教えてくれたのは……医療法人 春陽会 サクラクリニック
高血圧や糖尿病などの生活習慣病を中心に、禁煙や認知症の治療を積極的に取り組んでいる医療法人春陽会 サクラクリニック。「質の高い医療」「説明を大切」にをモットーに、地域に根ざした医療を目指し、循環器、在宅医療、漢方を使った医療、管理栄養士や健康運動指導士と力を合わせて栄養指導や運動指導も積極的に取り組んでいる。
ほうれん草と小松菜の違いについて知っていますか?
葉物野菜で見た目も似ているほうれん草と小松菜ですが、それぞれ栄養には違いがあります。ほうれん草はβ-カロテン・葉酸が多く含まれており、小松菜はカルシウム・鉄・ビタミンCが豊富です。健康効果や調理方法のコツをそれぞれ見ていきましょう。
【ほうれん草】健康効果
皮膚や粘膜の健康、免疫力、視力の維持
ほうれん草に含まれるβ-カロテンは、必要な分だけ体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAには、皮膚や粘膜を健康に保つ・免疫力を維持する・髪を健康に保つ・視力を維持する、などといった働きがあります。
美肌効果
ほうれん草には美肌に必要なビタミンCやビタミンEが含まれています。肌をきれいに保つ効果が期待されます。
貧血・冷え性の予防
ほうれん草の特徴は、鉄分と葉酸を同時に摂取できることです。赤血球を作る材料である鉄分は、貧血や冷え症の予防に効果があります。また、葉酸は鉄分の吸収を促します。「造血のビタミン」とも呼ばれる葉酸は血球を作る働きがあり、女性に多い鉄欠乏性貧血を防ぐ効果が期待できます。
【ほうれん草】栄養を逃さない調理のコツ
1. 茹ですぎない
ほうれん草に含まれるビタミンCやカリウムは水溶性の栄養素です。長時間茹でたり、長時間水にさらしたりすると、栄養が水に溶け出してしまうので茹で過ぎないようにしましょう。電子レンジによる加熱調理は、お湯で茹でるよりも栄養が逃げるのを防ぐことができるのでおすすめです。
2. 油と一緒に食べる
脂溶性ビタミンであるβ-カロテンは、油と一緒に食べることで効率的に摂取することができます。例えば油で炒めたり、オイルインドレッシングをかけてサラダにして食べることでβ-カロテンの吸収率を高めることができます。
【小松菜】健康効果
疲労回復・免疫力UP
小松菜に含まれるβ-カロテンやビタミンCは、疲労回復や免疫力を高める効果があります。
骨や歯を丈夫にする
小松菜には骨や歯の健康維持に役立つカルシウムが豊富に含まれています。その量は、なんとほうれん草の約3倍ほど。これは、牛乳と同じくらいの量を示します。
【小松菜】栄養を逃さない調理のコツ
1. 動物性たんぱく質と一緒に食べる
小松菜に含まれるカルシウムや鉄分などのミネラルは動物性たんぱく質(魚・肉・卵)と一緒に食べることで、吸収率を上げることができます。
2. ビタミンDを含む食物と一緒に食べる
ビタミンDは、カルシウムの吸収率を上げる効果があります。ビタミン Dが多く含まれる乳製品・きのこ類・卵・鮭などと一緒に食べるのがおすすめです。
3. 油で炒める
油で炒めることで 脂溶性ビタミンであるβ-カロテンの吸収率を上げることができます。
いかがでしたか? 小松菜とほうれん草には、それぞれ栄養と健康効果の特徴があるんですね。我が家もそれぞれの特徴を意識しながら、栄養素を逃さない調理方法で健康的な食生活を心がけたいと思います。皆さんもぜひ試してみてくださいね!