我が子を生きがいにしていませんか?ボーク重子さんに聞く「子どもが幸せに育つ秘訣」

家族・人間関係

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子どもに語れる自分を持つ

――子どもが大きくなるまでは、子育てに専念したいというママもいると思います。その場合も、子育て以外に、やりたいことや仕事を持ったほうがいいということでしょうか。

家にいることが楽しみなママは、その選択肢もありだと思います。先日、音声SNSのClubhouseで、専業主婦でいたい女性が意外と多いという話になりました。専業主婦でいるためにはどうすればいいのかという話になったのですが、世の中の正確な情報を知るということはとても大切だと思います。
今は、昔と違って男性一人の収入で家族を支えて、子どもを大学まで出せるかということを計算すると、意外と難しいことがわかります。今は旦那さんの仕事が安定していても、いつどうなるかわからないということを私たちは経験してきていますよね。終身雇用というものがまずない今、男性一人が稼ぎ頭というのはリスクが高いんです。今は離婚も多いし、稼ぎ頭の男性が病気になったりすることもある中で、期間限定ではない専業主婦という選択が、未来永劫のキャリアとしてあり得るのかということに、疑問を感じることも必要だと思っています。

――家族という単位で考えたときに、家計の収入が1つしかないというのはこれからの時代はリスクのほうが高いですよね。それに、子どもが大きくなったときに「何もない私」にならないためには、何か持っておきたいと考えさせられます。

今の子どもたちは、ママたちとは育っている時代が違いますよね。働く女性が当たり前になっていく世の中で育っていくわけです。そうして、思春期の頃になると、自分の視点で親を評価するときがきます。「ママは何をやっている人なんだろう」と、子どもが見るときがきます。そのときに、ママが子どもに語れる自分がなかったら、辛い思いをするのはママのほうだと思うんです。子どもを育てることが自分の楽しみだとしても、子ども抜きに自分を楽しませる方法を身につけておくということは、子育ての観点からも大切なことです。

――書籍の中の、「選ばなかった人生を後悔しない」という言葉がとても印象に残りました。今お話しいただいたことは、まさに後悔しない人生を送るために大切なことですね。

そうです。楽しむことが悪いことのような気がする人っていますよね、「一生懸命やらなきゃ!」ってね。でも、なんのために生きるのかということを考えてほしいんです。それは、幸せになるためですよね。だからこそ、自分が幸せになるための選択をしてほしいと思うし、楽しいときって、人はちゃんと責任を果たすんです。そして、自分の中に幸せがあるといろんなことに余裕がでてきます。

自分をどうやって幸せにするかを考えることって、幸せな子どもを育てていく鍵になります。ママが幸せを感じていることは、子どもの自己肯定感に影響してくるし、子どもはママの笑顔からしっかりそれを感じ取れるんです。

――『子育て後に「何もない私」にならない30のルール』は私も読ませてただき、一人でも多くの女性に読んでもらいたいと思いました。最後にsaitaの読者に向けて一言お願いできますか?

このタイトルや帯の文言を見て、「え! わかっているけど、その話聞きたくない」と感じた人にこそ、この本を手に取って読んでもらいたいと思います。きっと、自分が変わり、子育てが変わり、夫が変わります。勇気が持てない女性の背中を押せる一冊になっていると思います。

「自分の人生を生きる」ことを普段あまり意識したことがないという人も多いのではないでしょうか。子どもや夫を優先し、自分のことは後回しにすることが妻、母としての役目だと思ってきた人にとっては、目から鱗の話だったかもしれません。しかし、自分のことを幸せにできていないのに、子どもや夫を幸せにできるか? と聞かれると、それは難しいと感じます。幸せになるために我慢することなんてない。自分や家族を幸せにするために、まずは自分の人生を大切にしたい。この気づきを実践に移して自分自身を幸せにする女性が増えると、きっと世の中が大きく変わると思います。

 

お話しを聞いた方:ボーク重子さん

Shigeko Bork BYBS Coaching LLC 代表、ICF会員ライフコーチ、近刊「非認知能力の育て方(小学館)」「子育て後に何もない私にならない30のルール(文藝春秋)」など多数

子育て後に何もない私にならない30のルール(文藝春秋)出典:books.bunshun.jp

最新刊『子育て後に「何もない私」にならない30のルール』にはボークさんからの応援メッセージがたくさん!読むと元気と勇気が出てきますよ、ぜひ読んでみてください。
 

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