「本を読む時間がない人」でもできる“読書を習慣化するコツ”「今日からできる!」

働く・学ぶ

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2025.07.16

みなさんには、本を読む習慣がありますか? 仕事に家事に育児に、時間がなくて読書の時間をなかなか確保できない方も多いかもしれません。「本を身近に感じる機会を意識的につくるといい」と話すのは、『自分の「好き」をことばにできるノート』の著者の三宅香帆さん。今回は「読書を日常に取り入れる工夫」や「悩みに寄り添ってくれるおすすめの一冊」についてお話を伺いました。

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教えてくれたのは……三宅香帆さん

三宅香帆

文芸評論家。京都市立芸術大学非常勤講師。1994年生まれ。京都大学大学院卒。京都天狼院書店元店長。著作に『人生を狂わす名著50』(ライツ社)『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』(笠間書院)『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』(サンクチュアリ出版)『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書)『「好き」を言語化する技術 推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない』(ディスカヴァー)など多数。

書影

自分の「好き」をことばにできるノート
著者:三宅香帆
イラスト・マンガ:伊藤ハムスター
価格:1,540円(税込)
発行所:ディスカヴァー・トゥエンティワン

読書を「日常」に取り入れる工夫

前回の記事では、「読書感想文が苦手な子でも書けるようになるコツ」についてお話を伺いました。子どもに限らず、大人にとっても読書は言葉を磨き、心の栄養にもなる大切な時間。さまざまなメディアで活躍されていて多忙な三宅さんですが、本を買うときには書店に足を運び、選ぶことが多いそうです。読書を日常に取り入れる工夫についても伺いました。

スマホを見る女性出典:stock.adobe.com

三宅さん「本を選ぶときは、書店で手に取ることが一番多いです。今はネットで本を買う人も多いと思いますが、書店で実際に見てみると『このテーマ、気になってた』ということもよくあるので、ネットの情報だけでは得られる範囲が意外と限られていると感じますね。

読書を習慣にしたい方は、スマホに電子書籍アプリを入れたり、仕事帰りに書店に立ち寄ったりして、本を身近に感じる機会を作るところから始めてみるといいと思います。日々忙しい方も多いと思いますが、『この時間は本を読む』と、時間を決めて確保してみるといいかもしれません。ちなみに、私は入浴中に本を読んでいますよ。」

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子育て世代に寄り添ってくれる「おすすめの一冊」

子どもの不登校やパートナーの心身の不調など、自分以外の問題でも、さまざまな悩みを抱えやすい子育て世代。「悩みに対して、どう振舞ったらいいのか、どう向き合ったらいいのか悩んでいるけれど、人に相談しづらい。そんなときにも、本を役立ててもらえたら」と、三宅さんはおっしゃいます。年間350冊もの本を読まれる三宅さんに、子育て世代におすすめしたい一冊を教えていただきました。

本を持つ手出典:stock.adobe.com

三宅さん「臨床心理士の東畑開人さんが書かれた『雨の日の心理学』がおすすめです。この本は、日常の中で突然こころのケアが必要なことが入り込んできたときに、どう対応すればよいかを優しい言葉で説明してくれています。

例えば、子どもが急に不登校になったとき、親としてどのように子どもの心のケアをすればいいのか、ケアをする側としてどう振る舞えばいいのかなど、具体的な例を通じて書かれています。日常の中で、コンディションがいいときというよりは、雨の日のような困難や問題が入り込んだときの対処方法を丁寧に教えてくれる一冊です。表紙もすごく素敵で、内容もわかりやすく読みやすいため、とてもいい本ですよ。」

本は、必要な情報を得たり、新しい発見をしたり、そっと寄り添って心を軽くしてくれるヒントを与えてくれたりと、たくさんの気づきをもたらしてくれる存在です。読書の時間を、みなさんももっと楽しんでみませんか。

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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