ぬか漬けとは? 何からできてるの?
ぬか漬けは、米ぬかを使った漬物のことです。米ぬかに塩と水を混ぜてから、しばらく時間をおくと乳酸菌が出てきます。この乳酸菌を活かして、野菜などを漬けることを「糠(ぬか)漬け」と呼びます。野菜をぬか漬けにするためには、ぬか床が必要になります。
乳酸菌はヨーグルトで馴染み深いかもしれませんね。腸内環境をよくしてくれる菌と言われおり、健康にもよい効果をもたらしてくれます。ぬか漬け以外にも漬物を作るうえで欠かせません。自然由来の食品なので、健康によいのはもちろんのこと、コストもかからないのがメリット。朝に野菜を入れておけば、夕食時にはすでに漬物になっているので「副菜を簡単に増やせる!」というのも主婦には嬉しいポイントです。食味としては、やや酸味があるので暑い夏にも食べやすく、手軽に塩分補給できます。
ぬか床の作り方
スーパーや近頃では無印良品でも、できあがったぬか床もありますが、自分好みにするなら断然手作り! しかも、簡単にできます。
<材料>
・くず野菜(キャベツの芯や、にんじんのへた、きゅうりのへたなど)……適量
・生の米ぬか……1kg
・水(ミネラルウォーターが好ましい)……1L
・塩……130g〜150g
・にんにく……3かけ
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・昆布……2枚ほど
・鰹節……10gほど
・乾燥唐辛子……2〜3本
・干し椎茸スライス……6枚ほど
・煮干し……3g
・蓋付きのぬか漬けを作る容器(100円ショップのものなどでOK)
1.蓋付の容器はよく洗っておきましょう。くず野菜は、よく洗って用意した容器に入る程度の大きさにカットしておきます。にんにくは皮をむいて、おろしておきます。
2.米ぬかは新鮮できれいなものがよいので、精米店などで譲ってもらいましょう。無料のところから、数百円で買えるところがほとんどです。
3.先ほど洗っておいた容器(または清潔で混ぜやすい大きめのバッドや鍋)に米ぬかを全て入れましょう。塩を全て入れて、よく混ぜ合わせ、水を少しずつ加えると、粘土のようになってきます。気にせずに混ぜていきましょう。水に米ぬかを溶かして握るように混ぜていくと、米ぬかが容器のそとに飛び散りません。
4.粉っぽいところ、あるいは水っぽいところがなくなり、全体的に一つの粘土のようにまとまってきたら、風味をつけていきましょう。おろしたにんにくを入れて、<a>を入れてさらに混ぜていきます。はじめはややゴリゴリとした手触りで混ぜにくいのですが、次の日には昆布や干し椎茸が水を吸い、いくらか混ぜやすくなります。まずは今だけのこの手触りを楽しんで。
5.すべてを混ぜ終えたら、先ほどカットしておいた「くず野菜」の出番です。ぬか床の立ち上げはここで終わりですが、冒頭でも話したとおり「乳酸菌」がいなければ漬物として発酵が成り立ちません。そのためにまずは「くず野菜」で発酵を促していきます。
6.くず野菜をねじいれて、上からぬか床をかけます。そして、手のひらで空気を抜くようにかたく押していきましょう。ゲンコツで行っても構いません。
7.2日おきに容器の底から空気を含ませるようにして、よく混ぜます。乳酸菌はどんどん増えると、ぬか床の味付けが酸っぱくなってしまいます。乳酸菌は酸素が苦手な性質を持っているので、適度に混ぜて味を整えましょう。
8.くず野菜は三日おきに、余分なぬかとくず野菜を絞った水をぬか床に戻して、捨てます。この野菜は食べれない事はないですが、まだ美味しくありません。日頃の炊事で出たにんじんのへたや、きゅうりのへたなどを利用しましょう。2日ごとに混ぜていればカビることはそうそうなく、順調に進めば立ち上げから2週間後にはおいしいぬか床に育つことでしょう。この頃になったら発酵が順調に進んでいます。毎日のようにかき混ぜると、さらにおいしくなりますよ。