わが子の“ムダ遣い癖”をどうにかしたい…。タイプ別に考える「子どもとお金」の付き合い方

家族・人間関係

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2025.02.02

臨床心理士・公認心理師のyukoです。お小遣いは自由に使ってよいとは言っているものの、あげた当日に使いきってしまう、推しのグッズを買っているが無駄なものばかり……。もっと有意義なものに計画的に使ってほしいけど、どこまで口をだしていい? 子どもとお金の付き合わせ方を考えていきます。

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子どものお小遣いの使い方が気になる

お小遣いやお手伝いの報酬で得たお金などの使い方が気になる親御さんは多いよう。

  • 無計画に使い、「足りなくなった」と言ってくる。
  • 推しのグッズやゲームカードなどに使い、すぐに飽きて放置する。
  • ネットゲームの課金など意味のないものに使いたがる。

お金の管理方法や計画性を身に着けてほしくて渡しているお金なのに、目に余る使い方をしてイライラしてしまう方もいるでしょう。
しかし手渡したお金について細かく指示すると、子どももイライラしてしまうので、どのように指摘すればよいのか迷う方も。子どものお金の使い方にモヤモヤするときの対処を考えていきます。

子どものタイプ別にお金との付き合い方を考える。

無計画に使う

決まったお小遣いを渡しているにも関わらず、お小遣いをもらってすぐに使い切ってしまい、月の後半になると「今月は~があったから足りなくなった」「~に使ってしまったから追加で欲しい」と言ってくる。計画的に使いなさいと言っているものの、なかなか身につかないわが子にはどう伝えていけばいい?

お小遣いをねだる女子高生出典:stock.adobe.com

定額でもらっているお小遣いをすぐに使い切ってしまったり、臨時でお金を手に入れ嬉しくてすぐに使ってしまう子は多いよう。
子どもは大人よりも見通しを持ちにくかったり、その場その場の気持ちで判断してしまいがちです。
このような子には、「お金を計画的に使うことのメリット」をただ伝えるだけでなく、身をもって経験していく必要があります。

例えば、

  • 月の前半、後半に分けて手渡す。
  • 「1100円」「2100円」などの金額にして、端数を貯金に回すよう提案する。
  • お金が目に見えて貯まる嬉しさを共有したり、貯金の使い方や運用を話し合う。

まずは子どもが計画的にお金を使えるように、渡し方の調整をしていくのが有効です。
そして貯金することの意味やお金が増えることの喜びを実感できるようにサポートしていけるとよいでしょう。

推しのグッズなどすぐに飽きそうな物に使う

推しのアイドルやVtuberがいる中学生の娘。友達とイベントに行くたびにグッズを買ってきては、すぐに飽きて放置し、部屋に物が溜まっていく。1年も経てば興味が変わり、去年買ったグッズには埃がかぶり見向きもしない。もっと有意義なお金の使い方をしてほしいな。

推し活する女性学生出典:stock.adobe.com

好きなアーティストや推しなどがいると、日々の楽しみが増え、共通の趣味をもった友人と繋がれることもあります。
なので、一概に「無駄」と決めつけてしまうのは避けたいところ。しかし、推しとお金の付き合い方は考えていく必要がありますよね。

  • これまでの購入品を整理する。
  • 買ってよかったもの、意味のなかったものに分ける。
  • 購入に至る経緯を話し合う。

友達付き合いがある子は、その場のノリや付き合いでグッズを買ってしまうときもあるでしょう。
買ってよかったと感じる物なのか、なくてもよかったと思う物なのかを整理し、今後に繋げていけるといいですよね。

ゲームの課金に使いたがる

「友達もみんなやっている」「課金しないと勝てない」と言い、お小遣いをゲームの課金に使いたがる息子。しかし親としてはゲームの課金に使うのはもったいないと思うし、この先際限なく使い始めるのも怖い。どう説得すればよい?

ゲームをする男の子出典:stock.adobe.com

今の子どもにとってのゲームは、学校での会話や友人関係に大きな影響を及ぼしています。
友達との会話についていけなくなったり、ゲーム内での強さやキャラクターが日常に反映されることはざらにあるよう。
なので頭ごなしに無駄と決めて禁止するのではなく、子どもに歩み寄って考えていくのも大切です。

  • 課金することの意味を共有する。
  • 月の上限金額を決める。
  • ゲーム以外にお金を使う楽しみも見つける。

まずは子どもがどんなゲームをしているのか、どんなオプションやガチャがあるのかを知り、課金することの意味を理解していく必要があります。
そのうえで、月の上限金額やルール設定を話し合っていくことが大切です。

幼少期に養う金銭感覚は大人になっても影響が残り続けます。
将来お金に困らないよう、上手な付き合い方を身につけていけるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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