「鏡は近くで見過ぎない。」亜耶バネッサさんが語る“幸せな年齢の重ね方”

心と体

2024.12.18

SNSのメイク動画が大人気の亜耶バネッサさん。初の書籍『美に基準はない。美しくなる権利は誰にでもある。』が発売となり、書籍に込めた想いをたくさん聞いてきました。今回は、幸せな年齢の重ね方についてのお話です。

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お話を聞いたのは……亜耶バネッサさん

メイクブランド「BYTF」ディレクター。トータルビューティーアドバイザー。メイクを学べるオンラインサロンを主宰し、企業のスキルアップ研修やセミナーも担当。Instagramで発信するメイクやコーディネート動画、夫婦で行うインスタライブが人気でフォロワーは15万人以上。

書影

『美に基準はない。美しくなる権利は誰にでもある。』
著者:亜耶バネッサ
定価:1,760円(税込)

大人の武器を使えるのは40代から

亜耶バネッサさん

――亜耶さんは今38歳ですが、40歳からの人生をどう感じていますか?

とっても楽しみです。40歳を過ぎてからが、やっとまわりに認められる大人になると思っているので、その年齢が近づいてきてワクワクしています。

――40代からが認められる大人って、すごく良い捉え方ですね。

20代には20代の武器があるし、それは30代も同じ。そして、40代になって初めて、大人の武器が使えるようになる気がしています。若さという武器が使えるときは思いきり使って、大人は大人にしかない武器を使って美しく生きるという考え方が好きです。

――その年齢だからこその武器があると気づくと強みになりそうですよね。

私の年齢に対してのテーマは、「それぞれに美しい」ということ。私は、若い頃に「あなたは若いから」と言われることがすごく苦手でした。若くても若いなりに考えがあって、夢とか希望とかパッションがあるからこその美しさがあると思うんです。それと同じように、年齢を重ねたからこその美しさがあると思っているので、失った武器を追うのではなく、今持っている武器を最大限に生かす方法を知ることが大事なんじゃないかなと思います。

鏡を近くで見過ぎないで

亜耶バネッサさん

――年齢を重ねていきながら美しくあり続けるための情報が少なすぎるのかもしれませんね。

メイクレッスンで、「自分の顔のどこが好きですか?」と質問をすると、「クマが……」「ほうれい線が……」と言う方が多いんです。ちょっと距離を置いたらそこまで気づかないことばかりに目がいってしまっている気がします。鏡を近くで見過ぎて、わざわざ自分の悩みを探し出すのではなく、もっと全体的に自分を見ることができるようになると良いかもしれないですね。

――素敵な年齢の重ね方をしているなと感じる女性はどんな人ですか?

これまでたくさんの方にメイクをしてきましたが、年齢を重ねていろいろな経験を乗り越えてきた方って、自分をけなすような言葉がなくなっていくんですよね。

被災地で出会った80代の女性も、「リップって素敵よね」と言ってメイクを楽しんでいました。ほかにも病気をされて眉毛やまつ毛が抜けてしまった方にメイクをしたことがありますが、みなさん、自分のアラ探しをするのではなく、乗り越えてきた自分や年齢を重ねた自分を誇らしく思っているんです。

今をどう美しく生きるかということに集中している女性は素敵です。そういう女性たちを見てきたからこそ、女性は何歳になったら廃れるとか、おばさんだからといったマインドではなくて、私たちは永遠に美しいし輝き続けられるということを伝えていきたいと思っているんです。

“自分が美しい”と思っている人は美しい

亜耶バネッサさん

――お話を聞いていると、気持ちってすごく大事なんだなと感じます。

気持ちはすごく大事です。自分が美しいと思っている人は美しく見えるんです。逆に、まわりから美しい人と言われている人でも、その人自身が「私は美しくない」と思っていたら美しさが出てこなかったりします。魅力的な女性は自信があるし、堂々としていて強さがある。強い女性って美しいと思いませんか? 見た目だけの話ではなく、中身が一番美しさに出ると思います。

――顔にも出るんですね。

そうです。目力も変わってくるし、口角の向きも変わってきます。その筋肉に引っ張られて表情筋も上がってくるんです。シワが横に入るか縦に入るかで、よく怒っているか、笑っているかがわかると言われます。よく怒る人は縦にぐーってシワが入るし、よく笑う人は横にシワがでる。私、両方あるんですけどね。よく怒ってたから(笑)。 でも、それも私の生き様だなと思っています。

――最後に、saitaの読者のみなさんへメッセージをお願いします。

義理の母が、私の本を読んで「すごく泣けちゃったわ。今の私はすごく自信があるけど、もう少し若い時に読んでいたら、もっと自分のことが好きになれたんじゃないかなって思うわ」という感想を伝えてくれました。

『美に基準はない。美しくなる権利は誰にでもある。』の通り、みなさんそれぞれの美しさがあります。それは、誰かと比べたりするものではありません。人は人で、自分は自分。「私は、生きているだけで美しい」ということに気づいてほしいなと思います。アンテナを高く張って、ワクワクすることをたくさん見つけてみてください。それが美しくなる一歩になりますよ。

幸せに生きるために必要な言葉が詰まった一冊

今回、インタビューのタイミングで亜耶さんにメイクをしてもらう機会を得ました。

自分の顔を記事に出すということに抵抗があったのはもちろん、「もっと痩せておけばよかった」とか、「肌が荒れていないかな」など、とにかく自分のネガティブな部分ばかりが気になり、メイク前にそんな発言をたくさんしていました。

亜耶さんの本を読み、感動し、「人生のバイブルにする!」と心を震わせていたのにも関わらず! 

長年染みついた思考はなかなか抜けません。でも、メイクをしてもらい、鏡に映る自分を見た瞬間、「私、かわいい」と素直に思いました。「あれ? 思っていたよりピンクが似合うな」とか、「目が大きいんだな」とか。突然、良いところばかりが目につくようになりました。

この顔が自分の顔。誰かと取り換えることなんてできないのだから、この顔を生かしたメイクをしてみよう。この顔が映えるメイクを覚えよう!

メイクが持つ力のすごさを体感した瞬間です。

私、メイクの仕方が変わったし、自分の良さを毎日見つけているし、何より自信を持って胸張って姿勢よく歩いている自分を感じています。

幸せに生きるために必要な多くの言葉が、この本に詰まっています。

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