教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。『モヤモヤしない考え方』(ワニブックス)/最新刊『私は私を幸せにできる』(KADOKAWA)がある。
幸福度が高い人が実践している「夏バテしない心のつくり方」3選
体力を奪い、心までぐったりさせてしまいがちな夏の暑さ。しかし、大切な人生の幸福度を天気に左右されるのはもったいないものです。幸福度が高い人は、夏バテに負けないように心身を整える工夫をしています。
今回は、幸福度が高い人が実践する、夏ならではの心の持ち方と具体的な方法を「3つのポイント」に絞ってご紹介します。
1. 「まあ、いっか」の精神を大切にする
夏の暑さは、イライラや焦りを生むことがあり、「もっとしっかりしなきゃ」「完璧にこなさないと」といった気持ちを強めることがあります。しかし、幸福度が高い人は、この時期こそ「まあ、いっか」という適度な諦めと柔軟性を大切にしています。
例えば、猛暑日に無理して外出するのではなく、涼しい部屋でゆっくり過ごす選択をしても問題ないのです。「どうしても〇〇しないといけない」と考えたときには、「どこまで諦められるのか」を考えるいい練習の機会にしてみましょう。
2. 五感で「涼」を取り入れ、心に余白を作る
暑い夏だからこそ、視覚、聴覚、触覚など、五感を意識的に使って「涼」を感じる工夫を凝らしてみませんか? この工夫は単に体を冷やすだけでなく、心に余白を生み出し、リラックス効果を高めることにつながります。例えば、風鈴の音色や小川のせせらぎ、波の音などの自然の音をスマホで流して、BGMとして楽しむのもおすすめ。また、暑苦しいニュースや情報から一時的に距離を置くことも、心の「涼」を感じるためには大切です。
さらに、触覚で「涼」を感じる方法もう効果的です。シャワーを浴びるだけでなく、冷たいおしぼりで首筋や手首を拭いたり、ミント系のボディシートを使ったりして、肌で涼しさを感じる工夫も取り入れてみましょう。
3. 小さな「ご褒美タイム」で自分を労わる
毎日頑張っている自分を、夏だからこそ意識的に労わってあげましょう。高価なものでなくても、心を満たしてくれる「小さなご褒美タイム」を設けることで心が充電され、幸福感が高まります。
例えば、冷たくて甘い旬のフルーツは、夏バテ気味の体に活力を与え、冷凍にして味わえば涼しさも楽しめます。彩り豊かな見た目は、目に癒しをもたらしてくれる効果も。また、昼間に15分程度の仮眠をとったり、雑誌を眺めながらぼーっとする時間を作ったりするのも、おすすめです。こうした時間が、心をリフレッシュさせてくれますよ。
夏を心地よく過ごすために、自分を労わることを考えてみよう
幸福度が高い人たちは、夏の暑さを無理に乗り越えようとするのではなく、夏ならではの特性を受け入れ、その中で心地よく過ごす工夫をしています。完璧を目指すのではなく、できる範囲で心と体を労わること。そして、五感を使って「涼」を感じたり、小さな「ご褒美」で自分を満たしたりすることが、さらに充実した日々を送るための「心の処方箋」となるはずです。
今年も蒸し暑くなる日々が続くと予想されています。これらのヒントを参考に、心穏やかで、さわやかな毎日を送ってみませんか?