3月8日は国際女性デーです。
1975年、女性の権利と政治的、経済的分野への参加を盛り立てていくために、国連によって制定されました。
日本でも全国で様々なイベントが開催されます。そのため身近に感じる人もいれば、名前くらいしか聞いたことがないなって人もいるかもしれません。
今回はこの国際女性デーにあやかって、わが家のジェンダー平等についてほんの少し考えてみたいと思います。
ジェンダー平等なんて言うと、重たくて、家族である自分たちにはあんまり関係ないと思うでしょうか。
じつは、ぼくがこれまでsaitaでも書き続けてきた「家事シェア」はずばり「ジェンダー平等」における家庭内の問題と言えます。
そもそも、家事シェアってなんのためにするのでしょうか?
男性にとって、家事をシェアするメリットとは?
「家事をシェアして欲しい!」
そう訴えかけるのは、男性よりも女性が多い。それはそのはずで、日本ではいまだ家事労働における分担格差は大きいままです。
2016年の総務省の調査によると、6歳未満のお子さんを持つ夫婦の家事や育児、介護をする平均時間は、男性が1日83分に対して女性はなんと1日454分。
※参考:内閣府男女共同参画局:「男性の家事・育児参画コンセプトポスター」
家事をメインで行っていない男性が「家事シェアして欲しい!」と家事労働を欲しがるということは、残念ながらあまりありません。
それでも「家事シェアなんて当たり前」と考える男性ももう珍しくはなくなりました。
家事のメイン担当の人(女性)にとって家事シェアをして欲しい理由はシンプルで明確です。
そこには自分ばかりが担わなくてはならないという不公平感や、そもそもワンオペで家事育児そして仕事までもこなすのは無理ゲーだよ、という現実的な課題がある。
では、いまメインで家事をやっていない人(男性)が家事シェアをするメリットとは何かあるのでしょうか??
よく言われるのは、
・生活力が身につく
・仕事の段取り力がつく
・ママがいなくても慌てなくなる
などなど。
いや、家事育児と関係なくこれらがないってそもそもヤバめな気すらします。
こうした枝葉のようなメリットではなく、もっと本質的で大きなメリットがあります。
それは男性にとってのメリット、ということではなく。
家族で家事シェアすることの本当の意味、とも言えることです。
家族で家事シェアすることの本当の意味とは
家事シェアの本質的な目的は「日常をまわし、家庭を築くこと」です。
「日常をまわす」とは、家事育児介護などの日常生活をそれぞれが協力しながらまわしていくこと。
生活していればたくさん出てくる様々な仕事を、家族のひとりが全部担わなくてはならないというのは辛い。就業の有無に関わらず、家族同士で助け合うことは、共に生活をするうえで必要最低限のマナーであると言えます。
「家庭を築く」とは。
家族の信頼関係を育むことです。日常生活を支え合うことで芽生える「信頼」。家事だけじゃなく育児を通してお互いの価値観について対話することもあるでしょう。
自分が大変なときに、パートナーが何も言わなくても生活を滞りなく回してくれる安心感は、絶大な信頼に繋がります。
家族の信頼関係は、家族だから放っておいても崩れない、なんてことはありません。
家事だけに限りませんが、信頼関係というのは日々の小さなやり取りの中で少しずつ蓄積していくのです。
その効果は、10年後、20年後。蓄積してきた人とそうでない人の差は非常に大きなものになっているのです。
「自分ばっかりが割りを食ってる」普段の生活の中でパートナーにそんな思いを抱かせてしまうことが、長い目で見たときにどれだけのデメリットになるか。考えるまでもありません。
家事シェアは、お互いのキャリアと人生を支える
子どものお迎えを気にせず仕事の予定を入れられるのは、パートナーのおかげかもしれません。
パートナーは、家事育児をするために社会で得られる様々なチャンスに手を伸ばさず、家族のために時間を投資しているかもしれません。
妻、夫、関係ありません。
パートナーのキャリア・人生の形成に自分の役割が大きく影響をしている。その自覚を持つことが、支え合いの最初のステップです。
家事シェアはただ生活を回すだけ、面倒な役割をすこしでも分担して楽になるためにすること。同じ家事シェアするのに、それだけを思って負担の押し付け合いをするのはもったいない。
「お互いの幸せを願っているよ」
その想いを、具体的に態度で示すことのひとつが家事シェアだと思うのです。
3月8日は、ぜひ家族で労い合う日にしてください。
そして、ぜひパートナーにもこの記事をシェアしてもらえたらうれしいです。