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40代からキャリアをリスタート!ブランクをチャンスに変えるための「学びなおし」#国際女性デー

カルチャー

 PCで仕事する女性

2021.03.06

知っていますか? 3月8日は国連が定めた「国際女性デー」。ニューヨークで婦人参政権を求めたデモから始まったこの運動は世界中に広がり日本にも。現在は各企業が様々な取り組みやイベントを行なっています。2021年日本のテーマは「リーダーシップを発揮する女性たち:コロナ禍の世界で平等な未来を実現する」。saitaでも「国際女性デー」にちなみ、働く女性を応援する記事を発信します。

いわゆる「ブランク」はその内容が子育て、介護など家族の事情でやむをえない理由であってもキャリアにとってリスクになります。

40歳からのキャリアのリスタートができれば、女性の選択肢も広がり、人生を楽しめるのではないか、そんな思いから、40歳からのキャリアのリスタートの可能性と、どんなスキルをつければいいのかなどを子育て世帯のライフデザインブランド「Famm(ファム)」を運営する、Timersの代表取締役CEO・田和晃一郎さんに聞いてみました。注目したのは、その事業の一つに、子育て中の女性向けキャリアオンラインスクール「Fammママ専用スクール」があることです。

なぜママ・主婦向けのスクールを作ったのか?

ーーこのスクールを作ろうとしたきっかけは?

26歳で会社を立ち上げるときに、流行り廃りのあるものは避けたいと思っていました。人が生きていく上で何が大切なのか? そんな領域で事業をしたいと思いたどり着いた1つに「家族の絆」というテーマでした。では、どうすれば家族の絆を深めるところができるのかを考え、写真や動画の体験を中心にしたアプリ「Famm」を立ち上げたのですが……そのユーザーにヒアリングをすればするほど、多くの人の「ある悩み」にたどり着いたんです。

ーーその「ある悩み」とは?

子育て世帯にとっての仕事とお金です。他にも色々悩みはあるんですが、この話になった瞬間に、子育て世代の女性の悩みの深さとか温度感が違ったんですよね。思っていた以上に根深い課題があるんだな、と。

2000年以降、女性の社会進出が進み、女性が昔よりは活躍しやすい社会に徐々に近づいてきたと思うんです。でも、それはまだ「出産」というライフイベントまで。それ以降の女性を取り巻く環境について、まだまだ社会のデザインが追いついていないんですね。

本当は出産してからの10年20年が一番キャリアやお金の悩みに直面する時期になるのに、社会が全く追いついていない。そこにFammが新しいモデルを作れば、社会課題の解決にも繋がりますし、子供がいる女性がキャリアやお金も含めて理想のライフデザインを描ける社会づくりが、結果として家族の絆が深まる社会づくりに繋がると、子供がいる女性向けのスクールを立ち上げました。

Famm

セカンドキャリアは本当に必要?

「Famm」のスクールで学べるのは、「Webデザイナー」や「動画クリエイター」など、これからの時代に合わせたスキルが中心です。スクールにはシッターの無料手配や、1ヶ月の短期講座後は、無料の動画講座や、在宅ワークやキャリア支援、2,000名を超える卒業生コミュニティでの交流など手厚いアフターフォローもついています。

ーーなぜ、講座にIT系の業種を選んだのでしょうか?

今、人生100年時代と言われています。よく考えてみると、30~40代ならその先の人生の方が長いんですよね。育児・家事は何にも替えがたい価値ある社会活動ですが、出産後の5-10年で仕事や社会環境の変化にノータッチで過ごすのは、その先に続く数十年の人生の選択肢に影響を与えかねない。

だからその期間に、未来を見据えた多様性ある働き方、知識、スキルを身につけるなら、やはりITリテラシーや知識に関わるものが汎用性が高いと考えました。新型コロナウイルスによる変化もあり、PCさえあれば、在宅で仕事ができる時代に一気に近づきました。そういう意味でもWebデザインやITスキルは「キャリアの再始動」におすすめだと思います。

ーーブランクをリスクからチャンスに変える?

自分たちの親世代のように貯金で資産を増やすことは、もう無理な時代です。じゃあ収入はどうかというと、家族に一番お金がかかる10年後、パートナーの現年収が500万円だとして、今から300万上がる保証はない、というより今の世の中の世代別平均賃金推移のデータを見るとかなり難しいですよね。それであれば、今一旦離職している女性のほうが、スキルを身につけ10年後、年収300-400万、それ以上になって世帯年収1,000万円あたりを見据える方が合理的だと思うんですよね。

それは世帯収入を支える片方の年収を300万上げることよりももっと価値がある。家族全体にとっても、女性自身にとっても「生き方の選択肢が広がる」「リスクマネジメントにもなる」大きな社会インパクトがあることだと思っています。

実際、出産後の方が人生は長いので、育児中や、少し育児が落ち着いてくる頃こそ学び直しをする良いタイミングだと思います。ブランクを開けすぎずに、できることから10年スパンでキャリアを積み上げていくイメージで、収入も個人ではなく世帯全体で見るようにすれば「一人でこれくらい稼がないと意味がない」と悲観的にならないと思います。

40代でも学び直しは遅くない

読者の中には、「もう40代」新しい業種へのチャレンジは正直ハードルが高すぎる、と感じている人も多いはず。でも、田和さんは、まだ全然遅くないとおっしゃいます。

ーーなぜ40代でも遅くないのですか?

多くの女性が大体20歳から社会に出て、今40歳として約20年。今は、健康寿命が長くなって、僕らの世代は70歳ぐらいまで働きますよね(笑)。となると、40歳からの方がキャリアは断然長いんですよ。40代はまだ折り返し地点にもきていないんだから「40代から」と考えるのは間違い。むしろ、全然遅くないんです。いくらでもここから、自分らしい働き方、生き方を作っていけると思います。

男が上なんて、考えたことがなかった

社会的に女性が生涯第一線で働くことに対して「特別」ではなく「普通」だという意識は育ってきている。一方で「国際女性デー」が取り上げられるように、まだ見えない女性が越えていかなければならないハードルがたくさんあるのも事実。そんな中、40代女性のリアルな悩みに、的確なサポートをくれる田和さん。

ーー元々男女についての考え方はフラットな考えの持ち主だったのでしょうか?

僕の家は地方の共働きで、子ども心に父より母の方がしっかり働いていていることを知っていました(笑)。姉が2人いるのですが、勉強なども姉の方ができたので、僕の中に「男性が働くべき」「男性優位」「男が上」という価値観がないんですよね。むしろ、そういう意味では、親のせいで女性の方が色々としっかりしてる、という逆の「無意識バイアス」に引っ張られているところがあるのかもしれません(笑)

人生100年時代はそれに合った「新しい価値観」が必要だ

そんな田和さんの経営するTimersは、社員の6割が女性。役職関係なく、プライベートや仕事のバランスを含め、自分が幸せに働く・生きるために柔軟な調整ができる社風なんだとか。それは田和さん自身が「既存の考えを広める」ためにではなく「新しい価値観を生み出す」ために起業したという言葉そのものです。

お話しを聞いた人:田和晃一郎さん

田和さん

Timers代表取締役CEO。1986年生まれ、奈良県出身。神戸大学経営学部卒業後、株式会社博報堂に入社。2012年株式会社Timersを共同創業。「古く良きを新しく」を企業理念として、家族の絆を深めるための事業を発足。「Fammママ専用スクール」もそのひとつ。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

著者

池田ゆき

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