子どもが本を全然読まない……。実は「読みたくない」わけじゃない!?ウラにある“本当の理由”とは【教育のプロ、矢萩邦彦先生に聞く】

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 子どもが本を全然読まない……。実は「読みたくない」わけじゃない!?ウラにある“本当の理由”とは【教育のプロ、矢萩邦彦先生に聞く】

2021.06.29

「うちの子、まったく本を読まないのですが……」、「子どもが本に興味を持つには、どうしたらいいのでしょうか?」このような悩みを抱える親は決して少なくはないと思います。 親として一冊でも多くの本に触れてもらいたいと思うものの、興味を示さない我が子にどのようにして本を与えたらいいのかは案外、わからないものです。 そこで教育のプロであり、2020年に住宅設備機器・建材メーカー「LIXIL」と”イマドキの教育に応える住まい”について研究し、今年『探究ホーム』プロジェクトを立ち上げた矢萩邦彦先生に、子どもが本に興味を持つヒントを教えてもらいました。

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答えは簡単、それは「読めないから」

読書は多くの語彙力や知識が身につく上に、豊かな心を育んでくれます。とはいえ、世の中にはゲームや動画配信など、子どもたちにとって魅力的なツールがあふれています。そんな中、子どもが本に興味を持つにはどうしたらいいのでしょうか?

「本に興味のない子の前にいくら絵本や図鑑を置いても読まない子は読みません。なぜ読まないかというと、本に興味がある、なしの前に読めないから面白くないのです。
たとえば、自転車に乗れない子どもに自転車を買ってあげても、一人で乗れるようにはなりませんよね。最初は、大人が後ろから支えて一緒に走ったり、声掛けをしたりするかと思います。慣れてきたら補助輪を外します。自走できるようになると子どもは、自転車に乗る楽しさを知ります。
このことと同じように、本を読むという行為も、最初は大人が一緒に読んであげて、本の楽しさを教えてあげる必要があります。自分で読めるようになると、勝手にどんどん読むようになります」

まずは本を読んであげて、その楽しさを子どもに教えてあげる必要があるということですね。

子どもが本に興味を持つコツとは?

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さらに親子で本を楽しむときのコツも矢萩先生に伺いました。

「親御さんばかりが一方的に読むのではなく、文字を読めるような年齢の子どもであれば、交互に読み合うことや、『〇〇ちゃんはこの人のセリフを読んでね』など、参加型にしてあげることも大事です。このときに先に読むのは親御さんがいいでしょう。
そして、続きが気になるようなところで子どもにバトンタッチをします。このようなちょっとした仕掛けがあると、本は楽しいものなのだという意識が芽生えます。また、そもそも本というメディアに興味を持つというよりも、興味のあるテーマの本が必ずあるはずなんです

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