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うちの子走るのがキライみたい……。“運動が好きじゃない子”に対する親としての向き合い方

家族・人間関係

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 うちの子走るのがキライみたい……。“運動が好きじゃない子”に対する親としての向き合い方

2022.11.18

臨床心理士・公認心理師のyukoです。お子さんの運動嫌い・運動音痴に悩まれている親御さんは多いかと思います。習い事に通わせた方がいいか、一緒に練習するのがいいのか、それともそっとしておくべきか。体育の時間や運動会の時期に表情が暗くなる我が子を見ると、心配にもなってきますよね。運動が苦手なお子さんにはどんな風に接していくとよいのかを考えていきます。

運動の何が嫌なのか?

一言に運動が嫌と言っても理由は様々。まずは「嫌だと感じる理由」から考えてみましょう。

  • 運動への興味の薄さ
  • 運動に対する自信のなさ
  • 比較されるのが嫌
  • 身体が思うように動かない
  • チームプレイで迷惑をかけてしまう

そもそも運動に興味がない、汗をかいたり髪が乱れるのが嫌、体育よりも別の教科が好きなど、興味がもてないと、力も伸びにくいものです。
また、1回でできるようにならず時間がかかる、チームプレイでうまくいかないと自分のせいだと感じる子も多いよう。
頭ではわかっているのに身体を思うように動かせないと、自信が低下していきます。

鉄棒をする女の子出典:stock.adobe.com

特に、体育の時間はみんなに見られている中で身体を動かさなければいけないので、運動が苦手な子にとっては苦痛な時間。
できる子-できない子と印象がついたり、比べられていると感じると、運動が嫌になってしまうのももっともですよね。

理由がわかると、フォローの仕方も見えてきます。
まずは運動のどんなところが嫌なのか、理由を知るのが第一です。

運動が苦手な子への声かけと対応

その子の中での伸びに注目する

運動以外の面においても、「その子の中での成長」に注目するのはとても重要なんです。

褒めたり励ましたりするとき、「1位になれてすごいね」「もう少しであの子に追いつけるよ」などの声かけをする方もいると思います。

誰かと比べるのが全てにおいて悪いわけではないのですが、「本人の中での変化を認めてあげる」のも忘れてはいけません。
「~ができるようになったね」「1か月前より~が伸びたね」などの声かけがあると、その子自身を見てくれている実感が得られるからです。
また、「どうやってできるようになったの?」と尋ね、コツを一緒に振り返るのも有効です。

親子で楽しめる運動をする

親子で運動をするのは、力を伸ばす以外にも役立つ点があるんです。
それは、「できなくても楽しんでいる姿を見せられる」ところ。

学校での体育にはどうしても評定があるので、「できる・できない」に目が向きやすいですよね。

親子でキャッチボールやバドミントン、卓球など一緒にできる運動をする中では、ぜひ「失敗しても楽しんでいる姿」を見せてください。
長い目で見ると、運動は「仲間と協調する力」や「健康を維持する手段」として大切なもの。
より親しみやすいテレビゲームなどを通して、「スポーツを楽しむ力」を育てていくのもよいかもしれません。

キャッチボールをする親子出典:stock.adobe.com

「ある程度こなせればいい」という考え方もひとつ

「できるだけ多くの世界に触れてほしい」、「どんなことも頑張って取り組んでほしい」
そう思い、苦手な運動に向き合わせていくのもたしかに大切かもしれません。

一方で、「好きな力を伸ばしていく」「楽しんで取り組めるものを頑張っていく」考え方もあると思います。
苦手なものに向き合う力も立派ですが、生きていく上では「辛くなる前に逃げる力」「苦手な自分を受け入れる力」も必要。

「ある程度こなせれば大丈夫」と、基準を下げるのもひとつではないでしょうか。

「運動ができない自分」を嫌いにならないのが一番大事

楽しく運動をする男の子出典:stock.adobe.com

人はどうしても、足りないもの・できないものに目を向けてしまいます。
運動の苦手さばかりに目を向けてしまい、日々が楽しくなくなってしまうと、気持ちがどんどん沈んでいってしまいます。

子ども自身が負担少なく付き合っていく術を、程度を、見つけていけるといいですよね。


著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。