教えてくれたのは……木村由依(きむらよしえ)さん
女性のためのハウスクリーニング「クリスタルミューズ」代表。ハウスクリーニングの専門技術と思考と空間を整理するライフオーガナイズ®のスキルを組み合わせた独自のメソッドでサービスを提供。「掃除・片付け・講師」の 3つのサービスを柱に、お客様の要望に寄り添う丁寧なサービスが人気。テレビや講座など多方面で活躍中。
じつは汚れが溜まっている「洗濯槽まわり」
これまでに数多くのお客様のお宅を訪問した経験から感じるのは、洗濯機は衣類をキレイにする場所であることから、“洗濯機=汚れている”といった意識をもっておらず、汚れていることに気づいていない方が多い印象があります。
意外と見落としているかもしれませんが、洗濯槽まわりは定期的なお掃除がとても大切です。洗濯槽自体と、チェックすべき4つのパーツの掃除方法をご紹介しますので、ぜひ実践してキレイにしてみてくださいね。
「洗濯槽クリーナー」を使えば、洗濯槽掃除がラクになる!
洗濯槽の汚れは、洗濯物の部屋干し臭の原因につながります。そのため、洗濯槽は常にキレイに保つことが理想的です。
私が洗濯槽クリーナーの中でおすすめなのは、酸素系のクリーナーです。酸素系には発泡力があり、汚れを根っこから泡で浮かせてはがし取ってくれるのがポイント。カビ、洗剤カスなどの汚れを取り、除菌・消臭効果も発揮してくれます。
洗濯槽クリーナーを投入すれば、つけ置き不要であとは洗濯機にお任せするだけでOKなので、お掃除が苦手な方でも手軽に安心して使えます。汚れが溜まってからお掃除するというよりも、早め早めのほうが汚れが落ちやすくなります。くり返し使っていくうちに浮いてくる汚れが減ってくるはずです。
簡単にできるお掃除アイテムを知っていると、「掃除しよう」というアクションを起こす習慣づけに役立つと思いますよ。
ドラム式洗濯機の場合
「カビトルネード Neo」は、ドラム式用もあります。洗浄が終わったら、洗濯槽内が乾く前に全体をクロスで拭きあげることがよりキレイな状態をキープするコツです。
特に、パッキンの裏側やフタまわりなどに溜まった汚れは乾くと落ちにくくなってしまいますが、クリーナーを使った後は簡単にスルッと落ちやすいです。
クリーナーの後は、「乾く前にしっかりと拭く」ことを習慣にするとよいと思います。
気づかないうちに汚れが溜まっている「4つの場所」
洗濯槽クリーナーでのお掃除に加えて、パーツをキレイにすることも、洗濯槽まわりを清潔に保つポイントです。以下の4つの場所は、みなさんが汚れを見落としがちな部分なので、チェックしてみましょう。
1.糸くずフィルター
糸くずフィルターを長期間放置している方がとても多いのですが、じつは洗濯機を使うたびにゴミを取り除くことをおすすめしたい場所です。その理由は、糸くずが湿った繊維の塊になって洗濯機の中に常にあることで、カビの原因となる可能性が高いためです。この状態で何か月も放置すると汚れが蓄積され、洗濯の際に菌が衣類に広がり、イヤなニオイの原因につながります。
フィルター内から溜まったゴミを取るだけでよいので、こまめにお掃除して常にキレイにしておきましょう。
2.洗剤投入口
洗剤投入口が引き出し式で取り外しできるタイプも多いですが、取り外すと本体と接触面にぬめりが付着していることがよく見られます。洗剤や柔軟剤が固まったような汚れになっていることもあります。
表面はもちろん、裏面にも汚れが蓄積されやすいため、忘れずにチェックしてください。ブラシやハケなどを使い、水で洗い流しながら汚れを落としましょう。
3.洗濯槽のフチ
洗濯槽の上部のフチ付近は、槽内に水を張っても水が届かない場所です。ホコリなどの汚れが溜まりやすいので、ブラシやハケなどを使って、こまめにお掃除することをおすすめします。
4.洗濯機のフタの裏側
洗濯機のフタは折りたたまれて開く設計になっていることが多く、折れている部分の内側が見えにくくなっています。開けたときに折り目部分を広げてみると、カビが発生しているケースが非常に多いです。
水を含ませてゆるめに絞ったクロスやスポンジを使い、洗い流しながら拭くイメージでお掃除してください。洗濯槽に水を張った際に行うと、より簡単です。
洗濯機自体もキレイにしよう
手の届かない洗濯槽の部分は洗剤を使って取り除き、手の届くところは自分の目で確認しながら拭き掃除をすることで、雑菌による部屋干しの臭いを解決することができます。
いずれの場所も、掃除方法自体はすべてシンプルです。汚れを溜めないように、日々キレイな状態を保つことを心がけてくださいね。