提出書類、すぐに取りかかれますか? 面倒な理由は「準備不足」
子どもの学校の書類、職場に提出する書類、家関連の書類……。書類を提出する機会は多々ありますが、あなたはすぐに取りかかれますか?
私はとにかくギリギリまで放置してしまうタイプでした。転機となったのは、子どもの入学前、大量の書類と向き合ったときです。〆切が迫ってくるのがプチストレスで「どうしてこんなに後回しにしてしまうのだろう……」と悩んでいたところ、ふと気づいたことが。
「あれ、さっきも席を立ったな……」、「さっきも検索したような……」
このように、書類を書くために毎回なにかを調べたり、探したり、取りに行ったりしていることがわかったのです。
書類を書くときに必要なものは、大きく2つに分かれます。「情報」と「書類」です。これが手元にないと、その都度調べたり、探したり、取りに行ったりする必要が出てきます。
つまり、私がつまずいていたのは「書く」以前の問題で、準備不足だったのです。
文具の「取りに行く」をなくす方法
そこでまずは、文具から取りかかりました。
書類を書くときに必要になる文具を、すべてひとまとめにしたのです。私はこれを「ライティングキット」と呼んでいます。これらは「書類書き」専用アイテムとし、ここから動かすことはしません。
文具をまとめるために用意するものは1つだけ。
「ライフスタイルツールファイル」(ナカバヤシ)です。これは、書類用ファイルのようにスリムなのですが、中が細かく仕切られているため、スペースを有効活用しながら文具を収納することができます。
中には、ペンや鉛筆、ホチキスなどを用意しますが、ほかにはこんなものを入れると便利です(画像にある「秘密兵器カード」については、次の項目で紹介します)。
(1)住所印や名前スタンプ
浸透印になっているため、ポンと押すだけで住所や名前を書かなくて済みます。「X-stamper」(シヤチハタ)という商品です。
住所用は「一行印 0506号」、名前用は「一行印 0806号」を使用しています。楽天等でも購入・印字オーダーすることができますよ。
ただ、銀行書類に使用したところ、手書きでのやり直しとなったケースがあるためご注意ください。
(2)テープのり
スティックのりや液体のりを使うのと違い、手が汚れる心配がありません。なくなりやすいので、ストックを多めに持っておくことをおすすめします。
(3)スタンプ
手紙を書くときに使える、郵便番号枠や「ワレモノ」等の注意書きのスタンプを入れています。
「調べる・取りに行く」をなくす秘密兵器カード
ライティングキットをつくるとき、いちばん大事なのは「秘密兵器カード」です。
秘密兵器カードは、提出書類に必要な情報をカードにまとめたものです。
まずはつくりかたを紹介します。アイテムはすべてセリアやダイソーで揃います。
(1)カード(125mm×75mm)
無地もありますが、文字をメインに書くので綺麗に書ける有罫がおすすめです。
ここに必要な情報を書き込んで「情報カード」を作ります。
(2)インデックスシール
情報カードに貼るインデックスシールです。内容がわかるように書きます。
同じカテゴリが複数ある場合は、1枚だけに貼ります。
秘密兵器カードの中身と使いみち
次に、秘密兵器カードの中身と使いみちを紹介します。
(1)名刺
自分や家族の名刺があれば、正式な会社名、会社の住所、電話番号等がすぐにわかります。名刺はそのまま入れるのではなく、情報カードに貼ります。ひと手間かかりますが、同じサイズのほうが管理しやすいですよ。
(2)マイナンバー
マイナンバー記入が必要なケースも多々ありますよね。私は暗号化したものをここに入れています。
暗号化の方法はかんたん! しかも自分はすぐにわかるのに、他の人が見てもわかりません。
このように、数字の一部を「家族の数字」などと書き換えるだけです。上の画像「m」は生まれ月"month”を表し、「y」は生まれ年"year"を表しています。日にちを使いたいときは「d」("day")にするとわかりやすいです。
そして、1桁だけ置き換えたいときは「m」、2桁を表したいときは「mm」というように数を合わせると、何文字分を置き換えているかわかります。
ちなみに「家族の数字」が見つからないときは、少し書き方を変えます。たとえば上の画像で「実母の生まれ月」が「12月」ではなく「11月」だった場合。「(Mika mm-1)」というように、「ー」や「+」を使うことで解決しますよ。
(3)銀行情報
「1情報カード=1人×1銀行」のルールで記入します。支店名、通帳番号、各種コード、ネットバンキングのログインIDなど。口座引落系書類がすぐに書けます。こちらもカードにそのまま書くのは避け、上記と同様に暗号化して書いておくと安心です。
(4)医療メモ
これは、検診や予防接種など医療系書類を書くときに役立ちます。子どもの出生時の体重や週数、熱性けいれんにかかった時期などです。
そのほか、SNSで読者さんに「毎回調べている情報はないか?」と聞いたところ、児童調査票に書く自宅地図といった声がありました。
これも、情報カードに地図を書いたり貼ったりしておき、必要になったときコピーするなどで対策が取れそうです。
提出物が面倒なのは「調べる」「取りに行く」「探す」といった事前準備が十分でないからです。あらかじめ必要な文具と情報を1か所にまとめた「ライティングキット」を作っておくと、すぐに取りかかれるようになりますよ。