教えてくれたのは……管理栄養士・関口絢子さん
料理研究家・管理栄養士・インナービューティスペシャリスト。「健康な体と豊かな心を育む食卓」をテーマに、季節の体の変化や旬の食べ物にフォーカスした食の知恵をお届けします。YouTubeでも体に優しいレシピや知識を発信。
手作りチーズが自宅で楽しめる
今回は、自家製の作りたてが最高「フレッシュチーズ」をご紹介します。市販のフレッシュチーズは添加物が気になるところですが、自家製なら安くて作りたてのおいしさが楽しめます。
よくあるのはレモン汁や酢で凝固させる方法ですが、もっとマイルドなしあがりになるレシピをご紹介します。
リコッタチーズ
今回のチーズはリコッタチーズといって、低カロリーで高たんぱく、ミルクの風味とやさしい自然の甘みを楽しめるチーズです。プレーンヨーグルトに含まれる酸と牛乳のカゼインが反応して、だんだん凝固してきます。
ホエイと塊がだんだん分離してくるんです。分離したモノをこすと、リコッタチーズになります。ヨーグルトを水切りしてホエイを用意しなくても、ヨーグルトごと牛乳と混ぜてしまうのでとても簡単です。
ホエイ
ホエイはそのままスープにしたり、パン作りやパンケーキに使うとしっとりしあがります。冷蔵庫なら2~3日、長期なら冷凍もできるので、捨てずにご活用ください。
牛乳とヨーグルトでできる「手作りフレッシュチーズ」の作り方
急激に加熱をしてしまうと、ホエイのふわふわ感が失われやすくなります。ゆっくりと牛乳を加熱して、自然に分離してきますので、ゆっくりかき混ぜながら様子を確認してください。
材料
- 牛乳……500cc
- プレーンヨーグルト……400g(1パック)
- ザル
- ボウル
- キッチンペーパー(リードペーパーのようなモノがおすすめ。さらしや手ぬぐいなどでもOK)
ポイント
プレーンヨーグルトならなんでもOKですが、牛乳を凝固させるのに多少酸が必要です。新しいヨーグルトの方が若干酸が少ないので、固まりにくいこともあるかもしれません。
作り方
1.鍋に牛乳、プレーンヨーグルトを入れ、スプーンなどで混ぜ合わせます。
2.火加減を中火で、冷たい牛乳とプレーンヨーグルトを混ぜながら温めていきます。湯気が立ってきたぐらい(約80~85度ぐらい)になってきたところで、弱火にしてゆっくりかき混ぜます。
※あまりブクブクと沸騰させすぎてしまうと、うまくできません。火加減に注意して行ってください。
3.かき混ぜていくと、分離が始まります。ホエイと塊がだんだんとできている状態です。表面が黄色っぽい上澄みの液体が見えてきたら、うまくいっている証拠です。火を弱めてください。
4.ゆっくりとかき混ぜるというよりは、分離したときに全体をちょっと回すような感じで、ゆっくり、ゆっくり混ぜていきます。混ぜていくと、透明の液体と塊が分かれた状態になります。ここで、火を止めます。
5.ザルをボウルに受けて、キッチンペーパーをしきます。4をお玉ですくい、こしていきます。
黄色っぽい、半透明の液体がボウルに落ちます。黄色っぽい液体がホエイです。しぼれば、しぼるほど濃厚さが増します。水分が多いほど、あっさりとした感じになります。
6.黄色っぽい液体が自然に落ちるまで、15分程度かけて水を切っていきます。きれいに塊ができるとホエイと塊が分離されて、しっかり水が切れてきます。
※うまく凝固できなかった場合や「もしかして失敗かな」と思ったら……。
その場合はレモン汁や酢を少しずつ加えて凝固させて、ザルにあげればとりあえずカッテージチーズのような塊ができます。失敗したからといって、破棄するようなことはせずに、応急処置をしてしあげてください。
7.ペーパーを2枚にするとホエイをしぼったりできますので、濃厚なしあがりにしたいときはしっかりと水を切ってください。
8.ボウルにチーズを入れて、できあがりです。ヘラでしっかりと混ぜておくと、よりなめらかさがでて、食感がよくなります。塩を加えると、よりチーズらしさがでてきます。
できたチーズは皿に盛りつけて、はちみつ、オリーブオイル、塩を一振りした食べ方がおすすめです。トーストしたパンにのせたり、ポタージュスープの浮き身に入れたり、パンケーキにそえる食べ方もあります。いろいろな使い方があるので、ぜひ試してみてください。
※こちらの記事は元動画の提供者さまより許可を得て作成しております。