これまで「千切り」と思っていたのはただの「細切り」だった!?
にんじんの千切り、というと、どんなものを思い浮かべますか?
こんな感じでしょうか?
普段みなさんが食べているであろうこの「にんじんの千切り」は実は太すぎて、「千切り」とは言えません。「千切り」ではなく、「細切り」に近いんです。
炒め物はこのくらい太くてOKですが、サラダなど生で食べる時は、極限まで細くした方が、シャキシャキしておいしくなるんです。これからお教えする方法でカットしたら、にんじんサラダが驚くほどおいしくなりますよ。
とにかく、極限まで細く、薄くカットする
ポイント1:下処理も丁寧に
まず、タワシでこすりながら水で流し、泥や汚れを落とします。そして、キッチンペーパーなどで、水分をしっかり拭き取ります。
ポイント2:頭の部分を薄くカットし、皮をピーラーで剥く
にんじんの頭の部分を薄くカットしてから、皮をむきます。この時、包丁よりピーラーを使う方が、薄く綺麗にむけます。
ポイント3:安定して置けるよう、にんじんの側面を薄くカット
にんじんを半分長さに切ります。
次に、にんじんの側面を2、3回薄くスライスし、スライスした面を下にしてにんじんを置きます。これで、安定して切りやすくなります。
ポイント4:細かい作業をする時は、猫の手はNG!
全神経を集中して、極薄にスライスしていきます。
細かい作業をする時は、左手は猫の手ではなく、爪と第一関節に包丁を当てることによって、正確さが増します。
端っこに近くなって来ると、にんじんの幅が狭くなって安定しなくなるので、横に倒して切りましょう。
一番最後は、横に倒してスライスしてください。
ポイント5:最後のカットも、とにかく細く! スライスしたにんじんをまっすぐに、少しずらして並べる
スライスしたにんじんを、まっすぐに、少しずらして重ねるようにして並べます。
この時、にんじんを斜めに置くと、均一の長さに切れず、綺麗な千切りになりません。
とにかく細くカットするよう意識を集中し、端から切っていきます。
高さがないものを切る時は、引き切りはしないようにしてください。
刃先をまな板につけて切るか、つけないで切るかにします。
ポイント6:仕上げに水で軽く洗うとシャキシャキ食感がUP! 青臭さも取れる!
3回水を変えて軽く洗います。
サラダにする場合のみ、シャキっとした食感にすることと、青臭さを取るために、こうして水で洗いますが、サラダにしないときは、洗うことで栄養も少し流れ出てしまうので、洗わずにそのまま使います。
最後にしっかり水を切って、完成です。
意識してカットするのとしないのでは、ここまで違う!
左が本当の千切り、右が太い千切りです。
薄く、細く切ることを意識するだけで、ここまで違ってきます。
盛り付けた時に、そそり立つくらいを意識して切るといいでしょう。
ちなみに、このようなスライサーを使って切ると、簡単に薄くスライスできます。
教えてくれたのは:岩野上幸生さん
YouTubeチャンネル「飲食店独立学校 /こうせい校長」は登録者数23万人/料理人歴18年目/飲食店経営者