「卵」の栄養価をもっとも効率的に摂取できる食べ方とは?【管理栄養士が解説】

料理・グルメ

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2024.06.07

卵は、さまざまな料理に使える万能食材。どのような調理法で食べることが多いですか? じつは、調理方法によって健康メリットが変わるのだそうです。今回は、食べ物の栄養に詳しい管理栄養士の若山あみさんに「卵の栄養を効率的に摂取するために知っておきたいこと」を教えていただきました。

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教えてくれたのは……管理栄養士 若山あみさん

管理栄養士 若山あみさん

愛知県にある「あさひの森 内科消化器クリニック」の管理栄養士。クリニックでは保険診療で野菜の栄養と体へのメリットについて栄養指導を行っている。

卵に含まれる主要な栄養

卵に含まれる主要な栄養出典:www.photo-ac.com

前回の記事でご説明しましたが、卵には主に以下の栄養素が含まれています。

<卵黄>

  • タンパク質
  • 脂質(リン脂質)
  • ビタミンA
  • ビタミンE
  • ビタミンB群
  • ミネラル

<卵白>

  • タンパク質
  • ミネラル(セレン)

黄身と白身で異なる栄養素を持つ卵ですが、栄養面を考えると、黄身と白身は一緒に食べることをおすすめします。

さらにこれらの栄養素を効率的に摂取するなら、「調理方法」も重要なポイントです。調理方法によって、どのようなメリットの違いが見られるのかを詳しくご紹介します。

どう食べるのが正解?効率よく栄養を摂取する方法

生卵の場合

生卵出典:stock.adobe.com

卵に含まれるビタミンB群は熱に弱く、加熱する過程で壊れたり失われたりします。そのため、ビタミンB群を効率よく摂取したい場合には「生卵」がおすすめです。

半熟卵・温泉卵の場合

温泉卵出典:stock.adobe.com

「半熟卵」や「温泉卵」は、加熱することでタンパク質の構造が変化し、体への吸収率が最も高くなります

半熟卵と固ゆで卵とでは、消化吸収にかかる時間が1時間も違うと言われています。胃腸に負担をかけず、卵の豊富な栄養素をまんべんなく摂取したいという場合には、半熟卵や温泉卵が良いでしょう。

卵白は加熱して液状ではなくなり、黄身は生に近い状態が理想的。こうすることで、ビタミンB群の損失を最低限に抑えつつ、吸収を阻害する栄養素は減らし、体内への吸収率もアップさせることができます。

ゆで卵の場合

茹で卵出典:stock.adobe.com

しっかりと火を通した「ゆで卵」は、中心部まで加熱しているため、食中毒を防ぎ、安心して食べることができます。また、黄身に含まれる水溶性ビタミンの「ビオチン」は、肌や髪の健康を保つ働きがあります。

生卵の場合は、白身に含まれる成分「アビジン」がビオチンの吸収を妨げてしまうのですが、加熱することでアビジンは力を失うため、ゆで卵のほうが効率よくビオチンを摂取できます。

スクランブルエッグ・目玉焼きの場合

スクランブルエッグ・目玉焼き出典:stock.adobe.com

「スクランブルエッグ」と「目玉焼き」はどちらも加熱する点は同じですが、調理前に生の状態で黄身と白身をかき混ぜてしまうと、白身のアビジンが黄身のビオチンの吸収を阻害してしまいます。そのため、スクランブルエッグよりも目玉焼きのほうが、美肌や抜け毛予防には効果的です。

卵を摂取するのにベストなタイミング

卵を摂取するおすすめのタイミングは「朝」です。

朝食出典:stock.adobe.com

卵に含まれる良質なタンパク質は、活動に必要なエネルギーを作り出し、寝起きの体にスイッチを入れてくれます。また、卵黄に含まれるコリンによって脳も活性化されるため、朝からいきいきと一日をスタートすることができますよ。

卵を上手に食事に取り入れよう

以前は「卵の食べ過ぎは良くない」と言われていました、しかし、近年の研究では、健康な人であれば、特に制限する必要はないことが分かってきています。
もちろん、だからと言って食べ過ぎは禁物ですが、1日1〜2個を目安に、卵で健康的な食事ライフを過ごしてくださいね!

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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