硬い肉は脂が多く、筋があってサシも入っていない
今日使うステーキ肉はスーパーで購入したアメリカ産のステーキ肉です。1kgあたり1880円の、わりと安い肉です。
脂がかなり多くて筋もあり、きめ細かいサシも入っていません。サシとサシの間が離れていてまばらに入っているので、見ただけで硬い肉だと分かります。
ドリップは血ではない! でも、拭き取らないと臭みの原因に!
牛刀を使って切り分けてから、肉の表面に付いているドリップをキッチンペーパーなどで拭き取ります。
ちなみに、ドリップは、赤くて血液のように見えますが、血液ではありません。赤いのは、タンパク質のミオグロビンという色素成分。マグロが赤いのと同じようなものです。ドリップを拭き取らないと、臭みが残ったり、肉を焼いた時に、うまく焼き目がつきにくくなります。
3つのポイントをおさえれば、肉はやわらかくなる! 3種類の方法を試して検証!
肉をやわらかくするポイントは、次の3つです。
- 肉の硬さを決めるタンパク質を科学的、または物理的に分解する
- 肉の保水性を高める
- 肉を焼きすぎない
1については、科学的アプローチ2種類と、物理的アプローチ1種類の、計3種類の方法を試して、牛肉がどのくらいやわらかくなるかを比べていきます。
2については、肉に塩をまぶして浸透させます。これにより、塩がタンパク質の構造を変質させ、肉を焼いた時にタンパク質がねじれたり縮んだりするのをおさえ、肉の外に水分が出ていくのを防ぐ効果もあります。
次のページでは3つの検証結果をお伝えします!