教えてくれたのは……小林青果株式会社
創業以来70年以上にわたり、北九州中央卸市場にて青果の生産者と小売店舗のバイヤーを結ぶ仲卸業を営む小林青果株式会社。九州各県だけでなく、全国各地から旬の食材や特性の強い商品を仕入れ、お客様へお届けしている。安全で安心できる食品の提供はもちろん、作り手の思いや熱量、消費者の期待、販売店の信頼を大切にしている。
おいしい茄子の見分け方「2つのポイント」
おいしい茄子を選ぶためには、見た目だけでなく、手ざわりや重さにもポイントがあります。鮮度を保つためには、保存方法にもひと工夫が必要です。
1.ヘタの色や触感、切り口をチェックする
新鮮な茄子のヘタは緑色を帯びており、ギザギザした部分がしっかりしています。とげが鋭く痛いほどであれば、それはよい茄子の証拠です。また、ヘタの切り口がみずみずしく、茶色に変色していないことも、新鮮であることの指標になります。
2.表面の色とツヤをチェックする
質のよい茄子は均一な濃い紫色をしており、表面にツヤがあります。色ムラや傷がないことも、鮮度が高い証拠です。さらに、手に取ったときに重みを感じ、弾力があるものを選ぶこともおすすめです。水分が多く含まれているため、見た目以上に重さを感じる茄子は新鮮だといえます。
おいしい茄子を選んだら、正しい保存方法も意識しよう!
茄子は寒さや乾燥に弱いため、適切な温度と湿度で保存することが大切です。
冷蔵庫で保存する場合は、表面の水分を拭き取り、ラップで包んでから野菜室に入れるとよいでしょう。冷凍保存の場合は、カットしてから保存しておくと、調理時に使いやすくなります。
茄子の栄養素と食べることで得られるメリット
茄子に含まれる主要な栄養素と、体へのメリットは以下のとおりです。
1. 「カリウム」:体内の余分なナトリウムを排出する効果があり、高血圧の予防に役立ちます。他の野菜と比較しても、茄子には豊富なカリウムが含まれています。
2. 「食物繊維」:茄子には、水に溶けにくい不溶性食物繊維が多く含まれています。便の量を増やし、腸の動きを活発にするため、便秘の改善に効果的です。また、有害物質を体外に排出する働きもあります。
3. 「ナスニン」:茄子の皮に含まれるアントシアニン系の色素であるナスニンは、抗酸化作用があり、視力の改善や動脈硬化の予防に期待ができます。
4. 「葉酸」:赤血球の生成を助け、貧血の予防に役立つほか、妊娠中の胎児の正常な発育をサポートする重要な栄養素です。
5. 「ビタミンE」:抗酸化作用が高く、血液の流れを改善し、動脈硬化の予防に役立ちます。美肌やアンチエイジングにも効果が期待できます。
加熱調理して、効率的に栄養素を摂取!
茄子は、調理することで、これらの栄養素をさらに効果的に摂取することが可能です。
例えば、茄子は油との相性がよく、油を使って調理することでビタミンEの吸収が促進されます。また、茄子の皮に含まれるナスニンは加熱することでその抗酸化作用が高まるため、皮ごと調理することをおすすめします。
茄子と組み合わせのよい食材でつくる“簡単レシピ”4選
茄子は独特の食感と風味があり、さまざまな料理に使える素晴らしい食材です。
今回は、茄子を使ったおすすめレシピを4つご紹介します。いずれも、簡単に作れるうえに茄子の魅力を最大限に引き出せるので、ぜひ作ってみてくださいね!
茄子と厚揚げのみぞれ煮
茄子と厚揚げを使った和風のおかずです。
茄子と厚揚げに片栗粉をまぶしてカリッと焼き、大根おろしと生姜風味のつゆを絡めるだけで完成します。シンプルながらも、茄子の柔らかさと厚揚げの食感が楽しめる一品です。
レンジ茄子とトマトの和風マリネ
暑い日にぴったりの、時短&作り置きレシピです。
茄子をレンジで加熱し、トマト、青じそと一緒にマリネ液で和えるだけ。茄子のポリフェノールとトマトのリコピンが組み合わさり、身体にもうれしい一品になります。
こってり辛うま麻婆茄子
中華風の定番料理・麻婆茄子は、ご飯が進む美味しさです。
香味野菜をたっぷり使い、仕上げとして火を止めた後にごま油を加えることで、一層風味が豊かになります。辛さと茄子の柔らかさが絶妙にマッチした一品です。
茄子とピーマンの肉味噌炒め
茄子とピーマンを使った肉味噌炒めは、ご飯のおかずに最適です。
甘辛い肉味噌が茄子に絡み、食欲をそそる味わいになります。シンプルながらも、家庭で簡単に作れるレシピです。
おいしい茄子の選び方や食べ方を知っておくと、日々の食事に彩りと栄養をプラスすることができます。さまざまな料理に使って、茄子の魅力を再発見してみてくださいね。