教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)より新刊発売。
メンタルが強くない人に共通する「3つの特徴」
つい自分を責めてしまって、毎日反省会。そんな思考パターンを持っていて、「自分はメンタルが強くない」と感じている人はいませんか?
今回は、メンタルの強さに自信が持てない人に共通する「3つの特徴」をご紹介します。
1. 自分を否定する癖がある
「もっと頑張らなきゃダメだ」「自分には価値がない」と感じることが習慣になっていませんか?
頑張り癖がついている人は、日常的に負荷がかかっている傾向があります。そのため、心地よく過ごしている人よりも良いパフォーマンスが発揮しにくく、もったいない過ごし方になりがちに。自分に厳しすぎることで、心が疲れてしまうのです。
“自己否定的な思考”は、私たちの幸福度を大きく下げ、メンタルにも大きな影響を与えます。一日の中で最も自己否定的になった出来事を振り返り、それが「本当に思い込んでいるほど良くないことなのか」を見直す習慣を身につけましょう。
2. 他人の評価を気にし過ぎる
周りの目ばかりが気になってしまうのは、進化心理学によると、人間が集団で生活することに関係しています。人は、社会の中で本能的に他人からの評価を大切にすることが、研究でも分かっているのです。
現代ではその本能が過剰に働いてしまうことが多く、周囲に認められようと無理をしてしまい、結果として自分らしさを見失ってしまうことがあります。
私たちにはそれぞれ自分の人生があり、誰もが他人の人生を生きることは望んでいません。他人は、評価したところで責任を取ってくれるわけでも、何かを与えてくれるわけでもありません。不必要に他人の評価にとらわれすぎていないかどうか、自分の強さを削られてしまう思考パターンに気づくことが大切です。
3. 小さなことを過度に心配する
「何か悪いことが起こるんじゃないか」と、些細なことを気にし過ぎていませんか?
“未来への過度な心配”は、不安をただ増幅させるだけです。心配事の9割は起こらないことが研究で分かっています。過去に困難な経験をした人ほど、未来に対する不安に捉われがちに。これがメンタルの負担を大きくし、脳にもダメージを与えています。
そのため、心配事を現実的に捉える力を意識することや、川沿いや公園で散歩するなど、気持ちを切り替えられる最適な方法を3つほど持っておくとよいでしょう。
メンタルを鍛えるために、自分を知ることから始めよう
メンタルの強さは、筋トレのように鍛えることができます。あなたはメンタルが弱いわけではなく、メンタルを強くする方法を知らないだけなのです。
大切なのは、自分の癖や過去の影響に気づくことから始めること。自分を少しずつ認めて、毎日をもっと心地よく過ごしてくださいね。