「私らしい」が見つかる。40歳からのライフスタイルメディア
連載記事

「女の子だから」「男の子だから」はNG!ボーク重子が語る「ジェンダーフリーな子育て」とは

家族・人間関係

 ジェンダーバイアスのない世界

2021.03.06

3月8日は、国際女性デー。女性の生き方について考える日です。今、世の中はめまぐるしいスピードで変化しています。SDGsが掲げる「ジェンダー平等を実現しよう」という目標は、2030年までに達成するべき人類共通の17の目標の中でも、注目度が高い目標でもあります。今回saitaでは、ライフコーチとして活躍しているボーク重子さんに、ジェンダー平等の社会の実現について聞きました。

失言で謝罪、では終わらせない時代が来た

――現在、アメリカで生活されている重子さんですが、海外から見た日本の「無意識の男女格差」について、どう感じていますか?

よく言われていることですけども、日本のジェンダー平等に対しての意識は欧米に比べて遅れているように私も感じます。ただ、いい方向に動いているとは思いますよ。少し前に話題になった森さんの発言は、アメリカでもたくさんのメディアに取り上げられました。clubhouseの中でも、「あの発言をどう思うか?」というroomがたくさんできていて、多くの方たちが議論しているのを見ましたし、私のところにも、「重子はどう思うの?」というメールがたくさん届きました。

日本の「男性社会」という考え方は、想像以上に根深いです。だから、今回の件をきっかけにジェンダー意識がガラリを変わるということは、残念ながらないと思います。ですが、今回の件で、たくさんの「NO!」という声があがったというのはすごいことだし、男性側からも出てきているということがとても重要だと思います。だって、女性はみんな、「それは違う」と思っているわけですよね。これまでの、「男だから許される」という価値観を男性が手放す勇気を持つタイミングがきたのではないでしょうか。

――いくら女性が声を上げたとしても、男性側の意識に変化がないと一方通行になってしまいますよね。2030年までに達成すべき目標として、SDGsに掲げられている「ジェンダー平等の実現」には、男性の意識改革が必須ということでしょうか。

今回の件が炎上したのは、日本のジェンダー意識が変わるきっかけになったと思います。男性自身が異を唱えたことも大きいです。今や、環境問題、ダイバーシティに取り組んでいない会社の株価が下がる時代です。世の中の流れにマッチしていない会社は、世間からの評価が下がります。そういう意識がないダメなんです。だからこそ、ジェンダー平等に関しては、政治力のある男性が、どんどん声を上げていくというのが重要なのではないかと思っています。

日本の女性は世界一有能

――女性が活躍するためにやるべきこと、できることを意識して動いている人も増えていますよね。それこそ、これまでは男性にしか任せられなかったようなポジションに就き、活躍する女性も増えている印象を持ちます。

素晴らしいことです。日本の女性は、管理職として推薦されたり、大きなプロジェクトを任されたりするチャンスを得たら、自分には能力がないなどと思わずに、どんどん挑戦していってほしいです。海外から見ていると、日本の女性は世界一有能だと思います。これまでチャンスがなかっただけで、やってみたらできるんです。

ボーク重子さん

――そもそもの話ですが、重子さんから見て、日本の女性はまだ窮屈そうですか?

若い世代は変ってきているかもしれないけれど、まだまだ「女性はこうあるべき」に強く縛られているように感じます。もっと多様になればいいと思います。そのためにも、女性が企業や組織でも活躍していくことが必要ですよね。

――日本の女性が、今度さらに活躍していくためには何が必要だと思いますか?

日本で、男性と女性が活躍する中での大きな違いは、圧倒的にロールモデルの差です。今はまだ、子育てをしながら管理職をしている女性が少ないので、管理職をしながら子育てをしていけるのか……ということから考えなくてはいけない。それができるのか? ということより、それができる環境を作っていけるかが、日本の女性が今度活躍するためのカギになると思います。

――日本の女性は、活躍するために今度さらに変化していくと思いますか?

もちろん! 日本の女性は、これからどんどん変わっていきます。そして、自分の人生を大事にしていく人が増えていくと思います。それって素晴らしいことですよね。そうなっていったら、男性は「俺は、亭主関白だ!」なんて言ってる場合じゃないですよ。やはり、男性も変わらないといけないですよね。女性がどんどん変わっていく中で、男性がそれにおいついていかないと共に生きていくのが難しくなってしまいます。これから変わっていく女性と一緒に生きていける男性を育てるためにも、家庭での男性の役割は大きいです。

家庭内でできるジェンダーフリーな子育てとは

――ジェンダー平等を意識した子育てをしていくことが必要ということですよね?

ジェンダーフリーな子育ては今度とても大事になっていくと思います。「男の子なんだから……」「女の子だから……」と、子どもをジェンダーで区切ってはいけないということを、親が家庭の中でしっかり見せていくことです。やはり一番影響を受けるのは家庭内で起こることなので、家族での対話は重要です。ママが、子どもの前でパパに自分の意見を言う姿を見せることも大切。子どもたちの前で「女とはこうあるもの」「男とはこうあるもの」ということを見せてはいけません。あと、日本は、夫婦で「パパ」と「ママ」と呼びますよね。でも名前で呼び合うことで、パパやママという役割ではなく、個人として相手を尊重することを家庭で学んでいきます。ですからパパ・ママの代わりに名前で呼びあう習慣も取り入れてはいかがでしょうか。

――家庭の中でどんなにジェンダー平等なことを教えたとしても、学校に行くと、「男の子は青、女の子はピンク」のような価値観を目にしたり、耳にしたりすることがあります。そういう場合、どうしたらいいのでしょうか。

それは、絶対に避けられないことですよね。社会やメディアも、少しずつ変わってはいるけれど、まだまだ無意識のステレオタイプに自分を当てはめてしまうような環境であることは間違いないですから。だからこそ、家の中でのジェンダーフリーを意識してほしいと思います。うちは、娘に人形とトラック両方を与えていました。女の子のステレオタイプにあてはめようとしがちだけど、子どもにとっての選択肢を増やしてあげることを意識してください。

――ありがとうございます。最後に、これからの時代、女性が幸せな人生を送るために大切なこと、必要な環境とはどんなものかを教えてください。

“選ばれる”というメンタリティから、“選ぶ”というメンタリティにシフトすることだと思います。これからは、自分が選ぶんです。自分で自分の生き方を選ぶ。結婚相手を選ぶ。子育ての仕方を選ぶ。とにかく選ぶ! これに尽きます。

SDGsで掲げられている17の目標の中で、5つ目に掲げられている「ジェンダー平等を実現しよう」という目標。これからは、性別ではなく「個」としての生き方が尊重される時代になっていくでしょう。そのためにはまず、自らの意思をしっかり持ち、自信を持って選択していくことが大切になっていくようです。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。


著者

上原かほり

上原かほり

フリーライター歴10年。読んだ人の心にふわっとした空気が流れるような記事や情報をお届けできるよう心がけています。