世の中の親は感情的に怒らないの?
大きな声で怒ってはいけない、感情的になってはいけない、常に子どもに寄り添った言葉がけを。
子育てのコラムや育児に関する記事を見ていると、「~してはいけない」記事をよく見かけますし、お子さんに対する理想的な接し方が書いてありますよね。
逆に、街中で子どもを叱っていたり、厳しく注意している親御さんに対する視線は年々厳しくなっているようにも感じます。
子どもに優しく、子どもを大切にする風潮が広がっているのはよい傾向かと思いますが、その一方で「理想の母親像」に悩む方も増えている印象があります。
本当に世の中の親御さんは子どもに感情的にならず接し続けられているのでしょうか。
答えは「いいえ」です。
どんな親であっても、親である以前に1人の人間。
外に見せる顔と家の中の顔は異なるので、他の親御さんが感情的になる瞬間があるのか、見えづらいもの。
ですが、子どもに自分のペースを乱され、理不尽にあたられ、疲れがたまっていると、誰しもイライラしたり、怒ってしまうのは当然です。
真面目な方ほど、「怒ってしまう自分は悪い母親かもしれない」「みんなはもっと穏やかで優しい母親なのかな」と悩まれますが、自分を責めすぎなくても大丈夫です。
どうして感情的に怒ってしまうのか
誰しも感情的になるときはありますが、わけもわからず子どもにあたってしまうと、親も子どもも辛いですよね。
大切なのは「自分で理由を知っておくこと」です。
例えば、
- 他のことと重なってイライラしている
- 何度言ってもわかってくれない
- 期待通りに物事が進まない
- ホルモンバランスの乱れ
- 子どもの感情に影響されて余計イライラする
自分の怒りのトリガーを知っておいたり、イライラの度合いを認識しておくと、怒る前に対応できます。
怒りそうになったときの方法
「ああ、今自分イライラしているな」と感じたときから対処しておくのも大切です。
- 一度その場から離れて気持ちを切り替える
- 子どもに注意信号を伝える
- パートナーに「この時期は(ホルモンの影響で)イライラしやすくなりやすいんだよね」と説明しておく
子どもやパートナーに、事前に伝えておくとお互いに負担が減りやすくなります。
何度言っても遊び終わらない、片づけをしない子には、「今黄色信号だよ」「80%くらいまできたよ」など、わかりやすく伝えるのも効果的。
事前に言葉に出しておくと、「怒らずに済んだとき」に気づけるようになります。
怒らずに済んだのはなぜだったのかを振り返り、子どもやパートナーに「次からもこうしてほしい」と伝えると、お互い冷静に話しやすくなるのでおすすめです。
怒ってしまったあとの対処法
怒ってしまっても、そのあとにしっかり理由を伝えて話し合う機会があれば大丈夫。
感情的に怒っていると、子どもに注意したいことと、普段のイライラが混ざってしまいがちです。
後から振り返り、「〇〇について言いすぎちゃってごめんね」と言いすぎた点については謝るのが大事。
また、「ママがいらいらしていてごめんね」と素直に伝えるのも大切です。
完璧な姿を見せ続けるよりも、「失敗しても、あとからしっかり謝る姿勢」を示すのも教育のひとつになると思います。
家族だからこそ感情的になるのは当然
毎日近くにいて、甘え、甘えられる存在だからこそ、感情的になってしまうときもあります。
家族だからこそ衝突するときは多いかもしれませんが、家族だからこそすぐに修復できるものです。
「素直に謝る力」「相手を許せる心」を、家族で身に着けていけるといいですよね。