子どもが産まれてから今日まで「親業」から開放されたことありますか?“親業をひと休みする権利”のお話し

家族・人間関係

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2022.11.13

こんにちは。家事シェア研究家の三木です。 先日、ぼくのフリーランス仲間でライターをやられているママさんが長崎県五島列島へワーケーションへ行ってきたと聞きました。 「子どもと離れて、自分の時間をゆっくり持てるなんて本当に久しぶりだった」とのこと。 その気持ち、ものすごく共感しました。 今日は「親業」を一休みする権利、について書いていきたいと思います。

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「親業」は休めない!?

子どもが産まれてから今日まで。
心の底から「親業から開放された!」と思えたのは、どのくらいありますか?

親業と言うのは、いうなれば365日24時間レギュラーの帯番組を担当しているようなものです。
その合間にべつの用事がスッと差し込まれてくるのです。

仕事や自分の睡眠や休憩。そうしたことをしている間も、レギュラーの「親業」が意識から離れることなんてありません。

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体調が悪くても子どものごはんを作らなきゃならないし。
子どもが休んだって、仕事を休めるわけじゃなかったりもするし。かと言って、一日中子どもを放っておけるわけでもない。

「母親なんだから、それは仕方がないよ」

ある日、子どもの体調不良で仕事を休まなくてはならない日が続き、仕事で大変な思いをしたというママさんが、夫からそう言われてぶちギレしたって話も聞いたことがあります。

「親なんだから仕方がない」なんて、自分で思う分にはまだ許せるけど、人から、ましてや同じ親であるはずのパートナーから言われた日には「うるさい!」って言いたくもなってしまいます。

「親には休みがない」は、さすがに無理ゲー。
ほんの1〜2時間の休みでもありがたいって人もいると思いますが、思い切って2〜3日の「親業休暇」があれば、これほどありがたいことはないかもしれません。

子どもがかわいいからこそ、休暇が必要

ぼくは子育てをしていてよく思うんです。
「いつでも、どんなときでも子どもが、子どもだからかわいいってわけじゃないんだよな」って。

そりゃ、わが子は何よりもかわいいし、大切。そんなことは大前提です。
だけど自分が忙しかったり、体調が悪かったりと余裕がないとき。どうしても邪険な態度になったり話をゆっくり聞いてあげられなかったり、いつもならかわいいはずの大はしゃぎだって煩わしく感じたりしてしまいます。

子どもの「かわいい」は、自分の心身に「余白」があるから入り込んでくることができる。

そう思うんです。
自分の中に余白がないと、子どもをかわいいって思えない。それなのに日々の生活や、たとえばパートナーの非協力的な態度や言葉が、その余白を奪っていく。

それなのに「親なんだから、子どもがかわいくて当然」って価値観に日々さらされてしまう。
だから煩わしい態度をとってしまったとき、相手をしたくないと思ったとき。必要以上の罪悪感に苦しむことになる。

子育てがツライ女性出典:stock.adobe.com

「親業を休む」ことは、子どもから逃げることでも、無責任でもないと思うのです。

健全に子どもを愛おしく思うための、大切なパワーチャージなんです。
だって、しばらく子どもと離れていると、とても「会いたい」って気持ちが沸き上がってくるから。
あんなに、少し離れて自分の時間が欲しいって思っていたのに!

「そんなのできない」じゃ一生できない

「はいはい。親業の休みなんて、わが家じゃ夢物語。できる人たちは恵まれていていいですね」

って。最初から諦めていたら、できることもできなくなっちゃう。
もちろん、家庭には色んな事情があります。パートナーが一切頼りにならない。子どもを預けられる場所なんてない。一人で旅行に行く余裕なんてない。できない理由はいくらでもある。

なにも3泊4日で旅行に行こうってだけでもないのです。

わが家では、子どもの友だちを預かり合いしたりもします。
あるときは、うちの子どもを預けて夫婦でゆっくりしたり。逆にお友達を預かってゆっくりしてもらったり。泊まりがけのときもあれば、朝から夕方までってときもあります。

一人旅出典:stock.adobe.com

事前に夫婦で予定を立てて、お互いが子どもを2〜3日委ねあい、一人でゆっくりと近場でも旅行してくる。
そんなプチ贅沢もいいかもしれません。

じいじとばあばに、孫との温泉旅行をプレゼントしたって言うご夫婦もいました。
孫との温泉旅行をプレゼントっていいですよね(笑)プレゼントって名目で、自分たちもゆっくり親業を休めます。

工夫は色々とあるんだと思います。
最初から泊りがけじゃなくても、少しでもいいから「親業」を一休みする。

これまでずっと親業をがんばってきたのだから、そのくらいの権利はあってもいいんじゃないかなって思うのです。

ぜひ、来年はすてきな休暇をお過ごしください。
 

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