教えてくれたのは……管理栄養士・関口絢子さん
料理研究家・管理栄養士・インナービューティスペシャリスト。「健康な体と豊かな心を育む食卓」をテーマに、季節の体の変化や旬の食べ物にフォーカスした食の知恵をお届けします。YouTubeでも体に優しいレシピや知識を発信。
えのきはダイエットにいいだけじゃない!
今回はえのきを使ったレシピをご紹介します。えのきは低カロリーで、ダイエット向けの食材というのは、多くの方がご存じなのではないでしょうか。じつはストレスケアや疲労回復にも役立つ食べ物なんです。
そこで今回は、えのきの栄養や効果的な食べ方についても合わせてご紹介します。
えのき
えのきの栄養と効果は、以下の通りです。えのきは低カロリーでダイエット食品というだけではなくて、心と体の健康に重要な栄養素がいろいろ含まれています。
- 代謝のビタミンと言われるB1、B2が多く含む
- 骨の健康や免疫力に関与するビタミンD、交感神経の興奮を抑えてリラクゼーション効果のあるGABA(ギャバ)を含む
- 抗ストレスビタミンとも言われるパントテン酸を含む
- カロリーで食物繊維が多い
- えのき特有のEA6という糖たんぱく質はガン抑制に役立つ
パントテン酸は、ストレスを和らげる副腎皮質ホルモンの材料になるもので、ストレスへの抵抗力を高めるという役割があります。
また食物繊維の中にはβグルカンという発酵性の食物繊維が含まれていて、腸内環境を整えて免疫力を高める効果も期待できます。えのきのうまみ成分グアニル酸は、焼くことで増え、さらにおいしくなります。
卵とにんにくはえのきと相性が抜群
パントテン酸は卵にも含まれて、卵とえのきを一緒に摂ると、抗ストレス効果がさらに効果的になります。またにんにくが調理の中に入ることで、えのきに含まれるビタミンB1の働きがさらに効果的になるので、疲労回復効果には役立つんです。
豚肉とにんにくを合わせると疲労回復効果があると言われていますが、えのきとにんにくと同じ原理になります。
えのきに含まれる栄養によって、ストレスケアや腸内環境改善、免疫力アップ、疲労回復効果などいろいろと期待できることがいっぱいあります。
今回は特にストレスケアと疲労回復というところにフォーカスして、レシピをご紹介します。
ご飯がすすむ!「照り焼きえのき」の作り方
ストレスと疲労も回復するえのきの効果的な食べ方、「照り焼きえのき」をご紹介します。えのきに卵がつくとより食感もよくなって、風味もアップします。ご紹介をする調理法で調理をすると、えのきが別物になります。
材料
- えのき……1株
- 卵……1個
- かたくり粉……大さじ1
- おろしにんにく……小さじ1
- しょうゆ……大さじ1
- みりん……大さじ1
- 米油……適宜
今回は米油を使っていますが、お好みの油をお使いください。ごま油でもおいしくしあがるのでおすすめです。
作り方
1.えのきは基本的に洗わなくてもOKです。えのきのもみ殻がついた部分を包丁で切り落としますが、今回は束で調理をしたいので、根本のくっついている部分を生かしたように切ります。もみ殻がついた部分は、浅めに包丁で切り落とします。
2.えのきのくっついている部分を活用しながら、細かく分けていきます。まずは半分に手で割き、さらに半分に分けます。分けた部分を3等分になるように手で割きます。
※えのきの下の部分がバラバラになってしまうと調理がしにくいので、上手に分けてみてください。
3.ボウルに卵を割り入れ、菜箸でほぐします。平らな容器にかたくり粉を入れ、えのきに薄くつけていきます。えのきにつけるかたくり粉は、卵をつけるための接着剤のようなものなので、軽くつける程度でOKです。
※えのきが途中バラバラになっても、卵でくっつけるので、あまり気にしなくてもOKです。
4.フライパンは中火にかけ、若干多めの油をひきます。3のえのきを少し多めに束で卵が入ったボウルに入れ、くぐらせ、フライパンで焼いていきます。
※卵が1個で足りなくなった場合は、もう1個割りほぐしてください。
ほぐした卵が余った場合は、最後にえのきの卵が足りない部分に足して、使い切るようにしてください。
5.えのきの片面が焼けたら裏返します。焼いている途中に、ボウルなどにしょうゆ、みりん、にんにくを混ぜ合わせます。
※焼いている途中にえのき同士がくっつくことがあります。くっついたえのきは、焼きながらお好みの大きさに菜箸などで分けることもできますので、問題はありません。菜箸で割きながら均等に焼いていきます。
6.えのき全体が焼けてきたら、混ぜ合わせた調味料をフライパンに入れ、味をつけていきます。調味料を加えたあとは、フライパンを動かして、えのきに味をからませます。
7.味がからまったらお皿に盛りつけて、できあがりです。
にんにくやしょうゆ、みりんで味をつけたので、甘さは控えめで、ご飯のおかずにぴったりです。
今回は「照り焼きえのき」をご紹介しました。ご飯の上にのせて、どんぶりの具材として食べるのもおすすめです。栄養バランスもいいメインディッシュにできるので、ぜひ作ってみてください。
▼詳しい作り方は動画で確認できます。
※こちらの記事は元動画の提供者さまより許可を得て作成しております。