東大生は漫画を読んで勉強していた。『ドラゴン桜』監修者が伝えたい「漫画で身につく2つの力」

家族・人間関係

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2022.05.30

あなたのお子さんは漫画をよく読むでしょうか? あまりに夢中になっていると「漫画ばかり読んでないで、勉強しなさい」なんて言いたくなるもの。しかし「東大生は漫画を読んで勉強している」と言うのは、人気漫画『ドラゴン桜2』の監修を務める西岡壱誠さん。「漫画を読むことによって、人は内面も変わる」とおっしゃいます。どんな漫画を読むべきか、西岡さんに直接伺いました。

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お話を伺ったのは……西岡壱誠さん

株式会社カルペ・ディエム代表。偏差値35から東大を目指すも、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「思考法」「読書術」「作文術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。著書『東大読書』『東大作文』(いずれも東洋経済新報社)は、シリーズ累計30万部のベストセラー。三田紀房『ドラゴン桜2』(講談社)の監修を担当。西岡壱誠さん

東大×マンガ』(内外出版社)
著者:東大カルペディエム
監修:西岡壱誠
価格:1,650円(税込)東大×マンガ

感情が揺さぶられる「漫画」を積極的に読もう

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子どもが漫画を読みふけっていると親はつい「漫画ばっかり読んでいないで本を読みなさい」、「そもそも勉強をしなさい」と小言を言いたくなってしまうもの。しかし、漫画を読むことは決して悪いことではなく、むしろ子どもに必要なツールだと西岡さんは言います。

西岡さん「私も小学生のころは『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』などを普通に読んでいました。一見、勉強と結びつかないようなポップな漫画でも学ぶことはできます。感情が揺れ動く漫画であればよりいいと思います。
たとえば『スラムダンク』を読んでバスケに夢中になった、実際バスケ部に入部した、という人もいるのではないでしょうか。これは漫画によって感情が揺さぶられ、行動に起こした例だと思います。また、大半の人は宇宙に行ったことはありません。宇宙は想像するしかない存在です。しかし、『宇宙兄弟』により、私たちは宇宙を身近に感じることができます。勝手に想像するしかなかった宇宙という存在を、漫画によってすっと頭に入れることができます。
このように漫画は人生を左右させるツールにもなり得るのです。」

「考える力」を養うには〇〇が多い「漫画」を選ぼう

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西岡さん「よく親御さんに『子どもに、考える力を付けさせるにはどうしたらいいですか?』と質問されますが、それは問答が多い漫画で養うことができます。詳しく説明すると、2つの正義があって、対立しているような内容です。

たとえば皆さんもご存じの『機動戦士ガンダム』を例にして説明すると、人間の可能性を信じたいアムロ・レイと、逆に人間の可能性を信じていないシャアはずっと押し問答をしています。そのときに描かれている問いを自分で考えてみることで、『考える力』を養うことができます。ディベートをしているような漫画は価値が高いといえます。」

“物語”が不足している子どもに勉強を教えるのは難しい!?漫画は「想像力」も養うツール

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西岡さん「東大生は、想像力や考える力を養うツールのひとつとして漫画を上手に活用し、教科書の内容を理解している人が多いです。だからこそ、逆に漫画や小説、映画などが身近にない生徒に勉強を教えるのは大変です。彼らには“物語”が不足しているため、とくに国語や英語などは問題の意味からわからなかったり、感情移入することが難しかったりします。ですから小さいころから想像力や考える力を養うツールのひとつとして、漫画を大いに活用してもらいたいです。

多くの東大生を見てきた西岡さんから「東大生は漫画を読んで勉強している」と聞くと、漫画に対する見方が変わりますね。小説や映画も想像力を養うことはもちろんできますが、今や日本の文化と言える漫画は種類が豊富なうえに子どもにとって一番身近な存在かもしれません。
参考書を選ぶように親子で漫画を選んで、一緒に読んでみませんか? お子さんの想像力はぐんと伸び、親子の会話も増えることでしょう。

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