶こしで漉しながら加え混ぜ、生クリームを少しずつ加え良く溶き、バニラエッセンスを数滴加える。
④準備した型に流し、250°Cのオーブンで24~25分焼き、5~10分オーブン内で余熱をかける。(中央がフルフルッと揺れる程度)
⑤オーブンから出し、粗熱が取れて常温まで冷めてから、カットして柔らかいうちにいただく。又は、しっかり冷ましてから冷蔵庫で冷やしてからカットする。
真っ黒になりますがそれがバスクチーズケーキの特徴です。仕上げに粉砂糖をふると雪化粧をしたかのようになります。

デコレーションも楽しい【ウストカーカ】

スウェーデンのスモーランド地方の郷土菓子です。スペルでいうとOst(チーズ)Kaka(ケーキ)、そのままの意味ですね。カッテージチーズと生クリームを合わせたものをベースに、少量の薄力粉などを混ぜて焼くだけの本当に簡単なケーキです。ケーキ本体はややさっぱり味なので、ホイップクリームを添えたり、フレッシュフルーツやジャムなどで飾り付けたりして可愛らしくデコレーションをしましょう。

 

 

このように、盛り付け方次第でさまざまなアレンジが効きますよ。

【材料(直径6cm高さ4cmのココット8個分)】
卵       2個
グラニュー糖  大3
薄力粉     大1・1/2
カッテージチーズ(うらごしタイプ) 200g
生クリーム   200cc
アーモンドホール 20g
アーモンドプラリネ 30g
バター(ココットに塗る分)少量

仕上げ用
ホイップクリーム  適量
粉糖  適量
好みのフルーツ(いちごなど)   適量
プラリネ  適宜

【下ごしらえ】
①薄力粉は、茶こしなどでふるっておく。
②アーモンドホールは、粗く刻んでおく。
③ココットの内側に薄くバターを塗っておく。
④オーブンを160°Cに熱しておく。

【作り方】
①ボールにカッテージチーズを入れ、生クリームを少しずつ加えながら溶きほぐし、なめらかになるまで混ぜる。
②グラニュー糖を加え、さらに混ぜ合わせ、卵を1個ずつ加えよく溶き混ぜる。
③よく混ざったら、薄力粉とアーモンドホール、プラリネを加え混ぜる。
④ココットに流し入れ、160°Cのオーブンで28~30分焼く。
⑤冷めたら、うすく甘みをつけたホイップクリームを絞り出し、お好みでプラリネや季節のフルーツを飾り、全体に粉糖をふる。

 

敷き詰めるフルーツはお好みで!「アップサイドダウンケーキ」

発祥はフランスともイギリスともされる、西ヨーロッパの代表的なホームメイドケーキです。アップサイドダウンとは「さかさま、ひっくり返した」という意味で、ケーキ型の底に敷き詰めたフルーツが、焼きあがって型から出したときに一番上に並んで出てくることからこの名が付きました。

 

こちらはダークチェリーでつくったものですが、他にもパイナップル、バナナ、洋ナシ、リンゴなども合うのでお好きなフルーツを使って挑戦してみてください。

 

添えたクレームシャンテは香りを付けた生クリームで、アップサイドダウンケーキとの組み合わせはフランス風な楽しみ方です。

【材料(21cmのマンケ型 1台分)】
アメリカンチェリー    30~40粒
グラニュー糖①      30g
薄力粉          125g
ベーキングパウダー    小1
加塩バター        125g
グラニュー糖②      150g
全卵           3個
レモン          1個

メレンゲ用
グラニュー糖③      20g

(クレームシャンテの分量)
生クリーム        200ml
バニラエッセンス     少々
粉糖           30g
キルシュワッサー(リキュール。もし手に入らなければブランデーや梅酒でもOK)小1
マンケ型に塗るバターとグラニュー糖  適量
チェリーのマリネ用グラニュー糖    適量

【必要な道具】
(もしあれば)チェリーの種抜き器、マンケ型(21cm)、オーブンペーパー

【下ごしらえ】
①アメリカンチェリーの枝と種を取り除いておく(りんごや洋梨を使う場合は薄切りにしておく)。
②マンケ型の側面にバターを塗ってグラニュー糖をまぶし、底にオーブンペーパーを丸く切って敷く。
③レモンの皮をすりおろし、レモン汁を搾り取る。
④加塩バターを溶かし、冷ましておく。
⑤卵は3個とも卵白と卵黄に分けておく。
⑥薄力粉とベーキングパウダーをふるいにかける。
⑦グラニュー糖を①30g②150g③20gと分けて計量する。

【作り方】
①マンケ型の底一面にアメリカンチェリーを並べ、全体にグラニュー糖①をまぶす。残ったアメリカンチェリーは半分にカットし、グラニュー糖とキルシュワッサーでマリネしておく。
②ボールに卵黄とグラニュー糖②を入れ、泡立て器で白っぽいクリーム状になるまでよく混ぜる。
③ふるっておいた薄力粉とベーキングパウダーをふるいながら加え、軽く混ぜ合わせ、レモン汁とレモンの皮と溶かしバターを加え、よく混ぜる。
④メレンゲを作る。卵白にグラニュー糖③の半量を加え泡立て始め、途中(1分後)残りのグラニュー糖を加え、更に2分程泡立てる。
⑤③のボールに④のメレンゲを少しずつ加え、生地がなめらかになったら残りのメレンゲを3回ぐらいに分けふわっと混ぜ、マンケ型に流し込む。
⑥170~175°Cに熱したオーブンで20分焼き、温度を160~165°Cに下げ25分焼き、オーブンから出して15分以上休ませ、型からウラ返しに抜く。冷ましてからカットする。
⑦クレームシャンテを作る。生クリームに粉糖・バニラエッセンス・キルシュワッサーを加え、8~9分立てにする。ケーキにクレームシャンテとマリネしたチェリーを添える。

いかがだったでしょうか。
前回のディナーメニューでもデザートはご紹介しましたが、やっぱりケーキがあるとパーティが盛り上がりますよね。今回のレシピはお菓子作りに慣れていない方でも簡単に作れるものばかりなので、ぜひ挑戦してみてください。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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著者

進藤由美子

進藤由美子

料理撮影スタジオ経営を経て、2002年より料理教室「Cooking Studio Y」を主宰。国内や海外で食関連の知識や情報を長く研究し、その成果を毎月のレッスンで発表する季節の創作料理に生かしている。大人の遊び心にあふれた自由な発想のテーブルコーディネートにも定評があり、日々の食卓に新しい彩りを添えるヒントやアイディアとともに、笑顔の広がる豊かな食空間と時間を提供する。

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