マンホールが丸いのはデザイン性ではなかった
地域によってはオシャレでかわいいデザインのマンホールもあるため、マンホールの丸い形は“見た目”が理由……とも考えられそうですよね。
しかし実際は、デザイン性を優先してつくられたものではありません。丸い形には、とても大切な役割と意味が込められています。
本当の理由は「ふたの落下防止」
マンホールが丸い形をしているのは、ふたが落ちるのを防ぐため。そもそもマンホールは、下水道管の中の修理・点検を行う入口です。作業を行うときはマンホールのふたを開けて中に入ります。このとき、ふたが落下したらとても危険。マンホールのふたは1枚40-50kgほどの重さがあるため、万が一落下して人にあたればケガをするおそれがあります。
こういった事故を防ぐべく、ふたがずれても落ちないよう丸い形につくられているのです。
壊れにくく長持ちするメリットも
マンホールは、道路など車が通る場所に設置されることが多いですよね。このとき、マンホールのふたが丸い形だと、どこから力がかかっても均等に分散されます。直径がどこも同じ長さなので、車が上を通っても壊れにくく長持ちするメリットもあります。
また、丸い形なら、50kgの重さがあっても転がして移動できるところも利点のひとつです。
見慣れた形にも意味がある!
マンホールは、安全性・作業性・耐久性のどれをとっても「丸」がベスト。ふだん何気なく見ているマンホールにも、しっかりとした理由が隠されているというわけなのです。
これから道を歩くとき、じっくり周囲をながめてみると、マンホール以外にもちょっとした“なるほど”が見つかるかもしれませんよ。
参考:
旭川市「水のはなし(下水道編その10) マンホールの蓋はなぜ丸い?」
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/440/441/4429/d071230.html
山形上下水道部「なるほど上下水道ライフ」
https://suidou.yamagata.yamagata.jp/site/naru/1010242.html